イスタンブールでは猫さんが高級ジュエリー店で昼寝してもOK！自然に振る舞う店員と客の雰囲気がステキ

トルコ・イスタンブールのショッピングモール内にある高級ジュエリー店で、堂々と寝ている猫さんの動画がTwitter上で話題だ。

動画をTwitterに投稿したのは、イスタンブール在住の「アジアねこ散歩（@nekosanpoch）」さん。日頃から街で見かけた猫の様子を投稿している。

イスタンブールは、街中のいたるところで猫が自由に過ごしている“猫の都”として知られている。トルコ人は猫に対して寛容で、親切心でお世話する人も少なくないという。

しかし今回、「アジアねこ散歩」さんは高級ジュエリー店で寝ている猫に驚いてしまい、思わず動画を撮影したそう。動画を見ると、接客中の従業員はおろか、お客さんもまったく猫の存在を気にせず熱心にジュエリーを眺めている。さらに、お店の隅には猫のご飯とお水が置いてあり、ジュエリー店が猫さんを歓迎している様子が伺えたという。

Twitterユーザーからは「すてきだねぇ～なんて自然なんだろう 猫がいるのが普通な感じ トルコ最高」「すごい！見事に共存している！」「マジかイスタンブール行ってくる」などと羨望の声があがり、2万以上のイイネがついた。

アジアねこ散歩さんに、イスタンブールの人と猫との関係性について話を聞いた。

5分間で14匹に遭遇したことも！猫があふれる街

高級店があるモール内でも、猫は自由に出入りしているのでしょうか。

猫があふれるイスタンブールでも、さすがにショッピングモール内だと猫は少ないです。しかも今回は高級そうなジュエリー店内ということで驚きました。

イスタンブールでは、街を歩いていると何匹くらいの猫に遭遇しますか？

以前、イスタンブールの中でも特に猫の保護が進んでいるカドゥキョイという地区に住んでいた時、実際にカメラを回して数を数えたことがあります。

玄関を出てから街を普通に歩き、5分間で14匹の猫に出会えました。

猫たちは街中のどのあたりにいて、普段どのように過ごしているのでしょうか。

猫が多い場所は公園、モスク、学校、駅、病院、カフェ、レストラン、肉屋、美容院、タトゥー屋、たばこ屋など…どこに行っても猫はいます。

イスタンブールの猫は人間を恐れることがないので、寒い日にベンチに座っていれば、膝に乗ってくる野良猫もたくさんいます。猫たちはとにかく気ままに過ごしています。

トルコ人の猫に対する寛容さや親切心が印象的だったエピソードは？

一番寛容さを感じたのは大手スーパーマーケットの店内にある、ペットフード売り場に猫がいた時です。商品を選んでいたところ、欲しいものがある子供のように猫にキャットフードをねだられ、結局買ってあげました。 爪を立ててしまうので下の方の商品には穴が空いてしまっていたのですが、それでも気にせず猫の立ち入りを許可する店員さん、文句も言わない本部の人などの寛容さに感服しました。

親切心を感じたのは、子猫がカフェの屋根から降りられなくなった時のことです。平日の昼間にも関わらずカフェにはのんびり過ごす人たちがたくさんいて、この小さな騒動をみんなで見守りました。

放っておけばいつかは降りられる気もしたのですが、いかついおっちゃんも楽しげに過ごしていたカップルも、みんなでアイデアを出し合って猫を助けました。心から幸せを感じるようなほっこりしたシーンでした。

また近所の公園は保護猫施設のような状態になっていて、毎日ごはんをあげに行く餌やりさんが、私たち含めて20人以上はいます。リーダーの方が避妊等の管理をしていて、具合の悪い子がいれば病院にも連れて行ってくれます。

姿を消して心配していた子が、ある日ツヤツヤプリプリになって帰ってきたり、みんなで猫を大切にしている場所です。そうした市民の自主的な保護猫施設がイスタンブール市内の至る所にあり、みんなで幸せを分かち合っています。

イスタンブールが“猫の都”たる背景には、猫さんたちの生活を支え、保護猫活動に積極的に取り組む市民の姿があった。

「アジアねこ散歩（@nekosanpoch）さん」は普段イスタンブールの街中で暮らす猫を撮影し、You Tubeなどで発信している。猫パラダイスをのぞいてみたい方はぜひフォローを。