稲川淳二のつぶやき怪談　2016年8月30日投稿分

稲川淳二 @Junji_Inagawa

昼の暑さはまだまだ厳しいですが、 夕暮どきの涼しさが気持いいですね。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

みなさん、お変りないですか？　稲川淳二です。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

そろそろ灯火親しむ季節となりますね。 といっても、今年の怪談ナイトの全国ツアーは、折返しまであと少し、 やっと半分近くというところへきました。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

お陰様で絶好調ですよ。 会場のみなさんと、楽しい時間を共有してま――す。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

さて、先日、８月２１日に６０代最後の誕生日を迎えました。 みなさんから祝福していただいて、感謝でいっぱいです。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

この歳になって、好きな事をやらせていただいて、 嬉しい応援までいただいてるんですから、 ますますパワー全開で頑張ります。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

怪談ジジイとしては、いよいよこれからですよね。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

それでは、「つぶやき怪談」そろそろ始めましょうか。 怖ーい噺で、ひと時の涼をおとり下さい。 何が起こっても、責任はとれませんけど。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

私、自分の霊体験をドラマやビデオにすることがあるんですがね。 これは以前に、関西の某ＴＶ局が、 ある番組を持ちかけてきた時の話なんです。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

私、自分で絵コンテを書くことが多いんですよ。 美術も担当して監督もやっちゃうとか。 この時もそうだったんですよね。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

自分のイメージで周囲の風景や建物を描いて、 長野に住んでるデザイナー時代の先輩に送ったんです。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

「そっちの方に、こういうロケーションの所はありませんか？」って。 それで、1週間くらいしたら、「あった、あった」 って先輩が写真を送ってくれたんですよ。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

その写真を見てみたらソックリなんですよ、私が描いた絵に･･･。 もう、本当にソックリなんですよ。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

木が生えてて、門があって、 その後ろにガラス窓があって･･･何から何までウリふたつなんですよ。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

（こりゃあ、ここで絶対に撮るぞ） って感動しちゃいましたよ。 で、さっそく現地に足を運んだんですがね。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

外のロケーションはバッチリなんですが、 建物の中がイマイチだったんですよ。 もっと長い廊下が欲しかったんですよね。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

それで、もうロケ開始まで3日しかなかったんですけど、いそーろー君に、 「なあ、おい。やっぱ、ここじゃまずいから、 どっか探して来てくんないかなあ」 って、無理を承知で探しに行かせたんですよ。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

そしたらね、次の日になったら見つけて帰って来たんですよ。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

「稲川さん。ありました、ありました」 「ホントかぁ、どんなのだよ」

稲川淳二 @Junji_Inagawa

ちょっと心配そうに聞いたら、 「ここから、50キロくらい離れた所なんですけど、 デッカイ旅館で、今はあんまり使ってないみたいなんですよ」

稲川淳二 @Junji_Inagawa

自信ありがなんですよね。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

「そこなら、できそうなのか？」 「大丈夫です。旅館のおかみに頼んできましたから」 もう、時間に余裕がありませんでしたからね。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

「よ〜し、いそーろー君の言うことを信じよう」 ってことになって、その場所に向かったんです。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

いそーろー君の案内で細い道をずっと走って行くと、ありましたよ、 デッカイ旅館が･････3階建てなんですよね。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

それで、普通なら窓になってるところが障子なんですよ。 全部、障子。