セルフステアとリヤステア、そしてリヤ荷重の蜜月な関係
- TWIN_SuperSport
- 8745
- 39
- 0
- 19
最近ずっとツイートしてるけど、コーナリングのアプローチで、身体を動かす準備〜実際に身体を動かすタイミングは、想像以上に早めでやらないと間に合わない。上手い人は「準備〜動かし始め」の所要時間が短いので、その結果として相対的にアプローチでの身体動作準備タイミングを遅らせられてる文字数
2016-10-11 08:48:00例えば、最終的に直立状態のバンク角を0度として、そこから30度寝かさないと曲がらないコーナーがあったとする。 多くのライダーは「30度まで倒した後」の事だけが頭にあるが、実際は「倒し込み開始〜30度まで倒れる最中」が、コーナリングの過程で一番大切なのだ。
2016-10-11 08:52:59それは何故か? オートバイが曲がる仕組みとして、オートバイが傾くと、傾いた方向にハンドルが切れて、それによってオートバイは曲がる…「セルフステア」という言葉を知っている方は案外多い。だが、このセルフステアは「一瞬で発生する」ものではない。
2016-10-11 08:55:11分かりやすいように、「ハンドルが最大で10度切れ込む」セルフステアが発生するコーナリングをすると仮定する。オートバイが直立状態では、ハンドルの切れ角はほぼ0度(※)である。 ※正確には完全に0度を保っている訳ではないのだが、分かりにくいのでここでは0度固定とする
2016-10-11 08:58:15ここでまず逆操舵をしていなければ、バイクを倒しこみ始めると同時にハンドルが倒し込んだ方向に切れ始め、セルフステアが発生する。つまり、ハンドルの切れ込みを逆操舵などの余計な操作で抑え込まなければ、倒し始めた瞬間からバイクは曲がり始めるのである。
2016-10-11 09:00:51そうなると、セルフステアが最大値の10度になった時点で、オートバイは目的のコーナリングに必要な旋回の何割かを完了していることになる。 この「セルフステアが発生した直後〜最大切れ角に達した瞬間」までの時間をどれだけ短く出来るかが、コーナリングの効率向上に関わって来るのだ。
2016-10-11 09:04:40ただし、このセルフステアの発生時間は単純に短ければ良いというものではないのが、またややこしい。 ライダーの感覚より早ければ「ハンドルが切れ込み過ぎる」という恐怖感を招くし、逆に遅れると「曲がらない」という感触に繋がってしまう。
2016-10-11 09:06:54つまり、この「ハンドルに対する感覚」を磨かなければ、どれだけライテク雑誌やネットの情報で理論を学んでイメトレをしても、それが実際のライディングスキル向上には繋がらないのだ。そしてこの感覚は、ライダーが持っている「コーナリングへの自信」は当然として、「安心感」が最も大きい要因である
2016-10-11 09:09:39この安心感は「オートバイをどれだけ適切にホールドしているか」、つまり「どれだけ適切にオートバイの安定感を感じられているか」に関わっている。 それは力任せでしがみついていたり、跨っているだけでは十分にライダーへ伝わってこないのだ。
2016-10-11 09:12:23スクーターも含めた全ての二輪車に共通する、ライダーと車体の接点はハンドル、そしてシートである。ハンドルは前述した通り、余程の事がなければ身体を支えるための接点として成り立たない。 となれば、残る接点はシートだ。
2016-10-11 09:16:03つまり、シートに接する尻でどれだけ身体を安定させ、安心感を得られるかが最大の焦点となる。尻はニーグリップのようにシートを挟み込むような動作はできない。(自転車のサドルのように極小のサイズなら話は別だが)であれば、安定感を高める方法はただ一つ。 「尻とシートの接触面積を増やす」
2016-10-11 09:18:53尻とシートの接触面積を増やす…そんな方法があるのか? それがあるのだ。それこそが #TWIN式尻割メソッド なのである。 詳しくは togetter.com/li/1035196 に纏めてあるので、興味のある方は読んでいただけると幸いである。
2016-10-11 09:21:16「接触面積を増やす」というのも正確にはちょっと違うのだが、これをきちんと説明するには、人体の股関節の構造に対する知識が必要となってくるし、限られた文字数と少ない図で説明するのは今の私では無理なので、今回は割愛させていただきます。
2016-10-11 09:33:59実はこの「セルフステアが発生しつつある最中」にはフロントだけではなく、リヤタイヤにもフロントと同じような「切れ込み」を発生する力が働いている。だが、リヤタイヤにはほぼ0と言っていいぐらい舵角が付くことはない。
2016-10-11 09:38:20この矛盾を物理的に解消するために、リヤタイヤは進行方向に対して相対的に舵角が付くような形でコーナーのアウト側へとスライドしていく。この動きが、あたかもリヤタイヤにもハンドルが付いているような感触を生み出すのだ。 そう、これが「リヤステア」の正体なのである。
2016-10-11 09:42:59そしてこの「リヤステア」の効果は、リヤタイヤに荷重がかかればかかるほど高くなる。スロットルを開け、適切な荷重をリヤタイヤに掛ければ、快楽といっても過言ではない旋回力が尻から伝わってくるのは、このような仕組みが二輪車には元から構造的に備わっているからなのだ。
2016-10-11 09:45:09ちなみに、上級者とツーリングなどで一緒に走った時、自分は軽いブレーキングを併用しなければ曲がらないコーナーでも上級者がノーブレーキで曲がって差をつけられてしまうのは、引用先のツイートで説明した瞬間を活かせているからなのです。 twitter.com/twin_superspor…
2016-10-11 09:56:35