鈴木心さん@shnszkのお話~デジカメ編2 ISO、WB、レンズなど

写真家鈴木心によるためになる写真のお話
23
鈴木心|写真家 @suzukish1n

僕のkissX4の普段の設定は前述した通りプログラムモード、補正-1、デイライト、コントラス中、忠実設定、ワンショット、JPGラージ、中央重点平均測光です

2011-02-19 00:14:26
鈴木心|写真家 @suzukish1n

これはX4だからこそこの設定にしているこだわりがあり、5dmk2では同じ設定では撮影していません。先日も鹿児島にロケに行きましたが、仕事ではデリケートな露出補正と臨機応変に切り替える場面が多々ありX4ではなく現場で5dmk2に切り替えて撮影をしました。

2011-02-19 00:15:46
鈴木心|写真家 @suzukish1n

X4の利点はピントと露出の精度、ダイヤルが一つだけなのでシンプルな操作系統、そして大きなディスプレイと動画モード、SDカード。不利点はシンクロ接点がないのでストロボのコードに直結できない点マニュアルモードの際にダイヤルが一つなので絞りとシャッターを速切り替えできない点です。

2011-02-19 00:17:52
鈴木心|写真家 @suzukish1n

仕事以外で使う場合、あるいは特定の仕事の場合強行でX4を使う事があります。それは直感性を重んじるとき。わかりやすく言えばスナップの時です。プログラムモードは露出に関してはカメラ任せなので、自分がする事は押すだけなのです。

2011-02-19 00:20:03
鈴木心|写真家 @suzukish1n

たったの「押すだけ」ですが目の前の状況はつねに流動的なので、僕は正直「押すだけ」でも精一杯な事も沢山あります。その際に押さえておかなければ行けないものを押さえるために、まずシャッターが押せているかを最優先に考えます。

2011-02-19 00:21:30
鈴木心|写真家 @suzukish1n

まず感度に関してですが、画質から考えれば可能な限り低感度にこした事はありませんが、わかりやすく言えば「ブレをとるか画質をとるか」と考えればよいとおもいます。僕は普段は撮れない事を嫌い、仕事ではブレるのを嫌います。

2011-02-19 00:24:02
鈴木心|写真家 @suzukish1n

仕事では低感度でも三脚を用いてブレ防止しながら、高画質で押さえる。普段は高感度になったとしても全て手持ちで撮影しています。ただ仕事において特殊な例は、夜照明を用いるなど自然光と人工灯の露出が異なる光が同一画面に存在する場合などは仕事でも好感度を使用したります。

2011-02-19 00:26:41
鈴木心|写真家 @suzukish1n

昔撮影させていただいたとあるテレビ局の広告では夜の撮影で人物を自然光(といっても暮れて暗くなっている状態)で撮影しなければいけなかったので新聞15段広告でしたが感度800で撮影した事もあります。

2011-02-19 00:27:58
鈴木心|写真家 @suzukish1n

CANONのX4や5Dmk2に搭載されているDIGIC4という画像エンジンは本当に優秀で、400以上の高感度撮影での画像の低ノイズ具合は400万円する中判用デジタルバックを凌ぐ画像を得る事ができます。当然35フィルムよりも低ノイズでもあります

2011-02-19 00:30:07
鈴木心|写真家 @suzukish1n

露出補正については-1というのは仕事でも普段でも代わりありません。これも主観ですが、最近のデジタルカメラは一般ユーザー向けにチューンされていると思うのですが露出に関しても同様に適正(0)においてかつてより明るく設定されているのではないかと感じています。

2011-02-19 00:32:16
鈴木心|写真家 @suzukish1n

これはプレビューが透過光のディスプレイのせいもあるとおもいますがPCのディスプレイで確認しても印象は同じなので、個人的な印象か実際そうなのかもしれません。で、JPGの時は当然の事、RAW撮影時ならなおさら-1をかけておき、必要であれば現像の時に起こします。

2011-02-19 00:34:15
鈴木心|写真家 @suzukish1n

これも噂ですが、オーバー一段分を下げるのと、アンダー一段分を上げるのでどちらが荒れるかというと前者だという説があります。なんとなく受け入れていますが、ハイライト描写は下げるとマゼンタが浮いてくるという症状があります。これはCAPTUREONE4以降かなり改善されましたが、

2011-02-19 00:35:51
鈴木心|写真家 @suzukish1n

先日CAPTUREONE5で2段位下げてみたところ、やはりデータが欠落しているハイライト部分はマゼンタが浮いてきたので検証済みですが、アンダーを起こすのはシャドウ側に多分なノイズがういてくるのでこれは好みによるとおもいます。

2011-02-19 00:37:17
鈴木心|写真家 @suzukish1n

その点中判バックはそういったむちゃな現像時の露出補正にも対応できる許容がデータにあるので余裕をもって出来ます。これはフィルムスキャンにも言える事でエプソンのスキャナーでもドンピシャの露出で読み込めれば綺麗にスキャンできますが、後での露出補正では画像がかなり荒れます。

2011-02-19 00:38:52
鈴木心|写真家 @suzukish1n

デイライト設定もこだわりがあり、そもそもオートホワイトバランスの様に人間の目が世界をみているかと言ったらそんな事はないです。白いものは白く、がAWBのルールですが、たとえば蛍光灯だったら白いものも緑く、夕日だったら赤黄色く、朝もやだった青く、みえているはずです。

2011-02-19 00:40:22
鈴木心|写真家 @suzukish1n

しかしその色の傾きを拾って強制的に補正してしまうAWBは本当に見た目忠実なのでしょうか?ぼくはそう思いません。みためよりも極端に傾く、それがカラーフィルム、ポジフィルムのなによりの醍醐味でした。ネガだと補正できるものもポジではできない、そういうランダムさをデジカメにも与えるために

2011-02-19 00:41:41
鈴木心|写真家 @suzukish1n

デイライトモードは適しているのです。ためしに今目の前の環境をデイライトとAWBで撮り比べてみてはいかがでしょうか?この色の狂いを、あるいは、白が白くみえる異常さ、どちらがあなたにしっくりくるか、それで選んでみると良いとおもいます。

2011-02-19 00:42:55
鈴木心|写真家 @suzukish1n

市橋織絵さんや佐内正史さんに代表されるようなカラープリントによって色の転びや極端な明るさの調整をして表現をするようなものの持つ雰囲気は根本的な事で言えば、色温度、ホワイトバランスが起因しているのです。一番簡単に撮影時に転びをおこせるのがホワイトバランス、露出補正という事になります

2011-02-19 00:45:48
鈴木心|写真家 @suzukish1n

普段はJPGで撮影するのは、デジカメはポジフィルムだと考えているからです。そもそもネガを使っているときも前述の様な色転びよりは忠実さを主眼においていたので、撮影時に全てが完了していてなんら問題ありませんでした。なのであとで細かく調整するより、現場で完了しているJPGがシンプルです

2011-02-19 00:47:54
鈴木心|写真家 @suzukish1n

ちなみにJPGーLを展開すればRAWを展開したときと同じファイルサイズになるので、エディットしなければ、ポスターなどに展開するのでもなければ、ほとんど画質としては違いがわからないはずです。

2011-02-19 00:51:01
鈴木心|写真家 @suzukish1n

最後にレンズ関してすこし説明すると、僕はX4のズームセット18-135というレンズが大好きなのですがレンジの広さもさることながら、描写がFELレンズよりフィルムに近い、というのがとっても気に入っている理由です。

2011-02-19 00:52:25
鈴木心|写真家 @suzukish1n

キヤノンLレンズはコントラストと発色がSレンズにくらべよいのですが、良い意味で「良すぎる」部分が多々ありあえてSレンズの多少鈍いコントラストや彩度の方がフィルム時代の具合に近いとおもいます。ただフォーカスの速度で言えばダントツにLレンズの方が早いので、

2011-02-19 00:54:13
鈴木心|写真家 @suzukish1n

先にあげたX4のポテンシャルの一つであるフォーカス速度を体感したい方はLレンズの方がおすすめです。一旦Lレンズに馴れるとSにはもどってこれないので要注意です。無駄な電源を消費しないためにちなみにスタビライザーは常時オフです。カメラの電源は臨機応変に対応するため常時オン。

2011-02-19 00:55:42
鈴木心|写真家 @suzukish1n

という事で毎度おなじみこれで撮影した画像がhttp://bit.ly/cK5h0a です。綺麗な月から始まりますが、これも今日伝えた設定でX4、18-135です。このカメラと設定でなにか問題ありますか?

2011-02-19 00:57:14
鈴木心|写真家 @suzukish1n

最近は50mmを良く使います。気に入っているのですが考えてみると、50mmは、みたものがそのまんま写るレンズです。広角のワイドな格好よさも、ズームのボケ感もない。ただそのまんま写るって気取らなくて格好よいなぁとおもっています。撮影する際にズームに時間を撮られないのも流行です。

2011-02-19 01:01:22