【横山光輝「三国志」講座101「于吉老人」】

横山光輝「三国志」を一話ずつ解説してみようというコーナー。第101話「于吉老人」の巻。 ※解説はbotさんの個人的見解です。
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横山光輝「三国志」武将かるた_bot @yms_karuta

【横山光輝「三国志」講座101「于吉老人」01】 第101話でございます。于吉といえば仙人というイメージが強いですが、タイトルは「于吉老人」です。 前回、重傷を負った孫策ですが、河北の袁紹との同盟話が出たことを祝って、宴会を行っていました。呉と河北がむすべば曹操に対抗出来ます。

2016-08-02 12:31:17
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【横山光輝「三国志」講座101「于吉老人」02】 諸大将も喜んでいて、この同盟が円滑に結ばれることが期待されました。袁紹の使者とともに和やかな雰囲気に。そんな折、出席者の間でなにやらヒソヒソ話があちこちで行われました。宴席を途中退席する者が何人か出たことで何事かと訝しむ孫策。

2016-08-02 12:33:06
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【横山光輝「三国志」講座101「于吉老人」03】 聞けば、于吉仙人が街に現れたため、みんなその姿を一目拝まんと、外に出て行ったそうです。孫策が外を見ると、一人の仙人が道を歩き、人々がわあっと群がっているではありませんか。孫策から見ると薄汚い老人にしか見えませんが、それが于吉仙人。

2016-08-02 12:35:09
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【横山光輝「三国志」講座101「于吉老人」04】 于吉仙人は、東国に住み時々城外の道院にこもり、夜に至るまで座禅を組み、昼は香をたいて人々に道を説き、また、諸人の万病を救い、その霊験によって治らぬ者がいないとか。そのため、人々は行ける神仙とあがめて進行は大変なものです。

2016-08-02 12:37:12
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【横山光輝「三国志」講座101「于吉老人」05】 その話を聞いた孫策は、「愚かな」とバッサリ。そして于吉仙人を捕らえるように命じます。その命令に驚く家臣たち。重ねて引っ捕らえてこいという孫策の言葉に、そんなことをしたら国民は泣き出し、国王をうらみます、と答えます。

2016-08-02 12:39:47
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【横山光輝「三国志」講座101「于吉老人」06】 きさま達まであんな乞食おやじにたぶらかされておるのか、とえらい剣幕になった孫策。嫌だというならお前たちから先に捕らえ、獄につなぐぞ、と言われてはたまりません。家臣は兵たちに于吉仙人の捕縛を命じます。

2016-08-02 12:41:37
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【横山光輝「三国志」講座101「于吉老人」07】 兵士たちは孫策の命令だから逮捕する、と于吉仙人に告げます。于吉がなぜ自分を捕らえるのかと聞きますが、それは殿に聞いてくれ、と兵は答えるしかありません。人々が嘆き悲しむ中、于吉は捕らえられ城へと連れて行かれます。

2016-08-02 12:43:24
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【横山光輝「三国志」講座101「于吉老人」08】 孫策の前に連れだされた于吉仙人。あらためて、なぜ自分をこんな目にあわせるのか、と尋ねますが、孫策は、逆になぜお前は我が良民を邪道に惑わすか、と言い放ちます。孫策はあくまで迷信は信じないという男です。

2016-08-02 12:46:24
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【横山光輝「三国志」講座101「于吉老人」09】 于吉は、自分が得た神書と、修めた行徳で人々に幸福を分かち、施すのがなぜ悪いのか、国王こそ礼を言うべきだろうと述べます。それに対し、孫策はわけもわからぬ邪宗を国中に広められて喜べとは何事か、と一喝。于吉の首を刎ねるよう命じます。

2016-08-02 12:48:42
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【横山光輝「三国志」講座101「于吉老人」10】 しかし、いくらなんでもそれは行き過ぎでしょう。于吉はこの時点でなんの過ちを犯してはいません。ここで首をはねれば、孫策自身が国民の信望を失ってしまうと、家臣が説得をします。しかし、孫策は、こんな老人は犬一匹斬るのと同じだと言います。

2016-08-02 12:50:34
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【横山光輝「三国志」講座101「于吉老人」11】 誰も斬らないのなら自分がやる、という孫策。しかし、家臣はなおも食い下がります。今日は河北の使者を迎えてめでたい宴席。血を見てはなりません、と必死の訴えに、孫策は確かに日が悪いと思い直し、于吉に首枷をつけて獄に下しておけと命じます。

2016-08-02 12:52:07
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【横山光輝「三国志」講座101「于吉老人」12】 獄に入れられた于吉。兵士たちも嫌々孫策の命令に従っているだけだと、于吉に謝りつつ首カセとナワを解くのでした。首カセがあると寝転がるのも難しいですし、両手を縛られたままでは身動きもできません。これだけでも大分楽になったことでしょう。

2016-08-02 12:55:01
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【横山光輝「三国志」講座101「于吉老人」13】 孫策のもとに孫策の母と夫人がやってきました。仙人の首をはねると聞いて、早速助命運動を。この二人も于吉仙人のことを尊敬していたようです。孫策は母親をもたぶらかしたのかと、いよいよもって早く始末しなければならぬと決意を固くします。

2016-08-02 12:57:42
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【横山光輝「三国志」講座101「于吉老人」14】 夫人が、なにも首をはねなくても、と言っても、妖人の横行は国の乱れのもとと言うのがわからないのか、と孫策の持論を展開します。一匹の毒がは数千の卵を生み、やがて数十万となって所構わず飛び回り、その害は限りのないものとなる、と言います。

2016-08-02 12:59:58
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【横山光輝「三国志」講座101「于吉老人」15】 根拠の無いデタラメな言葉が国中にあふれ、おかしな祭りがはやるようになると、もうその国はおしまいだ。と言う孫策。日本の幕末のええじゃないか騒ぎとかの例もありますのが、歴史を見ると、国の興亡にはそのような事例が多そうです。

2016-08-02 13:02:55
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【横山光輝「三国志」講座101「于吉老人」16】 孫策とて、好き好んで老人を斬り殺すのではない、この呉の国がいつまでも安泰であるためにやるのだ、と自分の正当性を主張し、二人を下がらせます。孫策は早くこの件を片付けないと、騒ぎがますます広がると危機感を強めます。

2016-08-02 13:04:59
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【横山光輝「三国志」講座101「于吉老人」17】 孫策は人を呼び、于吉を引き出すように命じると、壁にかかっている件を取り出します。再び于吉の前に立った孫策は、首カセが勝手に取られていることに激怒し、あまりに痛わしいから外したという兵を切り捨てます。

2016-08-02 13:07:30
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【横山光輝「三国志」講座101「于吉老人」18】 次はお前だ、と于吉に向かって剣を振り上げる孫策。しかし、それを止めに入ったのが重臣達です。重臣一同連名にて、于吉仙人の助命嘆願書を孫策に差し出しました。

2016-08-02 13:09:46
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【横山光輝「三国志」講座101「于吉老人」19】 孫策はここで、昔の故事を引っ張り出します。三国志でも所々に先人の知恵ともいうべき故事を出して相手を説得することが多々ありますが、孫策自ら語ります。武闘派と見られますが、教養もあるようですね。

2016-08-02 15:25:04
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【横山光輝「三国志」講座101「于吉老人」20】 南陽の張津は交州の太守となりながら、漢朝の法を守らず、常に赤い頭巾をまとい、香をたき、邪宗を学び、軍に出れば妖術を現し、一時は稀代の仙人と言われたが、たちまち南方の異民族に襲われ、幻術も使えずに殺された、という史書があります。

2016-08-02 15:28:11
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【横山光輝「三国志」講座101「于吉老人」21】 于吉もさしずめ南陽の張津と同じことだと。国全体ができもしないことを信じ、それにすがっていては国は滅ぶ。害が国全体に及ばないうちに于吉を殺す、と孫策は剣を構えます。家臣は、それでは于吉が仙人か妖術使いか確かめてみては、と言います。

2016-08-02 15:30:26
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【横山光輝「三国志」講座101「于吉老人」22】 何か方法があるか、と尋ねる孫策に対し、家臣はいま、農民は長い日照りで困っているから、于吉に雨乞いをさせ、もし雨が降れば助け、雨がふらない時は首をはねて見せしめにすればいいと言います。

2016-08-02 15:31:54
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【横山光輝「三国志」講座101「于吉老人」23】 なるほど、それならば万民も皆納得して目が覚めるだろう、と孫策もこの案に乗ります。早速、雨乞いの祭壇を作らせ、于吉に雨を降らせるように命じます。祭壇が出来るまで獄に繋いでおけと言う孫策。于吉は、これで自分の天命も尽きたと言います。

2016-08-02 15:33:44
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【横山光輝「三国志」講座101「于吉老人」24】 仙人なら、雨を降らせるくらい簡単でしょう、という兵士の言葉に、于吉は、平地に水を呼んでお百姓を救うことはできても、自分の命運だけは変えられぬ、と答えます。 やがて、雨乞いの祭壇が完成し、于吉仙人の雨乞いの祈りが始まります。

2016-08-02 15:35:10
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【横山光輝「三国志」講座101「于吉老人」25】 三日間の内に雨を降らせればよし、さもなければ祭壇ごと焼き殺すという厳しいものでした。祭壇の下には、いつでも火がつけられるように大量の柴が積まれていました。雲ひとつなく、太陽の光が祭壇を照らす中、日夜問わず雨乞いが続けられます。

2016-08-02 15:38:20