SF作家山本弘氏、映画「君の名は。」の天文学的描写ミスを指摘する(ネタバレ無し)

アニメ映画「君の名は。」を絶賛しつつも、天文ファンならだれもが気付くであろうミスが存在したと指摘する山本先生。 ※追記 山本氏の指摘は映画の本筋とは関係しない部分の話題だったためまとめタイトルを「ネタバレ無し」としましたが、コメント欄で別の部分のネタバレを書いてる人がいるのでご注意ください。
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リンク Wikipedia 君の名は。 『君の名は。』(きみのなは。英: Your Name.)は、2016年に公開された新海誠監督による日本の長編アニメーション映画である。 前作『言の葉の庭』から3年ぶりとなる、新海の6作目の劇場用アニメーション映画。東京に暮らす少年・瀧(たき)と飛騨の山奥で暮らす少女・三葉(みつは)の身に起きた「入れ替わり」という謎の現象と、1200年ぶりに地球に接近するという架空の彗星「ティアマト彗星」をめぐる出来事を描く。新海作品としては初めて製作委員会方式を取っており、前作は東宝映像事業部配給、全国23館だったのに対
山本弘 『BIS ビブリオバトル部』 @hirorin0015

SF作家。代表作『神は沈黙せず』『アイの物語』『詩羽のいる街』『MM9』『怪奇探偵リジー&クリスタル』など。最新作は美少年アンドロイドの登場するエロチックSF 『プラスチックの恋人』(早川書房)。😀

山本弘 『BIS ビブリオバトル部』 @hirorin0015

『君の名は』を観た。いい映画なんだけど、いい映画なんだけど、いい映画なんだけど、ひとつだけどうしても言わせて。

2016-08-29 11:24:29
山本弘 『BIS ビブリオバトル部』 @hirorin0015

ティアマト彗星の軌道が根本的に間違ってるよ! ありえないよ!

2016-08-29 11:26:51
山本弘 『BIS ビブリオバトル部』 @hirorin0015

あの彗星が物語の重要な要素なのに、彗星についての基本的な考証もやってないってどうなんだろ。天文ファンは萎えるよ。

2016-08-29 11:29:57
山本弘 『BIS ビブリオバトル部』 @hirorin0015

「彗星 軌道 君の名は」で検索してみたら、やっぱり僕以外に気がついてる人が何人もいた。そりゃ気づくよな、あんな大きなミス。

2016-08-29 16:37:32
山本弘 『BIS ビブリオバトル部』 @hirorin0015

無論、スペースオペラ映画に「光より速いものはありえない」とか文句つけたり、怪獣映画に「巨大怪獣なんて存在するわけがない」なんて言うのは無粋だよ。オカルト映画に対して「幽霊なんているわけない」なんて言うのも同じ。物語の基本設定に対しては「そういうものだ」と納得するのが正しい態度。

2016-08-29 16:41:08
山本弘 『BIS ビブリオバトル部』 @hirorin0015

だから『君の名は。』も、人格の入れ替わりという基本設定に対しては文句つけない。そうことが起きるという前提の話なんだから。  でも、あの彗星の軌道は違うよね? 物理的に正しい軌道を描いても物語は成立するよね?  だったら何で正しい軌道を描かなかったの?

2016-08-29 16:45:43
山本弘 『BIS ビブリオバトル部』 @hirorin0015

これは「画竜点睛を欠く」ってやつだと思う。

2016-08-29 16:46:24
山本弘 『BIS ビブリオバトル部』 @hirorin0015

この場合の問題点は、正しい彗星の軌道を描いても、物語は何の支障もなく成立するということなんです。それは明らかに監督の「描きたいもの」なんかではなく、単なる知識不足によるミスにすぎなかった。

2016-08-30 09:24:37
山本弘 『BIS ビブリオバトル部』 @hirorin0015

@monogusa_t いや、面白いんですよ。面白いからこそ、手を抜いてる箇所があるのが気にかかるんです。

2016-08-30 13:05:22

具体的にどう間違ってるのかを図解したツイートがこちらになります。
太陽系内の天体の軌道は高校の物理で習う「ケプラーの法則」に従うはずなんですが、劇中のニュース映像ではそうなっていなかったということですね。

blue_jam @blue_jam

「君の名は」を見てて、彗星の軌道に違和感を覚えたのはこういうことです。劇中のニュースだと赤線の軌道になっているんですが、彗星は基本的に太陽の引力に引かれて曲がりそうなので、普通青の方じゃねえかなと(ネタバレにはならない) pic.twitter.com/D30gOg0ma3

2016-08-28 01:31:14
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リンク Wikipedia ケプラーの法則 ケプラーの法則(ケプラーのほうそく)は、1609年から約1619年にかけてヨハネス・ケプラーによって発表された惑星の運動に関する法則である。 ケプラーは、ティコ・ブラーエの観測記録から、太陽に対する火星の運動を推定し、以下のように定式化した。 先に、第1法則および第2法則が発見されて1609年に発表され、後に、第3法則が発見されて1619年に発表された。 第1法則は、惑星の軌道が真円ではなく楕円であることと、太陽の位置は楕円の中心ではなく焦点の1つであることを述べている(もう片方の焦点には何もない)。また

2017年7月26日追記。映像ソフトでは正しい軌道に修正されてました。

まとめ 「君の名は。」映像ソフト化で、彗星の予測軌道図はどうなったのか 公開当時話題になった個所は修正されてました。本文は本筋に関するネタバレ無し。 43548 pv 223 30 users 406