「名古屋めし」アレンジクッキング ういろうをワッフルメーカーで焼いてみたら新しいおいしさを発見した

愛知出身ライターによる新たな「名古屋めし」の開拓
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別タイプのういろうでも試してみる

青柳総本家は、さまざまな種類のういろうを販売している。

せっかくなので「生ういろう」「冬ういろう」でも、ういッフルを試してみた。

小さいほうが「生ういろう」。
大きいほうが季節のういろう「冬ういろう」は、おしるこ味とやきいも味のセット。

生ういッフルは和モダンな一品

まずは生ういろうから。

今回購入した「生ういろう 宇治しぐれ」は、上から小豆、宇治抹茶、しろ(基本のういろう)の3つの味が層になっているういろう。

これひとつで複数の味を楽しめる、贅沢な一品だ。

「生ういろう」と通常のういろうは、主に包装工程が違う。

青柳総本店では、ういろうを蒸したあと包装する昔ながらの製法のものを「生ういろう」、生地をフィルムでパッキングしたのちに蒸しあげたものを通常のういろうと言っている。


生ういろうを食べてみると通常のういろうよりも、なめらかで、みずみずしい気がする。

そしてできた生ういろうの、ういッフル。秋色のグラデーションがうつくしい。

ういッフルにすると、口のなかで溶けるような食感が印象的だった。

通常のういろうバージョン以上のやわらかさで、赤ちゃんのほっぺたのように繊細だ。

抹茶と小豆がよいアクセントになっていて、飽きずにまるまる一本あっという間に食べてしまった。こちらは和モダンな喫茶店でコーヒーとセットで提供してほしい。

ういッフル喫茶の開業が待たれる。

見た目も味も違う冬ういろう


おつぎは冬ういろう やきも味

冬ういろうは、先に挙げたふたつとは見た目も味も大きく異なる。まず形は巾着型で、食感はゼリーのようなぷるんとした口当たり。

冬ういろう(やきいも味)。「生ういろう」と同じく、季節によって異なる味が展開されている。

季節のういろうは、ワッフルメーカーで焼くにもちょうどいいサイズで個別に包装されている。これなら切る必要もない。


実は季節のういろうを使ったういッフルに最も期待していたが、正直こちらは、そのまま食べたほうがおいしかった。

季節のういろうで作ったういッフル。

どういうわけか、そのまま食べるよりも味がやさしい。あまりのやさしさにやきいもの味が霞んでしまっている。

何度か咀嚼して、飲み込む直前にやっと味に気付くらいだった。味が違えば印象は変わるのだろうか。別の時期の季節のういろうでも、いつか試してみたい。

ういろうパーティがしたい


ういッフルはワッフルメーカーを使うので、テーブルを囲んで料理と食事を同時に楽しめる。家でたこ焼きパーティー「たこパ」をするように、人とあつまって試行錯誤しながら作るのも楽しそうだ。

他県民の友人へ、ういろうを布教するのにちょうどよい料理ができた。


お土産としてういろうを購入することはあっても、自分が食べる機会はあまりないという人にもオススメしたい。


最後にあらためてういッフルのレシピを記載しておく。ぜひ作ってみてほしい。


【ういッフルの作り方】


1.ういろうを厚めに切り、小麦粉をまぶす。ついた小麦粉は軽めに払い落とす。

2.ワッフルメーカーの鉄板に米油をうすく塗り、温める

3.温まった(2)で(1)を挟み、じゅーという音が止むまで焼く(4,5分程度)。

4.フタをゆっくりと開ける。完全に開けきる前に隙間から確認し、上部の鉄板にういろうが張り付いている場合、隙間から箸でやさしくつついて剥がす。

5.※トングで挟んでお皿に移す。メイプルやバターをかけてもおいしい。

※焼けたういろうはやわらかく、箸でつかむと崩れてしまう。移動の際はトングを利用するのがポイント。