カイジのあごはどれだけ鋭いのか?『カイジ』全91巻表紙のあごを測ってみたら圧倒的想定外の展開に

ギンギンに尖ってやがる…!
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福本伸行先生の代表作『カイジ』は今年で28周年を迎えた。アニメや実写映画化も果たし、今年は展覧会「大カイジ展」も開催した本作は、まぎれもなくギャンブル漫画の圧倒的レジェンドだ。

『賭博黙示録カイジ』1巻表紙。すべてはここから始まった(Amazon.co.jpより)
『カイジ 24億脱出編』1巻表紙。約28年の連載でカイジも変わった (Amazon.co.jpより)

本作の長い道のりは絵柄の違いにも表れている。1996年から連載を開始した『賭博黙示録カイジ』と、2017年からスタートした現行最新シリーズ『賭博堕天録 カイジ 24億脱出編』の第1巻を見比べれば一目瞭然だ。作画の雰囲気、カラーの鮮明さ、なにより主人公・伊藤開司(以下、カイジ)の顔がかなり違う。

連載が長くなるほどキャラの顔が変わっていくのは漫画あるあるだが『カイジ』ほどの長期連載作ともなればわかりやすい…

アゴはどうなんだろう…?

福本作品に登場するキャラクターの「尖ったアゴ」は、氏の独特な作画を象徴するアイコンとしてよく挙げられる。カイジのアゴも御多分に漏れず尖っており、ファンの間では「人を刺せる」「ギャンブルに挑む男の厳しさを表現するうちに尖っていった」などと語られている。

長期連載で絵柄が変化していることを考えると、「アゴの尖りっぷり」もまた変化しているのではないか。

というわけで今回は、『カイジ』シリーズを中心に、福本作品キャラのあごの角度とその変遷を見ていきたい。

カイジの鋭いあご…エッジな鋭ジ」なあごといったところか! なんでもないです。

検証ルール

今回の検証方法は以下の通りだ。

1.『賭博黙示録カイジ』第1巻~『賭博堕天録カイジ 24億脱出編』第26巻、全91巻の表紙に描かれているカイジのあごの角度を測定、記録する

2.測定には分度器を用いる。イメージとしては以下の通りだ

ここの角度を測る

3.顔のアングルによってあごの鋭さも変わると予想されるので「真正面」「やや正面」といったアングルも記録する

4.あごの先端が確認できないか、明らかに丸まっているものは「測定不可」とする。

測定不能は、例えば以下のような表紙である。

『賭博黙示録カイジ』8巻表紙はあごが隠れているので測定不可とする (amazon.co.jpより)
『賭博破戒録カイジ』7巻表紙。カイジのあごがあからさまに丸く、こちらも測定不可扱いだ (amazon.co.jpより)
カッターナイフが68度くらい

ちなみに、私物のカッターナイフを測ってみたところ、刃の先端は68度だった。これに近い角度なら「鋭い」といっていいだろう。

ちなみに筆者の予想では、カイジのアゴは年を経るにつれ徐々に尖っていると思う。福本作品の代表格たるカイジともなれば、あごもビンビンに研いでいるはずだ。

それでは測定していこう。なお測定はすべて手作業なのである程度の誤差が生じるかもしれない。また、本来なら本編でのアゴの角度まで調べるべきだろうが、作業量が圧倒的膨大になるので表紙だけとする。許してほしい…寛容な精神で…!

先は長い

あとは地道な作業だ。カイジのあごを測ってはデータをExcelに入力し、表にしていく。これを91回くり返す。あと90回。

 

途中、途中、途中…そう考えることで今のオレはやっと凌いでいる…

カイジのアゴと向きあい、表にしていく。

何をしているのだろう

カイジが第1話でやってた、高級車のエンブレムを盗む行為よりも生産性がない気がしてきた。

検証結果

それでは各シリーズのデータから見ていこう。

『黙示録』シリーズ(1996~1999年)

有効検証数:8(全13巻中)

平均アゴ角度:78.5度

最尖りアゴ:72度(5巻、12巻)

最尖ってないアゴ:89度(13巻)

「黙示録」第5巻表紙。シリーズ初期ですでに鋭利さに磨きがかかっているあご (amazon.co.jpより)

「平均あご78.5度」「最尖り72度」が、調査結果のベースとなる「基準アゴ角度」だ。しょっぱなからカッターナイフの68度に近い72度が登場するとは…この時点でもう人間離れした鋭さだ。

『破戒録』シリーズ(2000~2004年)

有効検証数:10(全13巻中)

平均アゴ角度:79.8度

最尖りアゴ:68度(8巻)

最尖ってないアゴ:95度(3巻)

「破戒録」第8巻表紙。坂崎のおっちゃんの脳天も貫けそうな68度あご (amazon.co.jpより)

最尖りを更新し、カッターナイフと同じ68度に!

「福本作品のあごは人を刺せる」と冗談交じりに語られることもあるが、『破戒録』時代のカイジは実際に可能な境地にまで至っていると言えるのではないか。

「約8年で刃物並に尖るなら、この先は針のように鋭くなるのではないか?」そんな期待とともに次の『堕天録』シリーズを見てみよう。

『堕天録』シリーズ(2004~2008年)

有効検証数:10(全13巻中)

平均アゴ角度:91.5度

最尖りアゴ:75度(6巻)

最尖ってないアゴ:122度(5巻)

「堕天録」第5巻表紙。流れの変化を匂わせる驚天動地天変地異の122度あご…! (amazon.co.jpより)

122度!? 急に!?

ノーマークだった「最尖ってないアゴ」が95度から大幅に記録を更新して望外の3桁突入。さらに平均あご角度も約10度増え、最尖りあごは68度から75度に。鋭くなるどころか、丸くなってしまった。

予想を大きく裏切られた動揺はあるが、もしかしたらこれは読者を惑わすカイジの策なのかもしれない(多分違う)。検証を続けよう。

『和也編』(2009~2013年)

有効検証数:9(全10巻中)

平均アゴ角度:87.8度

最尖りアゴ:79度(9巻)

最尖ってないアゴ:101度(7巻)

「和也編」第9巻表紙。79度は同シリーズでもっとも鋭いが『カイジ』全体では平凡か (amazon.co.jpより)

『破戒録』以前と『堕天録』の中間に近い結果となった。

鈍くなりすぎたと気づいたあごが再び牙を取り戻そうとしているのか、はたまたブラフか。何が狙いだ、カイジ…!

『ワン・ポーカー編』(2013~2018年)

有効検証数:15(全16巻中)

平均アゴ角度:92.1度

最尖りアゴ:76度(11巻)

最尖ってないアゴ:127度(10巻)

「ワン・ポーカー」第10巻表紙。驚いている様子のカイジだが筆者はお前の(比較的)丸いあごに驚いている (amazon.co.jpより)

カイジ、お前丸くなったな。

最尖ってないアゴが記録を更新し127度に。平均アゴ角度92.1度とこれまででもっとも鈍く、最尖りアゴがかろうじて前シリーズの79度を上回った結果だ。

ここまでくるともう疑うまでもない。カイジのあごは少しずつ鋭さを失っている。そして迎えた最新シリーズ『24億脱出編』は…。

『24億脱出編』(2018年~2023年)

有効検証数:25(全26巻)

平均あご角度:86.7度

最尖りあご:74度(9巻)

最尖ってないあご:103度(18巻)

「24億脱出編」18巻表紙 (amazon.co.jpより)

平均、最尖り、最尖ってない、すべて更新ならず。角度の傾向と言われれば、ひとつ前のワンポーカー編に比べれば鋭さを取り戻しつつあるようにも見えるが、最も尖っていた『破戒録』時代にはまだ及ばない。

もうカイジのアゴ、わかんないよ~!

シリーズごとの平均あご角度をグラフにしたもの。「破戒録」と「堕天録」の間に何があったんだ

以上のデータから平均あご角度を抜粋し、シリーズごとの推移をグラフにまとめてみた。やはり『破戒録』から『堕天録』にかけて角度が大きく広がり、その後はバランスをとるように(?)上がったり下がったりをくり返している。

「人は歳をとると丸くなる」という慣用句がある。ヤンチャな若者も大人になるにつれて落ち着きのある性格になっていく意味だが、カイジに関して言えばアゴ(物理)の変化みたいだ。

結論:カイジのあごは一度カッター並に尖ったが、その後20年かけて丸くなりつつある。

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書いた人
ハチミツ

副業WEBライター。Twitterで初見実況ばかりやってます。