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スピン・ザ・ブラック・ヘイズ #2

ネオサイタマ電脳IRC空間 http://ninjaheads.hatenablog.jp/ 書籍版公式サイト http://ninjaslayer.jp/ ニンジャスレイヤー「はじめての皆さんへ」 http://togetter.com/li/73867
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Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
「わたしが参加する意味が果たしてあったのか疑問だがな」フェイタルは欠伸した。「ただのお使いじゃないか」「このあと何もなければの話だ」ブラックヘイズはむっつりと言った。「ここはまともな場所ではない」「いつもの臆病風か?」フェイタルは鼻を鳴らした。
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ブラックヘイズは答えようとした。「用心の……」ブガーブガーブガー!赤灯照明が明滅し、アラートが鳴り響いた。ザリザリザリザリ。モニタ上のウサギと蛙がノイズに呑まれ、ローポリゴンの嘲笑う顔面モデルが浮かび上がった。『アハーアハー!』
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「これは!?」「ふむ。第三者による干渉だ。力仕事の時間が来たぞ」「ちょっと待て!どういう事……」『アハーッ!』「待てん。急げ、外だ!」ガゴンプシュー……不吉なシリンダー音が鳴り響き、冷たい空気が流れ込む。独房内のペスティレンスが、電気ショックを受けたかのように身体を痙攣させた!
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【スピン・ザ・ブラック・ヘイズ】#2
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「外だ!」ブラックヘイズは叫んだ。「死にたくなければ走れ!」「イヤーッ!」急転直下!二者はUNIX室から外へ転がり出た。「どうなってる!」「罠にハメられた。第三者による干渉だ」「バカな!施設は外部ネットワークから切り離されている筈……」
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『ブラックヘイズ=サン!貴方はここで死ぬ定めです!アッハハハハハ!』施設内スピーカーから勝ち誇った笑いが轟いた。「第三者殿の有り難い自己紹介だ」ブラックヘイズは呟いた。フェイタルは眉根を寄せた。「恨みでも買ったか」
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「さあてな」ブラックヘイズは首を振った。「この手の輩は多過ぎて、いちいち気にしていられない。フリーランスのサガだ」「ハハア。なるほど」フェイタルは皮肉に笑った。「後ろめたさのリスクが付きまとうわけか」「必要経費だ」
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「キュロロロロロロ!」後方で奇怪な鳴き声が聴こえた。声の主は振り返って見ずとも明らかである。自由になったペスティレンスだ。ドシッ、ドシッ、ドシッ……音立てて大股に床を蹴りながら、身長3メートル超のゾンビー・ニンジャが迫ってきている。その足元には緋色のガスが立ち込め、不穏であった。
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「ヤマイ・ニンジャのニンジャソウルに起因するニンジャ病原菌ガスだ。呼吸器から感染する。メンポを装着しろ」ブラックヘイズが言った。「ガスの比重が重いのは幸いだが、致命的だぞ」「やれやれ!」フェイタルの装束の首元が変形し、鼻と口を覆う。「危険手当が10倍に跳ね上がったぞ!」
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「キュロロロロロロ!」「イヤーッ!」ブラックヘイズは後方へ片手をかざした。ヘイズ・ネットが展開され、ペスティレンスの行く手を遮る。「グワーッ!」ペスティレンスは通路に張られたネットにテニスボールめいて引っ掛かり、弾かれた。「キュロロロロ……キュロロロロ!」
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「ブルズアイ!」フェイタルが快哉した。「吹っ飛ばせ。お定まりの葉巻のグレネードで」「ダメだ」KRAASH!ブラックヘイズは壁のガラスボタンを殴りつけ、強制的にシャッターを下ろす。ガゴン!冷たい鋼鉄が二人とペスティレンスを遮った。
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「おいッ!?何してる!」「あのガスは火気厳禁。しかも奴は爆発に耐える。俺達の自爆になるのがオチだ」「アー……どうしてそんな最悪なニンジャを作った?」「同感だな。それはまあ、地上に戻った後で是非リー先生を問い詰めるとしてだ……」
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ブラックヘイズは十字通路を見渡し、ハンドヘルドUNIXの表示を見た。緑色のミンチョ漢字が明滅している。ドシッ!ドシッ!シャッターが震え、向こう側からの打撃によって、シャッターが歪み始める。ヘイズ・ネットの拘束を脱したか。
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「長くはもたんな」「ところで」フェイタルは身構え、前方を睨んだ。「あれ、どう思う?前は前でジゴクのようだぞ」……ナムサン。徐々に濃くなる緋色の煙の中、闇の中から一人、また一人、おぼつかない足取りの者たちが進み出てくる。白衣を着たクローンヤクザ……の、成れの果てだ。コワイ。
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その動きは明らかに常人のそれではない。両手を前にだらりと垂らし、ぎこちなく左右に揺れ、うめき声をあげる彼らの頭には、汚れた布が巻き付いている……まるでニンジャ頭巾のように!「アバー……」「アバー……」「アバーッ!」「感染者のお出ましだな」ブラックヘイズが言った。
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「かつて、ダークニンジャが事態を収拾するまでにこの地で費やされた犠牲者だ」「イヤーッ!」フェイタルが跳び、鋭い二段回し蹴りでゾンビーの首を立て続けにへし折った。「イヤーッ!」「アバーッ!」そこへ襲いかかる新たなゾンビーにブラックヘイズがインターラプトし、ゾンビーを殴り倒した。
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「どこから沸いて出た。来た道には影も形も無かったのに」「ペスティレンスの独房同様、さきの遠隔操作でゲートを開いたのだろう。まとめて隔離されていたものが呼び込まれたのだ」ブラックヘイズは答え、再びハンドヘルドUNIXを確認。空気は緋色に霞み、ミンチョ漢字の横の数値は上がり続ける。
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『アハーアハーアハー!彼らはジゴクから戻った私の騎士達だ!』スピーカーから狂笑が発せられた。『ここは貴方のハカバなのです、ブラックヘイズ=サン!罪を償い続けなさい……永遠に!』「アバババーッ!」前方の闇から叫び声が接近してくる。
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二人が身構えた直後、明かりの下に新手が現れた。特殊部隊めいた兵装の三体!やはり頭にはボロ布!素手で襲い来る!「イヤーッ!」「アバーッ!」「イヤーッ!」「アババーッ!」ブラックヘイズとフェイタルは素早いカラテで襲撃者を次々に打ち倒し、念入りに頭部をカイシャクした。
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「イヤーッ!」「アバーッ!」「原理は知らんが、感染者はニンジャ頭巾を被る。ゾンビーニンジャが作り出したニンジャゾンビだ」「ニン……まあいい。こいつらの仲間入りはしたくない」「こいつらも感染源だぞ。攻撃を受けないように注意しろ」「冗談。非ニンジャの、それも足元もおぼつかない連中に」
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「お前の楽観主義はしばしば俺の頭痛の種だ。ペスティレンスはじきに拘束を脱する。ゾンビーどもの対処に手間取れば、遅かれ早かれ親玉に追いつかれる。慢心と自己過信がしばしば大火傷に……」「おッさんは話が長い」フェイタルは首を振った。「それに、いざとなれば守ってくれるんだろ」「守らんぞ」
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「アバー」「アバーッ」「イヤーッ!」「アバーッ!」殺到するニンジャゾンビを倒しながら、彼らは回廊から回廊へ渡ってゆく。「きりがない!」「そこを右だ」ブラックヘイズはハンドヘルドUNIXを一瞥した。ミンチョ漢字の横の数字は上がり続ける。無視できない数値だ。
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
走る速度を緩めず、カーブをきるスピードスケート選手めいて、二人は直角の曲がり角を曲がった。「キュロロロ」その先に絶望めいた巨体が待ち構えていた。ペスティレンス。回り込んで来ていたのだ!この隔離施設の迷路めいた構造を理解している……?その目に邪悪な知性めいた光が一瞬浮かんで消えた。
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
「キュロロロロ……ドーモ……ペスティレンスです」邪悪なゾンビー・ニンジャはゾッとするようなアイサツを繰り出した。床に緋色の霧が溢れた。「ドーモ。ブラックヘイズです」「ドーモ。フェイタルです」二人はオジギを返した。ゾンビー相手でも、アイサツされれば返さねばならない。古事記にもある。
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