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スピン・ザ・ブラック・ヘイズ #3

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Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
【スピン・ザ・ブラック・ヘイズ】#3
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
(これまでのあらすじ:傭兵ニンジャのブラックヘイズは同じくフリーランスのニンジャであるフェイタルを伴い、ヨロシサンの地下隔離施設を訪れた。この地に隔離されているのは、おぞましく強大なゾンビー・ニンジャのペスティレンス。今回の任務は蓄積されたペスティレンスのデータを採取する事だ)
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(最深部まで到達しデータを入手したブラックヘイズ達であったが、謎の第三者の介入によってペスティレンスが放たれてしまった。襲い来るペスティレンス、そして無数のゾンビーミニオンである。追い詰められたかに見えた二人だが、状況が整い、フェイタルが凶悪な獣の姿へ変化。反撃が始まった!)
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
シャッターを裂き拡げ壊した先、まず彼女はペスティレンスの姿を見た。それから手前に立つブラックヘイズの背を見た。ブラックヘイズが微かに振り返り、頷いた。「GRRRRRRR!」フェイタルは両腕をひろげ、怒りに満ちた咆哮をあげた!そして一瞬の躊躇もなく、ペスティレンスを殴りつけた!
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
「アバーッ!」ペスティレンスが横殴りの爪を受け、壁に叩きつけられる。「ゴアアアアア!」フェイタルは蹴りを放った。「アバーッ!」腹部を壁に縫い付ける。「ゴアアアア!」「アバーッ!」横面を殴りつける。ナムサン!まさにそれは檻を解かれた怒り狂った獅子の如し!
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「ゴアアアアオオオン!」更なる爪攻撃を振り下ろす。その腕をペスティレンスが止めた!「キュロロロロロロ……!」ペスティレンスはフェイタルの手首を掴み、徐々に押し戻す。身体の孔から緋色の煙を噴射する。「ゴアアアアーッ!」「アバーッ!」フェイタルはペスティレンスに頭突きを見舞った。
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「こいつ……やはり相当だ!」フェイタルが声を発した。「今の私でも長くは抑えられんぞ。とっとと、やれ!」ブラックヘイズは無言で頷き、走りだした。引き裂かれたシャッターの先へ?否、ニンジャゾンビがいまだ徘徊する深部に向かって!
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「ゴアアーッ!」「イヤーッ!」ペスティレンスはフェイタルの拳を止めた。そして押し返した。「イヤーッ!」更にチョップで反撃する!「GRRRR!」フェイタルが殴り返す!「ゴアアアオオオン!」「キュロロロロロ……!」激しい白兵戦が始まった。
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ブラックヘイズの背が闇に消える。彼がどんな打開策を閃いたか、フェイタルは知る由もない。しかしブラックヘイズが勝算無しに動く男ではない事を彼女はよく知っていた。ゆえに今すべき事は、ペスティレンスをこのまま釘付けにし、ブラックヘイズに狙いを果たさせる事だ。
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
ニンジャ自律神経が体内の毒を警告する。更にはニューロンの深層がざわめく。憑依ニンジャソウルが恐怖している!眼前の敵ペスティレンス、ヤマイ・ニンジャを!「ゴアアーッ!」「グワーッ!」ペスティレンスを殴りつけ、彼女は虚空に叫んだ。「いいか傭兵殿!わたしは女を待たせる男に厳しいぞ!」
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
「ハアーッ……ハアーッ……ハアーッ……!」UNIXモニタに顔を近づける彼の歯は、ガスマスクの中でガチガチと音を鳴らしていた。画面上では36分割された監視カメラ映像がせわしなく切り替わり、うろつくニンジャゾンビ達や、激しく格闘するペスティレンスと「白い怪物」の様子を伝えてくる。
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「どこだ……どッ、どこだブラックヘイズ=サン!ふざけるなよ……」首から下げたINW職員カードを震える手で握りしめる。「女の正体……何だ?あんなニンジャを連れてくるなど……ひ、卑怯な!」「イヤーッ!」KRAAASH!頭のすぐ上で聴こえたカラテ・シャウトと破砕音に、男は身を固くした。
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「アイエッ……」「イヤーッ!」KRAAASH!天井部のパネルが強烈な蹴りで破壊され、男の足元に叩きつけられて跳ね返った。「アイエエエ!」四角く開いた天井から緋色の煙が流れ落ちてくる。やがて恐るべきニンジャが顔を出した。「……ドーモ。ブラックヘイズです」「アイエエエエエ!」
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「イヤーッ!」ブラックヘイズは着地した。そしてタタミ数枚程度のごく狭い室内を見た。「これはこれは。なかなか快適そうじゃないか」「アイエエエエ!」ガスマスクの男はへたりこんで失禁し、にじり下がった。ブラックヘイズはUNIXを見た。「なるほど。ここでモニタリングを」「アイエエエエ!」
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振り返り、冷蔵庫の扉を開ける。「ほう。ケモビールにスシ・パック、固形オキアミ栄養バーも完備されている。長期滞在のカウチ・ポテトといったところか」「アイエエエエ!」「名乗れ。INW職員=サン」ブラックヘイズが凄んだ。「ア、アイエエ……ゴナイダです。だが、だが何故この場所が」
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ブラックヘイズは無言でハンドヘルドUNIXのモニタを見せる。オレンジから赤のグラデーションで明滅する「許容値」のミンチョ漢字。だが彼が示しているのはそこではない。扇型のワイヤフレーム上で、白い光が2つ重なるように光っている。「俺と、お前だ。少し離れて、この光は同行者のフェイタル」
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「あ!」ゴナイダは反射的に声をあげた。ナムサン!生命反応のセンサー表示!ブラックヘイズが逃げながら常に参照していたのは、自身の汚染許容値もさることながら、この生命センサーであったのだ。
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ペスティレンスもニンジャゾンビも要は死体。生きた人間の反応をセンサーに返しはしない。加えて、ネットワークから隔絶されたこの地で遠隔UNIX操作が不可能であることは自明。ブラックヘイズは陰謀者が最深部のごく近くに潜んでいるであろうと確信して動いていた。「良く見えたぞゴナイダ=サン」
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
ブラックヘイズはゴナイダの首を掴み、容赦なく高く吊り上げた。「答えてもらおう。怨恨か?カネか?バックに居るのはどこの誰だ」「アバッ……わ、私の単独の計画だ……」ゴナイダは弱々しく言った。ブラックヘイズは掴んだ指から伝わるゴナイダの脈拍を読み取り、嘘偽りの無い事を確認する。
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
「手間がかからず済んで何よりだ」「シブサマ・ケミカル社。覚えているか」「……」「あれは五年前。呪わしきヨロシサン製薬が傭兵部隊を我が社のプラントに送り込んだ。私はかつてあのプラントでシブサマX655を開発した主任研究員だ!」シブサマX655!闇に葬られた恐るべき非人道毒ガス兵器!
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
シブサマ・ケミカル社はバイオプラントの大規模爆発事故を起こして倒産した化学メガコーポである。「シブサマX655は輝かしき殺戮天使。理想の虐殺兵器となった筈……それを貴様らが……真実にも価値にも知性にも蒙昧な愚か者どもは社の財産を蹂躙し、化学構造式を略奪し……施設は爆発……!」
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ゴナイダの声は次第に非難の色彩を帯び、荒く、大きくなっていった。「私自身もあの爆発に巻き込まれて生死の淵を彷徨った。INW研究者として再起した私は、INWの契約エージェントである貴様の過去を調べあげ、まさにあの時の憎むべき敵であると知った!お前は許されない!お前は……クソーッ!」
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
「なるほど怨恨か。実に話が早い」ブラックヘイズは無感情に言った。ゴナイダは震えた。「呪われよ」「俺もお前も、日の当たらぬ場所で泥水を啜るドブネズミだ」ブラックヘイズは言った。「呪われているのさ。始めからな」ブラックヘイズはUNIXデッキにゴナイダの身体を叩きつけた。「グワーッ!」
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