「首の短い首長竜」プリオサウルス類について
ジュラ紀型プリオはジュラ紀後期どころか白亜紀前期に入っても、衰えを知らなかった。 彼らの頭骨は新幹線の500系の様なノーズを持ち、顎の形状はクロコダイルやガビアルに似ていた事で水中の大小様々な獲物に対応出来た。 また、四肢の鰭脚は高速性以外に高い旋回性と加減速も発揮した。
2016-08-20 00:06:19この様な栄華を誇ったジュラ紀型プリオにも終焉の時は来る。 白亜紀前期後半のアプチアンに中生代で2回目の海洋無酸素事変が襲いかかり、支配者であったジュラ紀型プリオが全滅したのである。 絶滅したジュラ紀型に代わって新たなプリオサウルスが支配者の地位を引き継いだのである。
2016-08-20 00:13:02④白亜紀型プリオサウルスの代表にして最大のプリオサウルス「クロノサウルス(en.m.wikipedia.org/wiki/Kronosaur…)」 生息年代は白亜紀前期後半アプチアン〜アルビアン 最大全長:10.5m 最大体重:11t pic.twitter.com/B8apqgkFfB
2016-08-20 00:20:39クロノサウルスは白亜紀型プリオでは最大で頭骨長は下顎を含めて2.7mあった。 しかし、噛む力は奥歯でも最大で3.8t以上3.9t未満と全長8m級のジュラ紀型プリオと同じ位の力しか出せない程非力になった。 その代わりに上顎の後頭部の厚みが新幹線のN700系みたいに小さく狭くなった。
2016-08-20 00:24:01白亜紀型プリオはジュラ紀型プリオの様なパワー型からスピード型に移行したプリオサウルスと言え、大小様々な獲物の中に存在する素速い獲物にも対応出来る様になったからである。 クロノサウルスの頭骨の高さや身体のスマートさは同大のジュラ紀型より身軽且つ素速い動きが取れた可能性がある。
2016-08-20 00:27:11しかし、白亜紀型プリオでもプリオサウルスの仲間達全体の衰退は止まらないうえにその影響で魚類の大型化による競合者の出現で白亜紀の海の覇権を巡る戦国時代を迎えようとしていた。 そして、白亜紀の海の覇者争いは白亜紀型プリオ、魚竜、軟骨魚類、硬骨魚類に止まらなくなっていた。
2016-08-20 00:36:46なんと、白亜紀後期入ってモササウルスが戦国時代と化した白亜紀の海に参戦して来たのだ。 尤も、新規だったモササウルスは他の海生爬虫類や魚類相手には不利な所もあったが、思わぬ事件が彼らを覇者として君臨させる事になるとはモササウルスさえ驚き、狂喜乱舞した事だろう。
2016-08-20 00:47:43モササウルス類は白亜紀になってから海に進出したオオトカゲの仲間で、四肢の鰭よりも尾鰭を主な推進力の源とするなどプリオサウルス類とは異なる特徴を持っていました。
白亜紀型プリオは高速化する魚竜や魚類相手に対抗する為に巨大且つ鋭くした四肢の鰭脚にしたブラカウケニウス(画像中央の鰭脚のデカいプリオサウルス)を作り出したが、プリオサウルスの仲間の衰退は絶滅への道を歩み始めそして… pic.twitter.com/uIWDagHYaf
2016-08-20 00:52:29白亜紀後期前半のセノマニアン〜チューロニアンの南太平洋で現在のオントンジャワ海台を形成した大規模な海底火山噴火による中生代最期の海洋無酸素事変(en.m.wikipedia.org/wiki/Cenomania…)が白亜紀型プリオを絶滅させた事でプリオサウルスの仲間の全てが魚竜諸共完全に途絶えた。
2016-08-20 00:57:35海洋無酸素事変は軟骨魚類や硬骨魚類にもダメージを与えたが、目の上たんこぶだった白亜紀型プリオや魚竜が消えた事で玉座(覇者)に一歩近付いた事で海生爬虫類の支配時代の終わりに見えたが、多様性に富んだモササウルスが魚類から玉座を奪取した事で海生爬虫類の支配時代は続く事になった。
2016-08-20 01:02:11玉座を取られた軟骨魚類は巨大化の道を閉ざしたが、白亜紀末の絶滅でモササウルスの仲間が絶滅する事で再び巨大化し、やがてメガロドンで最盛期を迎える事になる。 尤も、その頃にはクジラとの競合の時代を迎える事になる。 硬骨魚類は軟骨魚類の影響で巨大化から高速化や多様性にシフトする。
2016-08-20 01:07:04リオプレウロドンが巨大だと思ってたときはリードシクティスはリオプレウロドンから身を守るために巨大化したのかと思ってた。 あの時代でリオプレウロドンより大きい捕食動物って何かいたっけ?
2016-08-20 11:13:07@hayabusatakafu1 リードシクティスの成長に関する論文(pfeil-verlag.de/07pala/pdf/4_5…) ①3〜4歳で全長5m ②性成熟(5〜20歳?)で全長6〜9m ③19歳の個体全長は8.9m ④26歳の個体全長は8mと個体差有 ⑤38歳の個体全長は16.5m
2016-08-20 11:37:32@hayabusatakafu1 個体差にもよりますが、全長6〜9m辺りで急速な成長が鈍くなり始め、全長11m辺りで成長速度が鈍速になるそうです。 それでも、同大のリオプレウロドンやプリオサウルスより体重は重いです。 まるで、大型肉食恐竜と大型竜脚類&大型鳥盤目みたいに。
2016-08-20 11:41:21@hayabusatakafu1 左からリードシクティスの全長・体重(ジンベエザメを参考に推測) ①5m 1.2t ②6m 2.1t ③9m 7.1t ④10m 9.8t ⑤11m 13.1t ⑥12m 17t ⑦13m 21.6t ⑧14m 27t (続く)
2016-08-20 11:53:06@hayabusatakafu1 (続き) ⑨15m 33.2t ⑩16m 40.3t 11.17m 48.4t
2016-08-20 11:53:22@hayabusatakafu1 同大個体同士で群れを作る感じでしょうね。 濾過摂食の関係から水深も深くて300〜400m位迄しか潜らず、回遊していたんでしょうね。
2016-08-20 11:58:21◎プリオサウルス含む中生代の海生爬虫類の感覚について ①深海や夜目の効く視覚(強膜輪を持つ海生爬虫類や海亀の様な視覚を持つ海生爬虫類) ②水中でも血などの匂いを嗅ぎ取る嗅覚 ③ハクジラの様な反響定位は無いが聴覚も良い。 (続く)
2016-08-25 22:25:01(続き) ④顎と歯にある孔(神経血管網)による振動検知(dinopantheon.org/2016/03/20/恐竜博2016-記念講演から-クリスティアーノ-ダル-サッソ博士/?mobile=1) (続く)
2016-08-25 22:25:52