ナルト(プチ)二次創作-その後、輪廻の巻-
変な夢を見た。ナルトがアニメでようやくああなったからかな。数百年経ったあの世界の話。尾獣の力を全て扱える稀有な少年が里にいて、元気に走り回ってる。また別の時代、大人の誰かが、怪我から忍者を引退して後任に任せようとしている。
2016-10-11 12:17:55『時代』ではなく『時』に訂正したい…。
大人の忍者はアカデミーで特別講師として早速初めて教えに子供達のいる教室へ。しかし、ちょっと厠から戻ろうとするとどのクラスかわからない。クラスのプレートがぼやけて見えない。この大人の忍者は視力が弱まっていっていた。
2016-10-11 12:20:55大人の忍者は家に帰る。そうすると尾獣の欠片の力を持つ、アカデミーにも通ってない子がそこにいた。「おかえり」と「ただいま」を暗く明るく言い合う親子。大人の忍者は迷う、惑う。夜の散歩にかつての戦友と話し、不安、葛藤をさらしてみるが…答えは見えない。戦友も言葉をかけるもそれは響かない
2016-10-11 12:25:13しばらくして、部屋を暗くした中で、大人の忍者は酒を飲んでいた。子供が元気に入ってくる。 「大丈夫か、父ちゃん!」「ああ、大丈夫だよ」 「今日も修行がんばったぜ、あのねあのね、こんなんできるようになった!」 言いながらおもむろに全尾獣の属性を含めた螺旋丸、しかも余力で浮遊を始める
2016-10-11 12:28:50目が霞む大人の忍者にもそれはとんでもないことと映った。「わかった!わかった!おちつきなさい!」 そして、子供にジュースを飲ませてやりながら親子は話す。 「昔、尾獣の力を全て束ねた偉い人がいたっけな…何人かいたが…お前は木遁の性質がある。暴走させると木になっちゃうぞ?」 「ハハハ」
2016-10-11 12:33:39「ほんとだぞ?」「わかったよ」 「あのさ、あのさ、今日面白いけどつまんねぇやつ見つけた!」 「どっちなのさ」 「一人なんだけど、凄く強いんだ」 「けんかしたのか」「ううん、…わかる」 「そっか、アカデミーに入ったらよく会えるかもな」 「なぁ父ちゃん父ちゃん、昔の話して!」
2016-10-11 12:38:32昔の話。一人で強くなった者がいて、もう一人はみんなで強くなった者がいた。みんなで強くなった者は孤独の忍者と闘うが相手は強く、長く激しい戦いになった。 「……歴史の中で時々、こういうことがある。絶対に互いに譲れなくて、でも力は拮抗している。戦えば失うだろう、言葉では通じない…」
2016-10-11 12:42:36「自身もとっても痛い思いをする」 大人の忍者はそっと子供を撫でる。 「長く闘うと心も弱くなるもんだ…お前なら…どうするかな…」 そこにはなんとなく、自身も重ねた情景。 子供は考える。うーんと考える。考えたあと… 「おれは…それでもあきらめたくねぇっ!」
2016-10-11 12:45:38それを聞いた瞬間、大人の忍者は一瞬、何かの気配を感じた。目が見えない中感じたのはチャクラか、それとも…。しかしチャクラだとしても奇妙だ。なぜならその気配は、ご先祖様を奉る仏壇からで、笑ったように感じたから。
2016-10-11 12:48:05「あきらめない」 ああ、うちの家訓はまだそういえば教えてなかったというのに…。大人の忍者は打ちのめされた。 「血なのかな…」 才能とは恐ろしい。けれど、この子をちゃんと育てよう。この子は言ったのだ、「堪え忍ぶ」と。この子は立派な忍者になる素質がある。私もくよくよしてはいられない。
2016-10-11 12:52:24親子は語らう。楽しく、未来を。アカデミーに入ったら、忍者になったら、大人になったら…。連綿と受け継がれるもの、語られるもの。 巻物の如く、回り、それでも螺旋のようにどこかへ向かう。 月明かりが暗い部屋に窓から差し込み、忍者の親子を仄かに照らしていた。
2016-10-11 12:56:34