シンポジウム「無縁社会と宗教者―新しいネットワークの創出―」

国際宗教研究所主催の公開シンポジウム、「無縁社会と宗教者―新しいネットワークの創出―」(2011.2.19@大正大学)のまとめと感想。
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秋田光彦 @mitsuhikoakita

週刊ダイヤモンドがまた「葬儀・墓」特集。ここで扱われる寺や僧侶は、死後ビジネスの走狗のようだ。一方「ルポ仏教~貧困・自殺…」に登場する僧侶は、無縁の人々に寄り添う他者たちだ。明らかに前者がマジョリティだが、後者の声はだからこそ際立つともいえる。私の本もその末端に加わりたい。

2011-02-18 23:01:46
KONDO Mitsuhiro 近藤光博 @mittsko

それは素晴らしい! RT @i_natsue: 大正大学でのシンポジウムの帰り。行って良かった。胸が熱くなる言葉が多くて、励まされてきた。

2011-02-19 18:39:16
Hiroyuki Kurosaki @capnoir

シンポジウム「無縁社会と宗教者」から帰宅。島薗先生もコメントされていたように、パネリストの皆さんがそれぞれご自身の「縁」を発見することから出発する、あるいはそこに還っていくという点で共通していた点が印象的だった。そしてわが身を振り返る。

2011-02-19 19:44:27
Natsue Ikeda @i_natsue

国際宗教研究所のシンポジウムではキリスト教、仏教、神道、金光教と立場の異なる方々から、実践されている活動について御自身の経験、心情を含めて話を伺えた。活動での宗教性の在りか、在り方にヒントを得た。各宗教の特殊性をだしたり、布教を目的にするのではない。話を聞く、寄り添うという姿勢。

2011-02-19 22:39:28
Natsue Ikeda @i_natsue

信仰はある意味、実践者本人の問題であり、生活そのものであって、特別な教義、説法で示されるものではない。ただ相手の問題を解決するにあたって求めに応じて、宗教的な話をする。保護司、教誨師をされている宗教者の方々もそのような姿勢で活動されているのだろう。

2011-02-19 22:49:56
Natsue Ikeda @i_natsue

スピリチュアルケアの専門家、國枝先生の話はずしんときた。異なる境遇の人の苦しみに向き合うには、自分の経験に精通する、自分の傷を知り、正確に表現する修練をする、活動と共に自分が成長する必要があると。社会問題に向かう際、私自身を問うという基本的作業がある。その具体的方法を教えられた。

2011-02-19 23:08:51
Natsue Ikeda @i_natsue

最も印象的だったのは、新たな活動には無理解や障害があるのは当然ということ。國枝先生曰く「使命感があれば耐えられる」。その使命感をチェックすること。「使命感」は、私を突き動かしている原動力、気持ち、それを確認するということだ...そして知恵と充分な準備が必要!生き方そのものだなあ。

2011-02-19 23:19:57
Natsue Ikeda @i_natsue

地域に根ざした土生神社の宮司さんの日常的活動、考え方にも共感。神社を取り巻く現実も理解できる。そして神社、神職の本来の仕事がある。ひとりでもできる範囲でできることを実践する。その上で徐々に連携というのがみえてくる。問題意識、情熱、方向性、ヴィジョンを持ち続けること!

2011-02-19 23:35:08
Norichika Horie @NorichikaHorie

0 国際宗教研究所主催の公開シンポジウム「無縁社会と宗教者──新しいネットワークの創出」に出席した。スピリチュアル・ケア、無縁死した人の看取りと葬送、ホームレス支援活動に関わっている宗教者(キリスト教、神道、仏教、金光教)が実践を報告した。http://bit.ly/g0vW5e

2011-02-19 23:50:23
Norichika Horie @NorichikaHorie

1 最大の発見、というか確認は、彼らが「宗教者」だといっても、教団としての「宗教」を代表する立場で、「無縁」者を「救済」しようとしているのではないということ。もし教団全体で取り組んでいるなら、今ごろ大変な活動になっている。彼らは個人としてボランティア的に関わっている。

2011-02-19 23:52:16
Norichika Horie @NorichikaHorie

2 彼らの態度は「救済」しようとか、それを通して「布教」しようとか、教団を宣伝しようというものではない。助けを求めている人だけ相手にする。断れれば下がる。「無縁」者と言っても、自己責任でやっていける人を無理に包摂するわけではない。老後の脅しをかける無縁社会論とは無縁w。

2011-02-19 23:53:01
Norichika Horie @NorichikaHorie

3 教えを伝えるのではなく、「話を聞く」ということに比重を置いている。つまり布教ではない。教団内では信者の相手をしていたのが、一歩外に出て活動すると「宗教」者だという理由で拒否される。その経験を多くの人が経ている。結果的に、傾聴を中心とするセラピー的態度にならざるをえない。

2011-02-19 23:55:06
Norichika Horie @NorichikaHorie

4 話を聞いていて、「救済者」というよりは、彼ら自身も、救済や癒しやセラピーを求めている人たちではないかと思った。聖職者としての日常の仕事は非常に単調で退屈で、組織に束縛されたものだという声もあった。外の活動は、本来の宗教者としての自己実現になっているようだ。

2011-02-19 23:57:05
Norichika Horie @NorichikaHorie

5 地道に活動しているうちに口コミで伝わり、やっと「認められた」「受け入れられた」という声があった。救済者イメージで宗教者を見る人は違和感を持つだろう。援助しているというより自己満足ではないか、と。だが、自己満足の部分は必要だと僕は思う。宗教者本来の使命の実現という意味なら。

2011-02-19 23:59:11
Norichika Horie @NorichikaHorie

6 年間100人を看取っているなど「数」が強調され、メディアに出ている人を見ると、ヒロイズムだと思う人もいるだろう。なぜ一人で抱えるのかと質問すると、仲間に「やれ」と駆り立てることはできない、あくまでボランティアでなければならないと答えられた。結果、特定の実践者に集中することに。

2011-02-20 00:01:01
Norichika Horie @NorichikaHorie

7 もちろんネットワークの形態としては、非宗教的NPOに個人的に関わる形態だけでなく、教団組織を基盤として取り組む形態、超宗派的な活動、宗教間協力もありうる。しかし、組織が出てくると、布教を目的とせず、求めて来る人の話を聞くだけに徹するという態度は維持されないだろう。

2011-02-20 00:02:59
Norichika Horie @NorichikaHorie

8 教団が組織的にやり出すと、慈善事業の宣伝に利用されたり、善意の押しつけが起こったりする。宗教教団が善意を押しつけるのはやっかいだろう。だが、個人の努力には限界がある。一人に集中すればバーンアウトの危険がある。

2011-02-20 00:05:02
Norichika Horie @NorichikaHorie

9 今日報告してくれた宗教者の方々は、自分自身が「無縁」を切実に感じているようだった。社会からも所属する教団からも排除されている感じ。マザー・テレサの作られたイメージと違う。無縁者が無縁者を支援する。無縁の支援である。有縁への包摂ではない。距離を保って、来た人だけ相手にする。

2011-02-20 00:07:03
Norichika Horie @NorichikaHorie

10 実はマザー・テレサだって教団からはじかれていた。僕が論評した神谷美恵子も結核を通して自己喪失の危機を体験していた。現代の福祉活動家のライフ・ヒストリーを辿れば、同様のケースは多いだろう。懇親会では、「有縁」の仏教者は慈善活動なしで食べていけるので腰が重い、という声も。

2011-02-20 00:09:02
Norichika Horie @NorichikaHorie

11 司会の弓山先生のまとめ:「宗教」の外へ出て行くのが新しいネットワークの形。島薗先生のまとめ:宗教の内と外が分かれている時代ではなくなってきた。支援をする人と受ける人との差もなくなっている。みなさん自分のニーズ、痛みから出発。僕が感じていることをずばり言われた。

2011-02-20 00:11:01
Norichika Horie @NorichikaHorie

12 無縁社会における宗教者の活動は、公共宗教や社会倫理とはちょっと違うのではないか。ミクロにその実際を見てゆくと、きわめて個人主義的でセラピー的で、それ自体「無縁」っぽいのだ。むしろ、そうでなければ不要だ。宗教が組織として公的に無縁者を包摂するのは危険だろう。

2011-02-20 00:13:06
Norichika Horie @NorichikaHorie

13 同時に個人主義的でセラピー的な支援の限界を感じる。以前にも書いたが、国がやるべきことは国にやってもらうよう働きかける。社会制度の改革によっても個人的努力によってもどうにもならない苦しみだけに特化し、問題を縮小して、実践者同士が情報交換や協力する必要がある。おわり。

2011-02-20 00:14:59
RA-HI-EEEE-M @RAHIEM

@NorichikaHorie 本日、業務で聞きにいけなかったのでたいへん勉強になります。ありがとうございます。『スピリチュアリティの興隆』を読んだときに、Socially Engaged Spiritualityだなーと何となく思いましたが、まさにそういう感じですね

2011-02-20 00:24:54
RA-HI-EEEE-M @RAHIEM

@NorichikaHorie 「結果的に、傾聴を中心とするセラピー的態度にならざるをえない」←これが一番印象に残ります。

2011-02-20 00:25:18
Hiroyuki Kurosaki @capnoir

3月6日に同志社大学で開催される「共生社会と宗教を考えるフォーラム」も行きたくなってしまった。会議が重なってるんだが。

2011-02-20 08:42:52