限定公開でまとめを作れば、相互フォローやフォロワー限定でまとめを共有できます!

「ネクロマンティック・フィードバック」 #4

翻訳チームによるサイバーパンク・ニンジャ活劇小説「ニンジャスレイヤー」リアルタイム翻訳 (原作:Bradley Bond-san & Philip Ninj@ Morzez-san) ニンジャスレイヤー公式ファンサイト「ネオサイタマ電脳IRC空間」 http://d.hatena.ne.jp/NinjaHeads/ 続きを読む
ニンジャスレイヤー
83173view 1コメント
5
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
「ネクロマンティック・フィードバック」 #4 #njslyr
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
「ナ、ナ、ナ、ナムアミダブッダ……!ナムアミダブッダ……!」
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
既に外は闇!廃テンプルは無数のロウソクで煌々と照らされ、ステンドグラスを前にドゲザチャントを続けるアンドウの影は四方八方に伸びていた。
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
おそるべき反自然存在がマッポーのわざを用いて哀れな市民の命を奪う瞬間を目の前でまざまざと目撃したアンドウの心は、いつにもまして引き裂かれていた。これはアーマゲドンの始まりに他ならない!その一方で彼の残りわずかな理性が困惑する。どうして妄想が現実に?と……。
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
(私はとうとう狂ってしまったのだ)(狂う?狂うって何がだ!アーマゲドンは現実に今夜起こることだ、そうだろう!)(あれは私が思いつきで書き殴ったビジョンにすぎない、こんなはずじゃないんだ!)(あれは預言だ!預言が正された!)(バカな!)「ナムアミダブッダ!ナムアミダブッダ!」
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
窓から吹き込んだ風でロウソクの炎が暴れる。「アイエエエ!」アンドウは恐怖のあまり七転八倒した。ステンドグラスの「血の使徒」と目が合う。「アイエエエ!」コワイ!路地で目撃したあの反自然存在が血の使徒だというのか?「罪人が、罪人が蘇る……マッポアマゲドン!ナムアミダブッダ!」
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
と……そのときだ!アンドウは唐突に気づいた。窓の外の闇にちらつく輝きに。アンドウは窓際へよろめきながら近づき、外の闇を見る……彼が見たのは、廃テンプルを囲む墓地を不気味に照らす無数の青白い炎……!「ア、ア、アイエエエエーエエエ!?」
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
「捕獲対象の名称はウィルオーウィスプです」運転ヤクザが助手席に座る深緑のニンジャに告げる。そう、ニンジャである。彼の名はブラックヘイズ。任務を受諾したのは200秒前だ。急を要する任務であるため、ブリーフィングはこうして移動中の車内で行われる事になった。
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
「INWのゾンビー」ブラックヘイズは呟く。「どんなジツを使うのだ」「INWが情報をまとめてあります。ウィルオーウィスプに宿ったニンジャソウルはオバケ・ニンジャといいます」「名付きなのか?大丈夫なのか」「さあ。わかりません」運転ヤクザは正直に答えた。
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
ヒュン。ヒュン。定期的に頭上を通過する道路灯が催眠的なリズムを作る。「わかりませんと来たか」「ハイ。しかしウィルオーウィスプの知能は高くないようです。オバケ・ニンジャのジツですが、電磁力の一種を用いるとの事」「もっと戦闘で役立つような説明をしろ。センタ試験でもやらせる気か」
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
「ハイ。説明が続いています。ウィルオーウィスプはある種の電磁力によって、人体、とくに死体の体内のリン成分に働きかけ、抽出して操作するのだという事で」「悪趣味なことだ」
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
「人体の腐敗を促進し、その腐敗ガスとリンを用いて発火させ、その炎をなんらかのサイコキネシス的な力で自在に操作するのだそうです」「要するにカトン・ジツの変わり種か」「私もINWからの情報をお伝えしただけですので」「フン」ブラックヘイズはメンポに葉巻を差し込み、吸った。
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
「今朝頃から、犠牲者の体に放火する通り魔事件が連続で起こっています。全てこのウィルオーウィスプの仕業で、シンジケートを通してマッポに圧力をかけてあります。後はブラックヘイズ=サン、貴方がスギウラヤ古墓地へ向かい、そこへ現れるウィルオーウィスプを捕獲します」「なぜ現れるとわかる?」
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
「習性、だそうで」運転ヤクザが淡々と答えた。「死体からヒトダマを抽出するにあたって、地中にその素材が大量に存在する墓地は、いずれウィルオーウィスプが必ず訪れる場所だそうでして。そしてひとたびそこへ辿り着けば、自身の意志でそこから離れる事はないと」「なるほど」
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
運転ヤクザはナビゲーション装置を確認した。「トコシマ地区のインターチェンジで降ります。40分前後で到着しますので戦闘準備をお願いします」ブラックヘイズは紫煙を吐き出した。ソウカイヤ・リムジンの強力な空調装置があっという間にそれを吸引する。「準備?俺はプロだ、常にエマージェントだ」
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
「アーマゲドン……ア、ア、アイエエエエエ……」アンドウはもはやなすすべ無く、涙と鼻水を垂らしてガタガタと震えながら、ステンドグラスの下でうずくまっていた。
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
外は不気味に明るい。無数のヒトダマがこのテンプルを取り囲んでいるからだ。「世界はもう終わってしまったのだ……わ、私の預言のせいだ!」アンドウは独り慟哭した。テンプルの全周囲にヒトダマ。彼の精神状態では世界中がこの有様と考えるのも無理からぬ事だった。
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
「血の使徒が現れ、滅びの日を告げるであろう……罪人は再生し現世を食らう……」アンドウは呟く。周囲のヒトダマはまさに、現世を食らいに現れた罪人に他ならぬ!そして滅びの日を血の使徒が告げにくるはずだ、今すぐにも、最後に残ったアンドウのもとへ、「ドーモ」「アイエエエエエ!」
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
ショウジ戸を突き破ってテンプルへ飛び込んで来、ギクシャクとオジギしたのは、まさにあの時アンドウが路地裏で目撃した存在そのものであった!「アイエエエエエエエ!」アンドウは声を枯らして叫んだ。「アバー。ドーモ、ウィルオーウィスプです。アバー」「アイエエエエエ!アイエエエエエエエエ!」
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
「アバー」ウィルオーウィスプはアンドウへ、何かを乞うかのように片手を差し出した。無論それは何かを乞うたわけではない。直後にウィルオーウィスプの背後の闇から青白い炎がひとつ、飛び来たった。「アイエエエエエエエエ!」「アバー。ドーモ。ヤケルー」炎がアンドウへ向けてゆっくりと飛ぶ!
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
ドウン!その時である!衝撃波を背後から受けたウィルオーウィスプが前へ吹き飛び、床に叩きつけられるように倒れた!「アイエエエエエエエエ!」新たに外の世界からエントリーして来た男をアンドウは恐怖とともに凝視する。恰幅のよい中年男性を!
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
アンドウへ向けて飛来していたヒトダマはコントロールを失い、あさっての方向に逸れ、天井の穴から外へ飛び出して行った。「ドーモ、あー……」中年男性はアンドウを見て首を傾げる。「あんた、この界隈の有名人じゃないか、アンドウ=サン。今夜もお勤めか。まあいい、悪いが手帳を見せる暇はない」
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
中年男性、すなわちトコシマ・デッカーのシンゴは、モーターめいたシルエットの無骨極まりない武器を構えていた。オムラのエンジニアであればすぐにそれが何なのか察したであろう。ショックブラスターである。
残りを読む(30)

コメント

オスツ🍣 @alohakun 2011-02-22 19:47:07
「ネクロマンティック・フィードバック」 #1 http://togetter.com/li/98062 「ネクロマンティック・フィードバック」 #5 http://togetter.com/li/104241
ログインして広告を非表示にする
ログインして広告を非表示にする