アルコールディスペンサーから日本酒が飲める!? 酒造のアイデアから手軽な飲酒方法が実現
手指消毒用のアルコールディスペンサーの中身を飲酒用の日本酒に入れ替え、注がれている様子を撮影した画像がTwitterに投稿され、話題を呼んでいる。
アルコールディスペンサーを正しくアルコールディスペンサーとして使ってるの無限に笑える
#酒の陣2023
#酒の陣 https://t.co/WkIl6z4meh
— 宣誓 (@natanatana1) 2023年3月11日

こちらを投稿したのは、普段から新潟市内のものごとを撮影している、新潟県在住の宣誓(@natanatana1)さん。新潟県内の酒造が出展しさまざまな日本酒を試飲できる「にいがた酒の陣」というイベントで、新潟県妙高市にある「鮎正宗酒造」のブースの様子を撮影したものだ。かざすと中の液体が出てくるアルコールディスペンサーを使用することにより、自動でコップにお酒が注がれている。
使ったときの感想について、宣誓さんに聞いてみた。
試飲装置として理にかなっていると感じた
アルコールディスペンサーから出てくるお酒を試飲した感想は?
実際に目にしたときは「消毒用アルコールで使ってるものを? このご時世だから?」と一瞬目を疑いましたが、お猪口やコップを近づけるだけで試飲可能で、手持ちの必要がなく冷たいまま飲めるため、便利な試飲装置として理にかなっているなと感じました。
そんな宣誓さんのツイートに反応を示したのは、1767年創業の今代司酒造(@imayotsukasa_jp)さんのアカウント。
あ!
このディスペンサー、実は弊社が特注で作っていただいたんですよね…!
にごり酒や甘酒にも対応できるようにとわがまま言って😂
量の調節もできるすぐれもの💪
今ではいろんな酒蔵様でも使っていただいるそうで☺️ https://t.co/PvbUxRA2Qe https://t.co/I5iiBCWna2
— 今代司酒造 Imayo Tsukasa (@imayotsukasa_jp) 2023年3月11日

今代司酒造さんによると、当初このディスペンサーはイベントや直売店などでお酒を試飲するために特注しており、いまではいろいろな酒蔵で使われているそうだ。
特注した経緯や反響について、今代司酒造さんに詳しく話を伺った。
安心安全にテイスティングを楽しめると大好評
ディスペンサーを特注された経緯について教えてください。
もともと直売店では、お客さまにボトルを直接持って注いでいただく方式でテイスティングを行っていました。そこから今回の製造元の新日本流通さまと、新しくボタン式のディスペンサーを製造をする計画を立てていたんです。
そんな中、コロナ禍になってしまったので、手指を消毒するディスペンサーのような方式で、接触を避けながらお酒を注げるものを作っていただけないかとご相談させていただきました。
使った方々からはどのような声が上がりましたか?
「安心、安全にテイスティングを楽しめます」とお客様からもご好評いただいております。
Twitter上の反響について感想を聞かせてください。
きっかけはディスペンサーでしたが、日本酒が話題に上がったことが嬉しかったです。
今後もたくさんの方々に日本酒へ関心を持っていただき、飲んでもらえたら幸いです。
アルコールディスペンサー方式の日本酒ドリンクバーは、酒造元の配慮により、非接触のために作られていた。長年お酒を愛し、大事に伝統を守り続けた想いが感じさせられるエピソードだった。
ツイートを投稿した宣誓さんのTwitterアカウントでは撮影した着物や新潟市の風景などが、今代司酒造さんのTwitterアカウントでは販売中の日本酒やイベントの情報などがツイートされている。どちらも新潟の情報がもりだくさんなので、興味を持たれた方はのぞいてみては?