言語職人

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Kei Nakayama @cosphere

いよいよ明日、通訳案内士試験なので、狂ったように中国語漬け。この一ヶ月で今回5000くらいは単語覚えたのではないか、と思う。完全にか?と問い詰められると、どうでしょうねぇ、と言う他ないが、要は「記憶のフック」がかかった状態だ。いつでも戻ってこれるように、脳にとっかかりができてる。

2016-08-20 10:35:29
Kei Nakayama @cosphere

一年でひとつ言語をやるようなペースは、常人の5倍くらいで学んでいくということである(だいたい言語を使いこなすのに普通5年かかる)。もちろん他の言語からの類推という大きな武器はあるが、それだけでは不十分で、やはり言語習得・記憶というものの本質をわかっていないと難しいはず。

2016-08-20 10:37:07
Kei Nakayama @cosphere

文法書も単語帳も、よく一日で200ページ全部やるんですよ、と言うと、えーっと言われるのだが、100%精読ではなく、50〜70%の緩急つけた速読を5回繰り返す。3回目くらいからは、30%の労力で200ページ読めてしまう。それで「出会い」の数を多くする。記憶は出会いの重複が強化する。

2016-08-20 10:38:52
Kei Nakayama @cosphere

記憶とは、見てるだけでも読んでるだけでもダメで、どれだけ「思い出したか」主体的に「関連づけたか」(腑に落ちる)が肝で、実際に使ってみて、覚えてるな、とか、通じたなとか、感情や身体感覚と共に入るのがベスト。でも5000くらいは覚えないといけないから、出会いの喜びと物語を自前で作る。

2016-08-20 10:40:57
Kei Nakayama @cosphere

という勉強法は、ほとんど大学時代の一夜漬けの時に覚えたやり方。一夜漬けは、すぐ忘れちゃうからあかん、というけれど、とんでもなくて、1-2ラウンドしかしてないから忘れる。あと3ラウンド+やっておけば、問題ない。そしてこの追加ラウンドは、インターバルがあっても構わないということ。

2016-08-20 10:42:29
Kei Nakayama @cosphere

言語でも一夜漬けした知識でも、完全に「忘れた」なんてことはなく、身体の中には絶対眠っている。すでにその記憶のフック(鍵穴?)はある。そこに再度アクセスすれば、より記憶は強固になる。それは学習にかぎらず、過去の強い感情を伴う体験が何かの拍子に、リアルに浮かび上がってくるのと同じ。

2016-08-20 10:45:15
Kei Nakayama @cosphere

この一ヶ月は、かなり中国語に没頭できる、何にも代えがたい時間だった。前回の通訳案内士(英語)は、正直学生の一夜漬けレベルでちょこちょこやっただけ。英語も英検一級で免除だったし。しかしそのおかげで、今回は他の歴史地理常識(クイズ)が免除で、中国語の語学だけできた。

2016-08-20 10:47:12
Kei Nakayama @cosphere

社会人になって以降、さあ、学習に没頭してごらん、なんていう贅沢な時間はなく、大人の人たちはみなわかってもらえると思う。通訳でも編集でも、常に新たなフィールドでは一晩とかで、膨大な情報を自分と関連づけた、intelligenceとすることが求められたから。それは結果、記憶も伴う。

2016-08-20 10:48:57
Kei Nakayama @cosphere

intelligenceにするという高次の加工ができれば、暗記という記憶は必然的についてくる。それで今回は、中国語は合格率8パーだかという、通訳案内士の試験の難しさを置いても、時間は潤沢にあった。そして主に「記憶」をしていればいい、という社会人にとってはハードルの低い作業。

2016-08-20 10:51:05
Kei Nakayama @cosphere

むしろそうして時間が長くなると、キーは単調な暗記をどうやり続けるか、というモチベーションの維持の方が大事になる。言語はどうしたって、使いもんになるのに、5000か10000かそこら覚えることはあるので、時間と労力がかかる。その長距離走をどう走り続けるか、という問題の方が大きい。

2016-08-20 10:52:36
Kei Nakayama @cosphere

だから、毎日2時間前に予約ができ、自分がどこにいようが、携帯の電波が通じればSkypeで中国にいる老師とつながれるレッスンはとてもよかった。一日1時間、を死守するのは、習慣化=モチベーションの維持だった。発音とか、なるべく頭より身体を使う実践を行う。

2016-08-20 10:55:00
Kei Nakayama @cosphere

一ヶ月やって、毎日やるより、少し休みがあった方が、レッスンへの渇望ができると思い、平日限定のプランに。これはSkypeレッスンが、自分でカリキュラムを作る主体性が要求されたから。お任せの学校なら毎日やっても余裕。また、問題集は常にやる気が出ないので、敢えて授業で取り組むように。

2016-08-20 10:56:51
Kei Nakayama @cosphere

30を越えても、一年にひとつの言語を高いレベルで習得する(しかも、あの日本人が!)という、ひとつの大きな希望溢れる取り組みのために、今回は時間があってとても良かった。モチベーション維持を軸に、記憶メカニズム、言葉の身体的実践を重ね、他人にも応用可能な手法を何とか見つけられたなと。

2016-08-20 11:00:13
Kei Nakayama @cosphere

とどのつまり、世界でも稀な単一言語族の日本人をもっとポリグロットにしたいのだ。多角的に世界を見て、コミュニケーションの深みの喜び、重層性に到達するための、一番大事なメソッドを、今年は引き続き、中国語を自分の英語レベルに高めることで(それも基本は自習&旅で)、研究していこうと思う。

2016-08-20 11:02:25
Kei Nakayama @cosphere

とまあ、もろもろの気付きをどばーっ、と書いてしまった。夢の外語大でもちゃんと授業できるようにね。

2016-08-20 11:03:12
Kei Nakayama @cosphere

ちなみに現在の英語レベルは、母語100の日本語に対して75〜80(多分本当にペラペラに見えるだろうけど、日本語のように書けない、のが一番でかい)中国語が35〜40だったのを、今急速に上げている。50超える時点で、もう(言語に特化しない)仕事ならできると思う。それが年末までの目標。

2016-08-20 11:07:03
Kei Nakayama @cosphere

とはいえ、漢字(漢語)がここまでドラスティックな暗記を許してくれるのも、この視覚性によるところが極めて大きい。個人的にはあと、呪術性ゆえ、自分が感じられるということ。中国語は単語の暗記より、音との一致。特に声調のインストールの困難に尽きる。それは筆記試験以後、音読しまくって取得。

2016-08-20 11:09:02
Kei Nakayama @cosphere

さて、勉強しよう。勉強は、中国語では学習の意味はなく、無理強い、の意味。そう、勉強しないと。

2016-08-20 11:28:37