日曜形而上学 D.ルイスのquidditism~トマスにおけるquidditas
haecceitismが「このもの主義」なら quidditismは「何性主義」と日本語にするのが無難なのだろうか。
2011-02-13 08:26:35haecceitismが「このもの主義」なら 、quidditismは「なにもの主義」がふさわしいに違いないと頭に浮かんだが、三秒ほどで自主却下した。
2011-02-13 17:50:08「一般に、性質は、自然のはたらきにおいて、特定の役割を実現する。…‘quidditism’によれば、役割はそれらを実現する性質によって偶然的に実現される、すなわち、一つの同じ役割は、何か別の性質によって実現されたかもしれない。」http://bit.ly/f8hdaZ
2011-02-13 18:30:10現代形而上学の文脈は詳しく知らないが、むろん、"quidditism"は、中世・スコラ哲学の、"quidditas"に由来するのだろう。↓のをふまえて、いい訳語はありますかね。識者諸君。
2011-02-13 18:34:18"quidditas"は「何かあるもの」と訳すのかな。とすれば、「何かあるもの主義」かなあ。さっきのquidditismの意味だと、「何か他のもの主義」という感じだが。どちらにしても、ちょっと語呂が悪い気がする。
2011-02-13 18:37:51先ほどのツイートは、さいじょうさんの、QT: @r_saijo `` haecceitismが「このもの主義」なら quidditismは「何性主義」と日本語にするのが無難なのだろうか。''に応答したものです。あと、「~性」と合わすなら「このもの性主義」の方が良いかと思われます。
2011-02-13 18:49:53中世哲学におけるhaecceitas/quidditasは大きな問題で、ライプニッツも個体化の原理で当初から関わっている。SEPの次の記事が、多少は参考になるかもしれません。http://plato.stanford.edu/entries/medieval-haecceity/
2011-02-13 19:01:07ライプニッツの博士論文が *Disputatio metaphysica de principio individui* であることにも注意すべきであろう.
2011-02-13 19:04:59@shinjike おおおこれは、色々と参考になるツイートありがとうございます。haecceitism / quidditismはDavid Lewisの使い方を念頭においていて、日本語の論文で書くときどうしようかと思ったものでした。SEPの記事も参考にさせていただきます。
2011-02-13 19:13:52なおすごく大雑把にいうと、Lewisのいうhaecceitismは個体がそれのもつ質(属性)に尽くされず同一性を保つという立場で、quidditismは性質がそれを例化するものによらずに同一性を保つというものです。彼の"Ramseyan Humility"だと一緒に登場します。
2011-02-13 19:21:41@shinjike いえ、haecceitismを拒絶して、貫世界同一性を否定する立場ですね。ちなみにquidditismは受け入れるようです。
2011-02-13 19:34:45@shinjike 移動中なので原論文が読めなくて申し訳ないですが、個体化の原理と対比して、通性原理という訳語を昔はあててました。>quidditas そこらへんから派生した訳語がいいかなあと思いますが、はたして現代の文脈になじむかどうか…。くれぐれもお大事に。
2011-02-13 19:41:02@shinjike うわわ、すみません。その通りですね。失礼しました。「ルイス」が「hacceitismにのっとって」と誤読してしまってました。面目ありません。
2011-02-13 19:42:09どこがどう違うのかYonusさん解説をお願いします。 QT @Yonus_Mendox: haecceitism と quidditism とは違うのか.
2011-02-13 19:43:20@Yonus_Mendox Yonusさんもリツィートで知ったのですか。Lewisに直接当たりたいところですが、当たったところで私に理解できるのかどうか自身が……w
2011-02-13 19:47:43@shinjike 貫世界同一性を保持するなら、通性原理からの派生語でいいかもしれないです。ルイスの翻訳をあたれば、暫定的な訳語を見つけられるかもと思います。
2011-02-13 19:50:14