【坂本真綾】日経「星新一賞」と「ダ・ヴィンチ」がタッグを組んで開催する発想力鍛錬ワークショップ2016。坂本真綾は第1部にゲストとして参加、作詞や創作についてのお話をさせて頂く予定です。 hoshiaward.nikkei.co.jp/event2016/
2016-07-31 13:53:13レポ膨大になりそう…深夜に投げたいけどいま夜更かし自粛中だし…😭 ことば乱雑なままだけどできるだけ自分のメモそのまま書きたい気がする、丁寧に直したらどんどん中身が曲がっていきそうで。本当はパイロットの話とか素敵すぎて、私の言葉にしたくないよ〜。
2016-08-17 22:01:26【作詞のきっかけ】16歳の1stアルバムのとき。菅野さんは詞へのこだわりが強い人だけど、真綾さんの仕事のコメントなどを見て「この子書ける」と思ったらしく、初めてで3曲書いた。
2016-08-17 22:12:56先生は「書かせてもいいけど、大人が手直しないで」と言ったので、菅野さんの感想は知らないが、「音に言葉をはめるチョイスがおもしろい」と言われた。ひとりで書いたことは自信になった。2枚目からは「これはどういう気持ち?」とインタビューするように掘り下げられ、真の「書く」作業が始まった。
2016-08-17 22:13:44【0から生み出す】16歳の時は生まれた街とか好きだった人とか、知ってる世界しか書けなかった。人生経験や役者の疑似体験によって、「感情のストック」(←印象的だった言葉!)をするようになった。だからいま書いているのは必ずしも自分の身に起きたことではない。全てのものが発起点になる。
2016-08-17 22:14:08読書感想文コンクールとかよく選ばれてたし書くのは好きだったけど、上手い人ほどまとめたがるもの。当時の作詞は「優等生すぎる」と言われた。受け取る人の、イマジネーションを膨らませる言葉を選ぶことが大事なのであって、そのためには欠如も必要なのだと、いま振り返ると思う。
2016-08-17 22:15:19大学生のころは授業を受けながらノートに作詞していた。海外のおとぎ話の授業で「ひらめいた!」と思ったり、マスメディアの授業で「いまの言葉いいぞ!」となったりして、インスピレーションを得ていた。
2016-08-17 22:15:45ここで「では実際に作詞された詞の方を見ながらお話をうかがいましょう」となったときの真綾さんの反応めちゃ可愛かった〜!まゆげへの字で口尖らせて、「…ヤダ〜」感満々なのに、ちゃんとお話ししてくる真綾さん…👼
2016-08-17 22:16:41【例1:パイロット】まさに講義中に書いた。作詞のために楽曲を聞くと、まず最初に、ことばにする前ののモヤモヤした状態(気持ち、におい、温度など)があるが、この曲は「空撮」と「アスファルトの上に寝転がっている自分と、恋人」だった。ほんとうに一行目から、順番に書いていった。
2016-08-17 22:17:5710代の時は直接的表現は恥ずかしいと思っていた。世間のラブソングはどれもしっくり来なくて、「私に合うラブソングを書こう」と思って書いた。それは「言葉にしたら嘘になってしまうような、きめ細かいもの」(←ご本人の表現そのまま)だと思っていた。
2016-08-17 22:19:25やはり授業だったか、ニワトリを白い線の中に入れると壁がなくともそこから出られないと知って、「不思議だけど、わかるなあ」と思った。当時真綾さんも門限が厳しくて、それは絶対的なものではなかったけれども、「この線からでないほうがいいんだろうなあ」と思って、破らなかった。
2016-08-17 22:21:04そうやって知らず知らずに大人から守られているふたりが、いつかここから出て行こうと思いながら、飛行機を見ている、そんな景色。いま読んでも普遍的だと感じるし、いつまでも年代や時代を選ばず聴ける曲を作りたい。
2016-08-17 22:22:03【ドーナツ問題】この曲(パイロット)にはドーナツ問題というのがあるんだけど、それよりも「ら抜き言葉が気になった!古風なのが好きなんでね!でもこの方が音にはまるから〜!」(←畳み掛けるようなご本人の言葉)
2016-08-17 22:22:57岩里さんに言われた、急に出てくる「ドーナツ」がインパクトが強くて残りすぎるのではという問題で、当時から菅野さんは「これがいいのよ!」。真綾さんは「ドーナツじゃなくてもなんでもいいんだけどなあ」と思っていたけど、あんなにすきだったドーナツが、当時はじっさい、美味しくなくなっていた。
2016-08-17 22:24:12その直後の「彼らに」という表現については、当時から3人とも共通して◎だったし、真綾さん自身も英語を訳したみたいで気に入っていた。ちなみに後になって、岩里さんが「今ならわかる、あれはドーナツでイイわ!!!」
2016-08-17 22:25:18【例2:これから】初期の作詞の話をしたので最新アルバムからひとつ紹介を。自分の20周年と作品テーマ「別れ」「離別」をふまえて書いた。それを書かなくてはならない一方で、綺麗事の「いつか会おうね」ではない さよならを、希望を持って歌いたかった。
2016-08-17 22:26:25ちなみに真綾さん登場前に、突然MVを見ていただきますって言われて、ミリクラ(Full)を大画面大音量で見て、美しいな〜と思ってたら、そのまま「これから」SSA映像が流れまして。隣のお姉さん(初対面)と号泣。あのチョイスはだめ〜!!!
2016-08-17 22:28:43【作詞のテーマ】「世界征服」で書いてくださいと言われたことがあって困ったけど、オリンピックなど、たった一試合のために努力する精神力を凄いと思って。貪欲に欲しいものを欲しいと言える勇気のかっこよさを書いた。「探せばなんかあると思って、見つけさえすれば!」
2016-08-17 22:31:15配られた真綾さんの作詞資料には「パイロット」「これから」のほか、「シンガーソングライター」「光あれ」「ニコラ」も載ってました!これらについてのお話も聞きたかった〜!
2016-08-17 22:32:59【作詞以外の表現】役者として、言葉にして日本語を発する機会が多い。自分から生まれたわけではないことばを言うから「音で発した時にどう伝わるか」を 感じる。 自分のエッセイなども、書いたものは必ず音読する。←真綾さん「オススメなので絶対にやってください」
2016-08-17 22:53:28日本語は繊細。「雨」だけでもいろんな表現がある。発したときの日本語は、目で読んだときも通じると思っている。目で見てああこれね、で終わらせないで欲しい。それだと「思ったより伝わらないんです。」(もっと素敵な話だったんだけどメモが少なくてじょうずに伝わらなくてごめんなさい〜)
2016-08-17 22:54:47旅行記を書いた時は「編集者しゃん(数回噛む)…ホラ、直す人!」が赤ペン入れてくると「ウルセー!!」って気持ちになった。でも「冷たい水を飲んだ」で終わらせないで、そのコップやそのときの気温や喉越しまで描写し、1行を5行にしないと伝わらないと言われた。具体的に書くには、語彙が必要。
2016-08-17 22:56:46今はもう癖で、自然と描写をする自分がいる。それだけで視点が変わってくる。(この一連の話、ワークショップぽさあってとても良かったんだけど、うまくまとめきれずごめんなさい〜。たぶんいろいろ抜けてる!)
2016-08-17 22:58:46