秦野の巨大イノシシを槍で捕獲した人に会ってきた話〜肉は野生の味がした〜
人を襲った野生動物はまた人を襲う
こうした出来事が起こるたび、追い払って山に返すとか、麻酔銃を使ったらいいのに、といった声が上がりますが。
理想としては、山に返せたらいいとは思いますが、今回なぜそれをしなかったのかというと、今回のイノシシがすでに人を襲ってたからなんです。
人を襲った個体は、基本的には駆除しないとさらなる被害が出てしまいます。もし人を襲えることを学習したイノシシを放して、またそのイノシシが山から降りてきたら、今度は道で遭った人を襲いますね。
恐らくイノシシには人間に対する恐怖心ってのは備わってるんですけども「やってみたら俺のが強いじゃん」ってわかっちゃったわけですよ。そうすると、もっと弱い、子どもやお年寄りを見てドンと突進する個体を作っちゃうことになるので。
そういうことです。だから何としても、捕獲したかったという思いはありました。
野生動物は見たら逃げろ
もし今後我々のような一般人がイノシシを街中で見たら、どうしたらいいんでしょう
「いる」と思ったら、写真撮ったりしてないでとにかく「逃げる」ことですね。野生動物って、目が合っちゃったらポケモンみたいにバトルが始まっちゃうんですよ。
よく、目を離さず後ずさりしたらいい、みたいなことは言われてますね
バトルの中で目をそらしたほうが負けなんですよね、目をそらしたほうが弱い。
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岩田さんはやはり狩猟経験を積んだ本物のランサーでハンターだった。イノシシは想像以上に危険な野生動物で、人間が襲われたらひとたまりもないところを捕獲できたのは本当にラッキーだったのだ。
さて、今回のもうひとつの目的は、岩田さんが仕留めたイノシシの肉を食べること。肉は秦野市内にある卸業者さんに販売していただき、無事ロース部分1kgをゲット!
仕留めた人の顔を知って食べる肉は、どんな味なんだろうか。これを持ち帰って、定番の「ぼたん鍋」にして食べることにした。
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