リモートでも対人ボドゲをやれないか試してみる 魔法使いの泥仕合を楽しむ「CRAZY WIZARD」編

対面でボドゲをしにくいこのご時世、それでも誰かとボドゲをしたいじゃない
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「動揺」に動揺する二人

準備が整ったらレッツプレイ。協議の結果、ふ凡社の攻撃からゲーム開始である。かかってこい。

せーの...

ふ凡社「ヌギヌーギ!」VS りばすと「マジックバリア!」

ふ凡社の出した「ヌギヌーギ」という魔法は”D”、私の「マジックバリア」は”4”。判定カードの「D4」を確認だ。

D4の結果はいかに

「鉄壁の魔法防御!」と書いてある。私の防御成功である。よしよし、幸先のいいスタートだ。

お互い行動カードを手元に戻し、今度は私の攻撃だ。

ふ凡社「スケルーン!」 VS りばすと「つえで叩く!」

私のつえによる物理攻撃に対し、ふ凡社の防御は透明化の魔法のようだ。これはなんとなく攻撃があたらない気がするが...?判定カードの「A5」を確認だ。

「相手がみえない!」攻撃側に動揺2。

「相手がみえない!」と出た。やはり魔法は失敗したようだ。そして、攻撃側に「動揺2」と書いてある。 

…動揺が2って、なに?

動揺が2。ルールブックに書かれていない概念に動揺する私

ルールブックに書いてなかった気が…と思って確認してみたところ、やはりどこにも「動揺」ついて書いていない。なんだそれ、そんなことあるのか。プレイヤー本体が動揺するわ。

続けていくうちに分かったのだが、この判定カードには、「動揺2」のようにゲームの進行には特に意味のない効果が書かれたカードがいくつも存在するのだ。

例えば「魔法やってくんないとさ...」のカードは、防御側が2だけ「消耗」する(消耗に意味はない)。気持ちはわかるよ

魔法を止めて カエルをいじめないで

気を取り直してふ凡社の攻撃。

ふ凡社「ゲロゲーロ!」 VS りばすと「スケルーン!」

判定は「ゲロゲーロが早かった!」ついにふ凡社の魔法攻撃がヒットだ!しかも「ゲロゲーロ」は相手をカエルに変える「特殊魔法」だ。きました特殊魔法。改めて説明しよう。

攻撃の行動カードの中には相手をカエルに変える「ゲロゲーロ」、相手を全裸にする「ヌギヌーギ」、そして何が起こるか分からない魔法「プルテンパ」という3つの特殊魔法がある。これらが相手にヒットすると、単純にダメージを与えるだけでなく、追加で特殊な効果が発動するのだ。

これらが当たると特殊効果が発動する

「ゲロゲーロ」と「ヌギヌーギ」には専用の山札があり、発動したら上から順に引いていく。山札のほとんどはダメージの効果が書かれていて、1枚だけ入っている「術が解ける」カードを引き当てるまで、追加ダメージを受けてしまうという恐ろしいシステムなのだ。

非力なカエルに変えられてしまった私の命運やいかに…

「ゲロゲーロ」は緑色の山札からカードを引いていく
ふりまわさないで!

「ふりまわす」でまずは2ダメージ。さらにもう一枚。

「のばす」でさらに2ダメージ。ひどい、ひどすぎる。ダメージ以上にやっていることがあんまりだ。

あまりに容赦のない攻撃に笑ってしまうふ凡社
ふ凡社「もっとカエルが苦しんでるとこ見たかったのに」

3枚目でやっと「術がとけた!」を引いたので、ペナルティはここまで。よかった〜。

「ゲロゲーロ」によって私が受けた攻撃は合計4ダメージ。残りのHPは16だ。ここから巻き返していくぞ。

辱めによる精神攻撃もあるぞ

ふ凡社「魔法返し!」 VS りばすと「ヌギヌーギ!」あっ!

先ほどカエルにされてしまった恨み、ふ凡社にも特殊魔法をかけてやろうと「ヌギヌーギ」を出したが、向こうが出したのは「魔法返し」。これははね返される気がするぞ...!

「ヌギヌーギが返された!」ほら見たことか!

ちくしょう、ふ凡社を全裸にするつもりが、カエルに続いて今度は全裸になってしまった...!

ヌギヌーギは黄色の山札から順番に引いていく
かけた本人も笑ってやがる

「わらう」1ダメージ。精神的な攻撃もあるんだ。

自身の魔法攻撃で全裸になった上にわらわれる私。そりゃダメージもうけるというものだ。

だがここで終わりではない。術が解けるまで追加の攻撃が待っているのだ。

「写真をとる」「ふみつける」「マタサキ!」「杖でたたく」!

全裸のまま辱めを受け続け、ふ凡社の猛攻が止まらない。ヌギヌーギ、恐ろしい魔法だ(かけようとしたのは自分である)。

やっと術が解けた

5枚目にしてやっと魔法が解けた。ヌギヌーギの合計ダメージは12。最大HPが20なので特大ダメージだ。

その後も激闘が続いたが、ゲロゲーロ、そしてヌギヌーギを喰らった私には巻き返すことができず、私の負けとなった。

カードが見切れてしまっているが、最後はカエルにされた挙句雷を落とされてしまった

突き詰めると高度な心理戦になっていく

1回のゲームはこんな感じ。カードでじゃんけんをやっているイメージに近いだろうか。

一見運要素が強いゲームに見えるが、回を重ねるごとに、高度な心理戦が楽しめることに気がついた。

先のプレイの様子を見ると「ゲロゲーロ」や「ヌギヌーギ」のような特殊魔法をガンガンしかけるのが良いように見えるが、「魔法返し」など相性の悪い対策カードがしっかり存在するため、「相手が次何を出してきそうか」をしっかり考える必要がある。

魔法返しも「つえで叩く」の物理には弱い

そろそろ相手が魔法を警戒していそうだから、ここで物理攻撃を、といった具合に、ジャンケンのような裏のかきあいが発生するのだ。

また、相手の魔法を封じる「からめ手」のようなカードもあり、攻め方にも様々なバリエーションがあるのだ。

謎の生物・パニッキーを飛ばす「パニッキーにまかせた!」が通ると相手は混乱し、魔法が使えず被ダメージも増える危険な状態となってしまう

シュールな絵柄のカードで楽しめつつも、しっかりとした心理戦ができる「CRAZY WIZARD」。

本来対面でやるゲーム、リモートでやったら楽しさも減るんじゃないかと心配していたが、全く不自由を感じず遊べたこともとてもよかった点である。ぜひ気の合う友人と、あれやこれやと戦いあってみてほしい。

一番気に入った判定カード。「パニッキーにまかせた!」と「マジックバリア!」でパニッキーがどうにかなるかと思いきや、パニッキーがミミズに気を取られて何も起きない。なんでだ