原田先生の本を読め
TLを見ながら,昔,裁判員模擬裁判で,被害者参加弁護士として,「被告人は反省,反省と言っていますが,反省だけならサルでもできます。反省するのは当たり前,どうしてそれで罪が軽くなるのですか」と意見陳述して,ひんしゅくを買ったことを思い出した。
2011-02-20 11:55:52原田國男「量刑判断の実際〔増補版〕」(現代法律出版)を再読中。量刑における「反省」の位置づけについても、長年裁判官として刑事裁判に関わってきた筆者の実感のこもった分析がなされている。
2011-02-20 17:33:09「反省という要素を過大視することは厳に慎まなければならないが、それを逆に過小評価するのもバランスの取れた考え方とはいえない。それなりに評価すれば足りるのである。」(209頁)
2011-02-20 17:43:28原田國男氏の話で笑ったのは、福岡地裁勤務時代、管内のある支部(現在は廃止され、家裁出張所と簡裁のみ設置)に填補していたとき、訴状の宛名を見て「某支部」とはなんだ(?)と思ったという件(当時は縦書きだった)。
2011-02-20 17:53:56@kmuramatsu 結局,「反省!」問題については,ジャッジけんさくさんのお薦めに従って,原田さんの本をじっくり読もうという結論に達しました。笑
2011-02-20 18:42:25なるほど。承知しました! RT @kmuramatsu 結局,「反省!」問題については,ジャッジけんさくさんのお薦めに従って,原田さんの本をじっくり読もうという結論に達しました。笑 (via @1961kumachin)
2011-02-20 18:44:42田舎弁護士の国選自白事件なんて、彼が2度と犯罪起こさないように、何らかの寄与をしているというモチベーションがなきゃ維持できないと、理屈が丸々当てはまる。RT 弁護人も同じように反省には寄与できないのかな。弁護人もカタルシスを求めているだけか。 (via @kmuramatsu)
2011-02-20 18:47:16結果反価値論も魅力的。 RT SFCの先生の考え方は、自由を突き詰めればああいう考え方も、理屈上は魅力的ではあるよね。 (via @kmuramatsu)
2011-02-20 18:48:58もちろん、やろうと思えば、AQで、「反省してる」と言わせさえすれば、裁判官は「反省の弁を述べている」と書いてくれますけどね。 RT 全く同感です。一種のカウンセリングだと思います。(via @TriggerJones42)
2011-02-20 19:42:02SFCの先生は、裁判がどうのも越えて、たぶん、行刑でも、受刑者の「改善、更生、社会復帰」に向けた働きかけは、人格に国家が関与する野蛮な行為として、否定なさるのだと思う。極端に言えば、殺人の受刑者が、「まだまだ殺すよ」といっていても、それはダメだという働きかけを認めない。
2011-02-20 19:44:18思い出したのだが、少年審判について、少年法22条は「(前略)非行のある少年に対し自己の非行について内省を促すものとしなければならない。」としている。この文言は平成13年施行の改正法で付け加わったものだが、改正前も実務では当然のこととされていた。
2011-02-20 20:55:48成人の刑事事件であっても、捜査や公判の手続において「内省を促す」ことが一切いけないと考える実務家はおそらくいないだろう。ただ、発達障害者など、かかるアプローチが再犯防止のために有効、適切とはいえない場合があることは念頭に置いておく必要があるが。
2011-02-20 21:01:46原田さんの本を開いたら,日弁連のライブ研修で話された時のメモが出てきた。原田さんが「反省」問題に初めて直面したのは,任官して直後の学生紛争裁判だった。反省した統一公判組は執行猶予,闘う分離公判組は実刑という相場が歴然としていたそうだ。(続く)
2011-02-20 20:59:48(続き)ドイツでは,「反省は特別予防の徴表としてしか捕らえようがない」とされているのに対し,日本の実務ではそれ以上に重視している。(続く)
2011-02-20 21:01:01(続き)「反省」重視の問題点としては,1に冤罪を招く,2に反省していないように「見える人」は重くなる(続く)
2011-02-20 21:03:13(続き)その後で原田さんは,私がブログで紹介した「喉仏事件」の話をされた。http://blog.goo.ne.jp/j-j-n/e/dca5310f294543d08c40049bfef3cbdb
2011-02-20 21:05:26原田さんのメモの続き。反省を如何に具体化させるかについての質問に,三つに分析して答えている。1,被害者に対する考え,2,事件の原因についての考え,3,自分の将来についての考えをそれぞれ深めよと。
2011-02-20 22:11:25以上,原田元判事の日弁連ライブ研修での受け売りをつぶやいたが,日弁連会員の方はホームページでライブ研修の内容を確認するように
2011-02-20 21:06:35今,資料を整理していて,第一東京弁護士会の会報2月号の特集「裁判員裁判における量刑傾向と情状弁護のあり方」に原田國男さんが登場しておられるのに気づいた。これから読む。
2011-02-20 22:12:45