編集部イチオシ

1981年10月14日(水)19時30分に「うる星やつら」が始まった

元アニメ「うる星やつら」公式ファンクラブ会員でした。例のLDも買いました。初めて作った同人誌もそういえば「うる星やつら」でした。そんなことをまとめて思い出して、仕事中ですがつぶやきました。自分の備忘録として。
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homkithi @homkithi

アニメ放送から35年ってことで10/14は #うる星やつらの日 なのね。タコさん絡みで原作漫画全366話は先日読み直したけれど(あたると終太郎、あんなにも仲良かったのかと認識を新たにした。終太郎がタコさんの保護活動をしていたこともすっかり忘れてた)、アニメも鑑賞し直したいな……。

2016-10-14 07:38:12
杉江松恋@11/12秋季例大祭こ02b @from41tohomania

1981年10月14日(水)、気が遠くなるような不安感を胸にTVの前に座っていたことを記憶している。南家こうじによるOPを観た時点でそれが八割から解消され、Aパートを観終わって安心に変わった。「宇宙は大ヘンだ!」のEDを観て、さあ、これから忙しくなるぞ、と思った。

2016-10-14 11:11:03
杉江松恋@11/12秋季例大祭こ02b @from41tohomania

だが、まだ気は抜けなかった。当時の雑誌を見ると、主要キャラクターの一覧に金太郎が入っているのがわかる。なぜ一ゲストに過ぎない金太郎がそこにいるのか。第二回放映は原作よりもはるかに早くテンちゃん登場回だ。幼年児童向けの対策だからそれは仕方ないだろう。だが、金太郎はないじゃないか。

2016-10-14 11:13:36
杉江松恋@11/12秋季例大祭こ02b @from41tohomania

第一回を観たときの高揚は、テンちゃん登場の第二回、レイの第三回とだんだん萎んでいった。第四回、ついに金太郎登場。厭な予感は的中した。これはない。第五回でサクラさんが出てきて、やや持ち直した。しかし不安はまだ残っている。脚本がすぐに行き詰ると思った。毎回ほぼパニック落ちなのだ。

2016-10-14 11:17:46
杉江松恋@11/12秋季例大祭こ02b @from41tohomania

一回二話の放映なのだから原作を活かしきれていないのだと生意気にも考えた。仕方ないと自分を納得させるためだ。視聴仲間のあいだでモブキャラ(という言葉は知らなかった)に注目するのが流行った。毎回変な絶叫をする奴がいる。メガネの千葉繁だとすぐに分かった。千葉さんだけが頼りだと思った。

2016-10-14 11:19:44
杉江松恋@11/12秋季例大祭こ02b @from41tohomania

第六回、唯一ラムが登場しない原作第二話を使っている。やはりパニック落ち。第七回、錯乱坊による掻き回しを使った。第八回、お雪ちゃん登場回。それはいいがBパートが最悪。本来出てくるはずの面堂終太郎がいないので、パニック落ちに持っていくための筋の強引さが丸わかりだ。

2016-10-14 11:22:56
杉江松恋@11/12秋季例大祭こ02b @from41tohomania

第九回。クラマ姫登場回。AパートはいいのにBパートが弱い。原作通りの落ちだがほぼパニック展開。脚本陣も素材を持て余している。筒井康隆と山上たつひこの影響が顕著な連載初期は、最後が大ゴマでパニック状態で終わるというパターンが多かった。毎回「うる星やつら」が出てくる話なのだ。

2016-10-14 11:26:12
杉江松恋@11/12秋季例大祭こ02b @from41tohomania

原作ファンとしては喉元まで「こんなもんでしょ」という言葉が出かかっていた。毎週アニメが放映されているのだから文句を言うのは贅沢だろうと。雑誌で見て第十回が初めての前後編だというのは知っていた。予告編だけでは原作が何かはわからなかった。原作では初のシリアス展開、「君まてども…」だ。

2016-10-14 11:33:01
杉江松恋@11/12秋季例大祭こ02b @from41tohomania

第十回。「ときめきの聖夜」が始まる。前半はほぼオリジナル展開。ここで千葉繁のメガネが大爆発する。後に映画「BD」で完成することになる長台詞。「立ち食い屋をはしごしながら憎悪の念を燃やす」というTHE押井守演出に圧倒される。ここで初めて原作とは別のアニメ版ならではの世界が成立した。

2016-10-14 11:36:38
杉江松恋@11/12秋季例大祭こ02b @from41tohomania

Bパートはほぼ原作通り、「組野音子」を名乗る偽ラブレターの書き手は、原作ではコースケだが(だから「組の男」)、その役がメガネに振られる。この回、ヒロインの心情変化を追いながら、きちんと脇役のドラマも作った。千葉繁の台詞「我が事終われり」まで中だるみ一切なし。見事だった。

2016-10-14 11:40:33
杉江松恋@11/12秋季例大祭こ02b @from41tohomania

このあと、やはり前後編だが原作を見る影もなく改悪した第十一回、劇中で流れた「マンボNO.5」だけが印象に残る第十二回と、再びがっかり回が続くが「ときめきの聖夜」録音を(まだビデオはなかった)毎日聴いていたからそんなにダメージを受けなかった。「ときめきの聖夜」で生きていたのである。

2016-10-14 11:43:59
杉江松恋@11/12秋季例大祭こ02b @from41tohomania

そしてサクラさん主役の第十三回を経てついに第十四回であの男がやってくる。面堂終太郎だ。パラシュート降下から始まるAパートは、記憶が間違っていなければ山下将仁作画だ。当時の流行である金田伊功アクションを意識した溜めの多い動き、ほぼ原作通りの展開だが作画だけで満足した。

2016-10-14 11:47:31
杉江松恋@11/12秋季例大祭こ02b @from41tohomania

こんな感じで1981年10月からの第一クールを過ごした。あの時期に決して諦めず「動いているキャラを見られるだけでいい」「声優にイメージの壊れる出演者が皆無なだけで奇跡のようなものだ」と視聴を続けたから、スタジオぴえろ製作中後期の繁栄を享受できたのである。よくやった中学生の私。

2016-10-14 11:51:30
杉江松恋@11/12秋季例大祭こ02b @from41tohomania

以上、放送開始から35年目の日に、元ファンクラブ会員が当時を思い出して書きました。 #うる星やつらの日

2016-10-14 11:56:06
杉江松恋@11/12秋季例大祭こ02b @from41tohomania

ついでに、アニメ全話からお気に入り回を挙げておきます。多すぎるので原作のあるものと(ほぼ)オリジナルのものと2通り。 #うる星やつらの日

2016-10-14 11:58:02
杉江松恋@11/12秋季例大祭こ02b @from41tohomania

【原作にほぼ準拠】1)59話「レイ復活!自習大騒動!!」後に繰り返される2年4組でほぼ完結する密室劇の元祖にして温泉マーク登場回。2)70話「旋りつ!化石のへき地の謎」いのまたむつみ作画回。川口浩パロディを大袈裟に脚色。3)76話「決死の阿空間アルバイト」ねじ式パロディの傑作。

2016-10-14 12:04:08
杉江松恋@11/12秋季例大祭こ02b @from41tohomania

4)65話「パニックイン台風!」諸星家を舞台とし70年代のパニック映画を再現。5)69話「買い食いするものよっといで!」友引町という舞台設定を完成させたメガネ活躍回。6)112話「ラムとあたる・二人だけの夜」ラブコメ展開回。古瀬登作監回ではいちばん好きかもしれない。

2016-10-14 12:19:58
杉江松恋@11/12秋季例大祭こ02b @from41tohomania

7)110話「壮絶! 謎のまつたけなべ」林隆文の顔芸回。一発芸の連続→尺余りカットのリピートという展開がたまらない。8)180話「ダーリンのやさしさが好きだっちゃ」幽霊話の回。原作にも支持者が多かったので放映前から注目されていた記憶がある。それを裏切らずにちゃんと映像化。

2016-10-14 12:26:01
杉江松恋@11/12秋季例大祭こ02b @from41tohomania

9)155・156話「お見合い地獄!ヨロイ娘は美女?怪女?」「ヨロイ娘の恋!!乙女心はグラグラゆれて」島本須美回。ディーン期のアクション回の良作だがキャラの性格でギャグをつないでいくという趣向の成功例だと思う。森山ゆうじ→土器手司の連携も見事。10)19・20「ときめきの聖夜」。

2016-10-14 12:33:10
杉江松恋@11/12秋季例大祭こ02b @from41tohomania

【オリジナル】1)107話「恐怖!トロロがせめてくる!!」オリジナル脚本は伊藤和典の独壇場。山荘で主人公たちがトロロに襲われるという発想がすごい。2)122話「必殺!立ち食いウォーズ」『立喰師列伝』の原点。立ち食いで東映任侠という脚本でもう勝ったも同然だがさらに榊原良子の熱演。

2016-10-14 12:38:04
杉江松恋@11/12秋季例大祭こ02b @from41tohomania

3)123話「大金庫!決死のサバイバル‼」唯一のラム非登場回のはず。面堂家の金庫に閉じ込められたあたると面堂のサバイバル劇。4)124話「マル秘作戦・女湯をのぞけ!」銭湯で男どもが女湯を覗くために全裸で戦うだけの話。観ながら「『トイレット博士か』!」とTVの前でつっこんだ。

2016-10-14 12:41:15
杉江松恋@11/12秋季例大祭こ02b @from41tohomania

5)128・129話「スクランブル!ラムを奪回せよ!!」「死闘!あたるVS面堂軍団」押井監督最後の大花火。囚われのラム・戦うあたるという構図では映画「リメンバー・三―」よりもこっちのほうがいい脚本だと思う。6)87話「さよならの季節」メガネinプロテクトギア(手作り)。

2016-10-14 12:48:01
杉江松恋@11/12秋季例大祭こ02b @from41tohomania

7)98話「そして誰もいなくなったっちゃ‼?」ちゃんと孤島ミステリーをやっている点を高評価。落ちをどうするつもりなのか、観ていてどきどきした。8)114話「ドキュメント・ミス友引は誰だ!?」原作は4話連続の大会話なのだが、疑似ドキュメンタリーでその裏話だけを描いた強引な一話。

2016-10-14 12:52:27
杉江松恋@11/12秋季例大祭こ02b @from41tohomania

9)162話「友引高校サバイバル! 生き残るのは誰だ!」望月峯太郎「ドラゴンヘッド」を連想させる緊迫したホラー展開。「幻魔大戦」パロディもこの回だったか。10)94話「しのぶのシンデレラストーリー」最初の完全オリジナル回。世界観を逸脱した犯罪劇で「これをやるのか」と当時は驚いた。

2016-10-14 12:59:14
杉江松恋@11/12秋季例大祭こ02b @from41tohomania

全195回218話もあればもちろん中には駄作もあるのですが、半端じゃない駄作もあるのですが、そういう回も好きでした。放送終了は1986年3月。最終回のあと私は高校三年生になり、諸星あたるの学年を追い越しました。

2016-10-14 13:02:47