「人喰い花か?」世界最大の花・ラフレシアの不気味な写真に注目!撮影者に貴重な体験を聞いた
マレーシアの森で、咲き誇る幻の花「ラフレシア」を実際に見た人の投稿がTwitterで話題になっている。
こちらは咲いて3日目のラフレシア。だいぶ色が暗くなっていますが、怪しげな雰囲気が出てかなり迫力があります。
何も知らずに見たら、「人喰いの花ではないか?」と思うでしょう。
目の当たりにするまで、こんな生き物がいるのだという実感はありませんでした。実物はすごい。感動です。 https://t.co/E5Uz7KQ6mj
— 柳澤 静磨 Shizuma Yanagisawa (@UABIrurigoki) 2023年2月21日

投稿したのは静岡県の竜洋昆虫自然観察公園職員であり、「ゴキブリハンター」として世界を旅している柳澤静磨(@UABIrurigoki)さん。
柳澤さんは仕事でマレーシアを訪れた際にラフレシアを見に行くことになり、現地ガイドと共に森へ入った。
そこで見つけたのは開花3日目の花。全体的にやや黒みがかっいて、「人喰い花」と思ってしまうくらい怪しげで迫力ある見た目だ。
ラフレシアは、つぼみから咲くまでに長い時間を要する(9か月くらいかかるらしい)こと、また一度開花すると5~7日程度で枯れてしまうことなどから「幻の花」ともいわれる。開花している状態で出会えるのは、レアなことなのだ。
ラフレシアは花を咲かすのに約1年かかり、咲いた花も数日しかもたないため「幻の花」と呼ばれます。
さらに、咲いている数日間は同じ色ではなく、最も美しいのは咲いてから2日目までとか。
奇跡的に出会えた、開花1日目のラフレシア。もう二度と見られないと思います。
マレーシア、最高でした! https://t.co/FW4ZhhfLcv
— 柳澤 静磨 Shizuma Yanagisawa (@UABIrurigoki) 2023年2月21日

柳澤さんはその後、なんと開花1日目のラフレシアにも遭遇したそう。こちらは、図鑑で見たことあるイメージに近い、THE・ラフレシアという見た目!
Twitterユーザーからは「頭突っ込んだら食べられちゃいそうなくらい、映画の世界みたい」「ジャポニカ学習帳でしかみたことなかったやつ」など驚きや感動の声が寄せられている。
マレーシアでラフレシアに実際に遭遇した体験について、柳澤さんに詳しく話を聞いた。
伝説の生き物に出会ったような感覚
はじめて野生のラフレシアを目にしたときの気持ちを教えてください。
「本当にあったんだ」というのが正直な感想でした。
写真では見たことがあるものの、これまではなんとなく(実在する植物という)現実感がありませんでした。実際に見て、伝説の生き物に出会ったような感覚になりました。
現地ガイドを雇って森に入ったそうですが、一般人も参加できるのでしょうか?
ツアーを引き受けてくれるお店もあるようですが、私たちについてくれたガイドさん曰く、マレー半島ではツアーを受けてくれる場所は少ないようです。
ラフレシアは魚介の発酵臭がするとのことですが、嗅いでみていかがでしたか?
臭いですが、嗅いでいても大騒ぎするほどではありませんでした。
柳澤さんは今回、開花後1日目、3日目のラフレシアだけでなく、開花8日目のもの、咲く前のつぼみや、咲き終わったものといったさまざまな段階を観察できたという。

においは開花後の日数によって違いはありましたか?
開花後の日数による変化は正確にはわかりませんでしたが、1日目のほうが臭かったように思います。

ラフレシアの動画。
森の中で凄まじい存在感を放っています。
この目で見ることができるとは少し前まで思っても見ませんでした。幸せです。 https://t.co/m08M65uX3q
— 柳澤 静磨 Shizuma Yanagisawa (@UABIrurigoki) 2023年2月21日
実物を見て想像と違っていたポイントや、新たな発見はありましたか?
ラフレシアはにおいが強いことで有名ですが、実際は鼻を近づけないと感じず、においの届く範囲はそこまで広くありませんでした。
またラフレシアは地面から咲いているイメージでしたが、寄主植物のツタから咲く種もいることを初めて知りました。
ラフレシア=「地面から生える」イメージでしたが、今回見た種は他のツタ状植物のツタ部分から出ている(ラフレシアは他の植物に寄生して育ちます)ものもあり、地面から離れた場所で咲いているものも見られました。 https://t.co/tBAW2xML69
— 柳澤 静磨 Shizuma Yanagisawa (@UABIrurigoki) 2023年2月21日

柳澤(@UABIrurigoki)さんは、世界を旅しながら昆虫や植物などさまざまな生き物についてツイートしている。興味のある方はのぞいてみては。