『第2回 全国フリーペーパー展＠都城市立図書館』のこと知ってもらいたくて

フリペ通信＠活動終了 @furipetsushin

宮崎県都城（みやこのじょう）市の都城市立図書館で2016年9月3日から18日までの2週間に渡って開催される「第２回 全国フリーペーパー展」のことを知ってもらいたくて連投してみます。

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「全国フリーペーパー展」のことを簡単に説明すると、全国で発行されているフリーペーパーやフリーマガジンが大集結したお祭りのようなもので、昨年9月に南九州エリアで初めて開催されたフリーペーパーイベントです。

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会場となっている都城市立図書館は都城市役所にほぼ隣接する場所にあり、平成30年を目途に中心市街地へ移転を予定している古い建物です。宮崎空港・鹿児島空港から車で１時間ほどの場所にあり、必ずしも立地面で優れているわけではありません。

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図書館業界の情勢に触れておくと、年々、来館者数が前年比を下回る場所が大半です。都城市立図書館も例外ではなく、来館者数は毎年減少し続けています。話を聞くと図書館へ行くことだけを目的に行動するというニーズは少なく、市役所などに用事があるついでに立ち寄るという利用者が多いそうです。

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そのような状況のなか、都城市立図書館の一人の職員さんが来館者を増やすために何かしたいという情熱をもっていたこと。そして、その想いに「地域に選択肢を増やす」というコンセプトで活動しているCUROCOのキクカワさんが呼応したことで、全国フリーペーパー展が開催されることになりました。

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まずはどんなフリーペーパーがあるかを調べるところから始まり、フリーペーパーが紹介されている本を参考に連絡をとってみると大半が廃刊していたなんて笑い話も。「これはいかん！」と二人のキーパーソンがひいひい言いながら手探り状態で準備を進め、最終的には88団体が参加することになりました。

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フリーペーパーの種類は2、3万もあると言われており、「全国フリーペーパー展」を名乗るには数が足りないと思われてしまうかもしれませんが、バックナンバーを含めて200冊以上のフリーペーパーが一堂に会した様子は目を見張るものがあります。

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展示方法に関してもただフリーペーパーを並べるというわけではなく、キクカワさんが全てのフリーペーパーに目を通し、どのようなレイアウトにしたらそれぞれの中身の魅力が伝わるのかを考えていきました。平積みにしていたら埋もれてしまうようなものはパネル展示で際立たせるなど工夫を凝らしました。

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例えば、表紙に有名人を起用している冊子はパネルに掛けるような感じで立体的に展示したり、亡くなってしまった昔の女優や映画のワンシーンなどが紹介されたページはあえて開いたままで展示したり、斜めに見せた方が良いという場合は斜めに配置したり、公共施設では珍しい自由な展示方法を選択。

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パネル展示をアイキャッチにして会場内に狭い迷路のような導線を作り、順路のなかに椅子をランダムに配置し、気に入ったフリーペーパーがあればその場で観覧できるような形にすることなども心がけたそうです。

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図書館内には階段とスロープの２種類の入り口があり、足腰の弱いお年寄りなどはスロープを使いながら入ってくることを想定。スロープ側の導線には「コモ・レ・バ？」などレトロでノスタルジックな題材を扱うフリーペーパーを配置。来館者の滞在時間を増やす仕掛けを随所に張り巡らせていきました。

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全体的には“動く展示”が意識されていて、会場のディスプレイや椅子の位置などを毎日変えたり、某ヴィレッジヴァンガードみたいにポップを書いてはフリーペーパーを紹介し、「これが好きなら、これも好きなんじゃない？」と来場者に話しかけたり（笑）

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ショップの店員がお客さんに話しかけるみたいにコミュニケーションをとっていったそうです。普通の図書館では来館者から質問があり資料を出すということはあっても、自分たちから売り込むというようなことはしないですよね。そういうところも、一般的な展示会と違ってユニークだと思います。

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会場で用意していた配布用のフリーペーパーは３日でほとんど捌けてしまうという状態に。普段は九州エリアでフリーペーパーを配布することができない発行者さんやなかなかフリーペーパーを手に入れることができない九州エリア在住のフリーペーパー愛好家に喜んでもらう機会になりました。

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「戦略がハマると滞在時間がさらに伸びたりするんですよね。県庁所在地の宮崎市から片道一時間、鹿児島市から片道二時間かけて来館する方が大勢おり、普段何もない図書館のロビーに一時間以上滞在し、フリーペーパーを貪り読む風景はなかなか感動的でした」とはキクカワさんのコメント。

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実際のところどれくらいの集客があったのかと言いますと、15日間の会期中に9889人が来場しました。大体、1日で600人。都城市立図書館で昨年開催された展示会の中では唯一、前年比の来館者数を上回るという結果になりました。閑古鳥が鳴く図書館にそれだけの人が集まるってすごくないですか？

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「全国フリーペーパー展」の様子は地元メディアや国会図書館などでも紹介されたそうで、図書館関係者やフリーペーパー愛好家の間で大きな反響を呼んだことから、今年も開催することになりました。

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9月3日から18日まで開催される「第２回 全国フリーペーパー展」は昨年と同じく宮崎県都城市立図書館で開催されます。2回目ということで会場も少しだけ広くなり、昨年よりもパワーアップした展示会となるようにフルスロットルで準備を進めています。

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今回の展示会ではこのツイートをしているフリペ通信の中の人も選書担当兼メディアパートナーとして協力しており、主催者と「こんなフリーペーパーを展示したい」、「こういうイベントを考えている」などの相談を４月から開始、全国の発行者さんとも毎日のようにやりとりをしてきました。

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今年はフリーペーパーを個人で発行されている方や学生団体にも積極的に声をかけており、なかには10年前に発行していたフリーペーパーを展示したいという方や海外で日本語フリーペーパーを発行している方からの逆オファーなどもありました。

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昨年と比べて出展媒体数が大幅に増え、メディアを賑わす人気フリーペーパーから地域限定で発行している貴重な冊子、すでに廃刊しているものまで、サイズも形状もバラバラで個性あふれるフリーペーパーが大集結。フリーペーパー好きな皆さんにとっては垂涎ものの展示会になりそうでワクワクしています。

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展示方法やレイアウトを担当しているキクカワさんは、「想定していた展示のイメージが崩れてしまいましたが、そのなかで、どのように展示するか、紛れ込んでもいかんし、悩みがつきません」と嬉しい悲鳴を上げています（笑）