- shimesuhen
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『君の名は。』の彗星の軌道予測がミスなのではという意見が出ているが、意図的に間違えている可能性も存在するので、その点は指摘しておきたい
2016-09-03 21:05:18まず糸守町には合計3度彗星のかけらが落下している。前回の落下では湖が出来たことは作中でも言われていたと思う。それ以前の落下については触れられていないが、幽世の場所が最初の落下地点だと思われる
2016-09-03 21:05:29幽世は一見カルデラっぽくも見えるが、中央に火山のような山があるわけでもない。そこから考えればやはり幽世も彗星のかけらが落下して出来たものと考えることができる
2016-09-03 21:05:423度も彗星のかけらが落下することははっきりいって異常であり、おそらくなんらかの超常現象によるものだと考えたほうがいいだろう
2016-09-03 21:05:55もしティアマト彗星じたいが超常の存在だとして、そのかけらにも超常の力が宿っていると考えたら、その落下によってその場所と一部の付近住人に超常の力が宿ることも考えられる
2016-09-03 21:06:05立花瀧は入れ替わり現象が彗星による村人の全滅を回避するための現象だと考えたようだが、入れ替わりは巫女の血筋でほぼ毎回起こっている。ゆえに単なる思い込みの域を出ない
2016-09-03 21:06:24さてティアマト彗星が超常存在だとするならば、普通の彗星とは異なることを作中で描写しないといけない。それがTV報道における彗星の軌道にて行われたのではないかというのが今回の本題
2016-09-03 21:06:34山本弘氏の指摘どおり、彗星は通常は太陽の重力で曲がるので地球を中心に回ることはほぼ考えられない。地球とニアミスして軌道を曲げるとしたらかなり変則的な軌道を描くだろう。だが普通の彗星とは違うことを示すためには異常な軌道として地球の周りを綺麗に回らせるという手段も存在する
2016-09-03 21:06:53もし地球とニアミスしたために変則的な軌道になる場合は、受け手にいちいちその辺りを説明しないといけなくなり、それは物語に本質的に不要な要素を混入させることになる。彗星の軌道が普通楕円になることくらいは知っているひとが多いから
2016-09-03 21:07:11もちろん途中で彗星の軌道が変わるという描写で異常性を示しても構わないの筈なのだが、それだと彗星の異常性を明言することになり、それにに誰もが気づかないとおかしいことになってしまう。普通の彗星だと思い込んでいるから宮水三葉による落下の予言を誰も信じないわけで
2016-09-03 21:07:23更に言えば糸守町の真上で分裂した彗星のかけらが糸守町に落下するためには地球を中心に彗星が回っていたほうが都合が良いという作劇上の理由も存在する。まあ彗星の軌道が異常なのにこの辺の辻褄を合わせようとするのは少し変だと思うが
2016-09-03 21:07:34というわけで彗星が超常存在だと示すための異常軌道である可能性についての話だったが、お次はこの可能性を考慮せずに失敗要素と判断していいのかという話
2016-09-03 21:07:48もちろん受け手側の能力不足で気づかないという場合もあるのだが、その場合は作り手が未熟な受け手を切り捨てようとしているという意味でもある
2016-09-03 21:08:08ただ気をつけないといけないのは自分に理解できない表現だからといっても、それは万人にとっても理解できない表現であることを意味するわけではない。自分にとって失敗要素でも別の誰かにとっては成功要素かもしれないのである
2016-09-03 21:08:31ゆえに自分にとっての失敗要素でもそれを一般化せず、あくまでも個人的なものとして扱うことが大切なのである。まあ俺もたまに一般化しちゃってる事あるけどね
2016-09-03 21:08:37なお評論家の意見がどうだとしても、自分の作品評価を変える必要はない。他人の意見はあくまでも今後の作品評価の糧とするものであって、すでに下した自分の評価を覆す必要はない
2016-09-03 21:08:48ところでティアマト彗星が神話のように11の魔物を生み出すとしたら、彗星のかけらはまだ何回も糸守町に落下するわけで、巫女の血が濃いことが証明済みの宮水三葉を神社の後継者にせずに東京に出すのは問題があると思うんだがな
2016-09-03 21:09:12追記
失敗表現には受け手の能力不足の場合だけでなく、作り手側の能力不足の場合、そして作り手と受け手の相性問題の場合がある
2016-09-04 09:00:49相性問題に関しては、たとえば一般に雨というものは登場人物の悲しみや憂鬱を示す記号なのだが、雨というものが大事ないい思い出にリンクしている人は、雨が降ると逆に喜んでしまったりすることもある
2016-09-04 09:01:22