謎多き「スネ夫の髪型」をフィギュア造形師が再現に成功!「もはや現代アート」との声も

見れば見るほど見事な「スネ夫ヘヤー」
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再現不可能と思われていた『ドラえもん』のスネ夫の髪型を、フィギュア造形師が立体作品にしたという投稿がTwitterで話題だ。

正面左から。上唇のとんがり具合もスネ夫だ
後ろ姿も間違いなくスネ夫
どこから見ても、あのスネ夫

漫画やアニメなどで描かれるスネ夫の髪型は、どこを向いていても3つの突起があるという不可解な形状をしている。

二次元だから可能な描写だと思われていたが、フィギュア造形師である榎木ともひで(@eyewater_e)さんが、粘土作品で一つの正解を見せてくれた。

榎木さんが編み出した再現案は、髪に5つの突起を作り、光の反射をカットする塗料「黒色無双」を使用してアウトラインだけ可視化させ、どこから見ても3つの突起しか見えないようにするという方法だ。

一連の投稿を見たTwitterユーザーからは、「長年の謎が解かれた」「左右対称に作られたトゲトゲの片方が角度によって見えなくなるのか」「もはや現代アートです」と感動の声が集まった。

なお、榎木さんがツイートしている「ペンローズの三角形」とはこちらのこと。

いわばトリックアートの手法で不可能を可能にした榎木さんに、作品制作について話を聞いた。

「造形的には1つの解は出ている」

「黒色無双」を使用してスネ夫の髪型を立体化しようと試みたのはなぜですか?

造形的には1つの解は出ていて、実は「黒色無双」を使わなくても成立はします。なんなら構造的には使わないほうがわかりやすいかもしれません。

「なるほどこうなっているからスネ夫の髪型はこのシルエットに収まるんだな」と。

ですがもっと二次元的に、見た瞬間に訳がわからなくなるほどのインパクトが必要だと思い、以前から時折使用してきてその効果を知っていた「黒色無双」を使おうと思いました。論理よりインパクトをとったわけです。

榎木さんは着色前のスネ夫の素体も投稿し、5つの突起の形状を紹介している。着色前を見ると、どの突起がどう収まり普段のあの髪型に見えているのかがよく分かる。

立体制作で難しかったところを教えてください。

見え方の微調整は苦心しましたが、髪の毛はほぼイメージ通りすいすいと作業は進みました。

問題は顔の方にあって、とんがり口の左右の再現には苦労しました。一応メインのベストアングル(向かって左向き)があって、その造形の見え方を崩さずに反対向き(向かって右向き)を成立させるための苦労でした。

なんとかベストアングル95点、反対向き70点といったところに持っていけたと思います。

長年謎に包まれていた「スネ夫の髪型」に一つの解を見出した、榎木さんの投稿。

スネ夫の髪型の解釈に一家言お持ちの方は、ぜひ自分なりの解釈をTwitterでシェアして欲しい。

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