手作りの石斧で竪穴式住居を建てたサラリーマン2人組に「週末縄文暮らし」の楽しさを聞いた
Twitter上で流行したハッシュタグ「#多分私しかやってない」をつけて投稿された、週末縄文人(@wkend_jomonjin)さんによる画像の数々が、大きな話題になっている。
#多分私しかやってない
現代の道具を使わずに竪穴住居を作り、週末そこで暮らしてる。穴はとがった棒で堀り、木は3日かけて作った石斧で切った。ちなみにサラリーマンである。 https://t.co/bQ9wMHX0P0
— 週末縄文人/もん (@wkend_jomonjin) 2022年8月23日
竪穴式住居の中を見ると、縄文時代の暮らしがそのまま再現されたような室内の空間。なんというクオリティの高さだろうか。
「週末縄文人」さんはサラリーマンの男性2人で行っている活動で、すべて自らの手で建てたもの。工具も手作りだという。
あまりにも本格的すぎる「縄文生活」を垣間見たTwitterユーザーからは「すっごい!泊まってみたい」「羨ましすぎます…!」という羨望の声のほか、湿度や雨天時の快適さを聞くコメントがあった。
「週末のみ縄文式の生活をする」ことを始めたきっかけについて、週末縄文人さんに詳しい話を聞いた。
きっかけは「人類の文明をゼロから作り直したい」思いから
竪穴式住居を建てようと考えたきっかけを教えてください。
一つはコロナ禍が始まってすぐの頃に感じた、都会のライフラインが断たれるかもしれないというリアルな危機感です。 そのとき、この文明の不安定さや、そこに頼り切ってる自分の足腰の弱さが見えた気がしました。
そこで、同じ危機感を持っていた同期同士で、人類の文明をゼロから作り直して強い足腰を手に入れようということで始めました。
仕事が暇になったので、何か楽しいことしようぜというノリもあります。
竪穴式住居を作る際、最も苦労したところはどこでしょうか?
一番大変だったのは、やはり笹を採って屋根に結びつける作業です。
14日間かけて2万本の笹を集めて結びつけたのですが、あまりに進まないので気が狂いそうでした(笑)
全国にある復元された竪穴式住居の多くは茅葺きで、たまに土葺きも見ます。そんな中、僕らが笹葺きにしたのは以下の理由からです。
・今いる環境で入手可能
・大量かつ簡単に採れる(手で折れる)
・クマ笹の葉は面積が大きくて丈夫
・夏は涼しそう https://t.co/l9ogJiSUeT
— 週末縄文人/もん (@wkend_jomonjin) 2022年6月7日
あと何より笹葺きはかわいいです https://t.co/Hw8ywyvkg9
— 週末縄文人/もん (@wkend_jomonjin) 2022年6月7日
今後は土器を作って「製塩」する予定
竪穴式住居、斧、土器と、どんどん生活用品がそろっていますが、今後はどのようなものを作るご予定でしょうか。
土器を作って、それで製塩(海水を蒸発させて塩を作ること)したいです。
以前の動画で、手作りの網でヤマメを獲って食べたことがあるのですが、そのときめちゃくちゃ塩が欲しいと思ったので!
週末、現地で過ごす時の食事はどうやって調達されていますか?
僕らの「縄文ムラ」はまだ未完成なので、週末の生活が100%縄文スタイルというわけではありません。
そのため、動画外で食べる物は現代の力(お金との交換)などで調達しています。少しずつ現代に頼る部分をなくしていき、最終的には食料調達からすべて縄文スタイルにするのが目標です。
これからもさらに本格的な「縄文スタイル」の確立にむけて精力的に活動していくという週末縄文人さん。詳しくはYouTubeでも紹介されている。今後の「縄文ムラ」がどのような形になっていくのか興味のある方は、週末縄文人さん(@wkend_jomonjin)のアカウントをフォローしてみては。