- Uroak_Miku
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1)図書館のYAコーナーで偶然見かけて借りてみた『ロウきゅーぶ!』シリーズ。第一巻は少し遅れて手を出して大変感動しました。同時にいろんなことが頭の中をかけめぐりました。いわゆる児童文学の枠内で描き切れるお話なのに、どうしてペド・コンテンツの匂いをわざと混ぜ込む必要があるのか等。
2016-09-08 14:11:562)ラノベなんだからそういうものだ、と言われればそれまでですが、外国人の、それも非OTAKUの人々にはそんな説明では通用しないはずです。それでずっと考えていました。
2016-09-08 14:13:073)ラノベもまんがもアニメもゲームも、ここではおたく文化と一からげにして論じるとして、必ず美少女の群れが出てきます。サイバーパンク映画できまって日本語のネオンサインやステッカー類がこれみよがしに画面にあふれるのと同じように。
2016-09-08 14:14:444)サイバーパンク映画で日本語(日本製だとしばしば中国語)の文字があふれるのは「ここはなんでもありの世界ですよ」というサインです。「あんまり目くじらたてずにハードボイルド気分を楽しんでね」というウィンク。
2016-09-08 14:16:495)おたくコンテンツで美少女のきわどい姿や性的ギャグ(うっかり女湯に入り込むとかの)がお約束なのも、ある種のサインとして働いているようです。
2016-09-08 14:18:216)詳細は後日また論じますが、日本のおたくコンテンツが欧米の知的な人間たちから児童ポルノと同列に見られてしまう現象と、その「誤解」を解くべく日本側が必死に説明すればするほど相手には怪訝な顔をされてしまうディスコミのスパイラル現象について、この膠着を脱する視点を今探しています。
2016-09-08 14:21:128)『ロウきゅーぶ!』の原作、アニメ、まんがに目を通すと、高校生の男の子が小学生の女の子といけないことをする…と思わせてただのギャグでしたというネタがひっきりなしに出てきます。てぃんくるのイラストからして児童ポルノまがいの描き方をわざとしているし。
2016-09-08 14:24:059)どうしてああいう不要なものをやたら挟み込んでくるのかというと、サイバーパンク映画における日本語の誇示と同じ機能を担っているからでしょう。「おたく文化はなんでもありの自由な楽園だ。児童ポルノ的感性さえ(ギャグでおとすのであれば)おおらかに許してもらえるよ」とウィンクしている。
2016-09-08 14:27:0910)「児童ポルノを愛でる目線で楽しみたかったらそれはそれでどうぞ。ここは自由の楽園なのだから。けれど作品のなかではそういうの出さないし出るのは期待しないでね、清純な世界を維持したいから。そういうのやりたかったら各自が作品のソトでやってね」というウィンク。
2016-09-08 14:37:0111)「日本のOTAKUコンテンツは児童ポルノだ!」ではなく「日本のおたく文化は現実社会のいろいろなしがらみやタブーから一時逃れられる自由の国であり、その証として児童ポルノ的感性が露悪的に誇示される。ほら自由の楽園だよ、と。ただし寸止めが鉄則。本当にそれ突き進んだらアウト」が正解
2016-09-08 14:41:1012)このあたりのことを論理できちんと説明してあげる困難は、日本語教師が外国人の生徒に「デパートはどこですか?」は正しいけれど「デパートがどこですか?」が誤用であることを論理的に説明する困難に通じる。
2016-09-08 14:43:1013)日本語を母語とする私たちにすれば「そんなの理屈以前のことじゃないか。こんなこともガイジンはわかんないの?」だけどガイジンにすれば「ニホンゴは文法むちゃくちゃなのにニホンジンは普通に使いこなしている。何か超能力でも使っているのか?」なのです。
2016-09-08 14:45:13