ミッキーマウスはハミルトニアンである

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⇩以下も読まれたうえでおつきあいください。
伊藤剛『テヅカ・イズ・デッド』再論 - Togetterまとめ http://togetter.com/li/1036920
ミッキーマウスが「キャラクター」になるまで - Togetterまとめ http://togetter.com/li/1036979

uroak_miku @Uroak_Miku

テヅカ・イズ・デッド ひらかれたマンガ表現論へ 伊藤 剛 amazon.co.jp/dp/4757141297 図書館で再読。記憶にある以上に欠陥品だと思った。こんな代物が刊行当時は称賛されていたとはおよそ信じがたい。

2016-10-15 15:26:41
uroak_miku @Uroak_Miku

それは「キャラクター」ではないから「たくさんある」は言い過ぎ。コマ割りなんて江戸時代からある説と同じくらい粗雑な主張。twitter.com/yasashiiseikat…

2016-10-16 05:51:51
塚田優|Yutaka Tsukada @yasashiiseikatu

細馬さんの連投で吹き出しの原・形式としてのイエローキッドにおける「内言シャツ」が気になってるのだけど加冶屋さんの論文パラパラッと今見て内面描写って言葉じゃなくて絵のみでそれを行っている作例ってたくさんあるんだよね≫ln.is/hiroshima-u.ac…

2014-11-18 07:37:26
uroak_miku @Uroak_Miku

1)手塚治虫の得意技。コマを破って劇中人物が動き回る。 pic.twitter.com/q8MiKK3Jzr

2016-10-16 07:22:23
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2)キャラクターが自律しているわけです。メタ的に。

2016-10-16 07:22:54
uroak_miku @Uroak_Miku

3)これは1943年のMGMアニメ。テックス・エイヴリーの「ドルーピー」シリーズ。逃げ回る狼が勢い余ってフィルムのフレームから逸脱してしまうギャグ。 pic.twitter.com/imdt5Ss7Vx

2016-10-16 07:36:58
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uroak_miku @Uroak_Miku

4)日米戦争中の作品なのでむろん日本では上映されていない。戦後に手塚がこれを目にした可能性は大いにあるのですが。

2016-10-16 07:38:04
uroak_miku @Uroak_Miku

5)こういうののルーツは19世紀末の、世界初の主人公同一連載まんが『ホーガン横丁』ではないかなと思います。 pic.twitter.com/r7fHHXGp15

2016-10-16 07:41:33
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uroak_miku @Uroak_Miku

6)前にも論じたことですがこのはげの男の子の服にどういうわけか内声が書き込まれている。画面外にいるナレーターが、この子の内声を代わりにしゃべっているかのように。

2016-10-16 07:42:51
uroak_miku @Uroak_Miku

7)ナレーターがある特定の人物の内声を代わりにしゃべる技をうまく活かした傑作としてはこれがあります。老人のアントニオが若き日の自分の内声を語る構成。 pic.twitter.com/Y4l2MdMW1d

2016-10-16 07:44:38
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uroak_miku @Uroak_Miku

8)この画面右に立っているのがアントニオ。この映画は徹頭徹尾登場人物が戯画的に描かれるのですが、それはアントニオひとりがその戯画のなかから片足はみ出ているからです。ナレーションで内声が語られるから。 pic.twitter.com/Bav27zWFwR

2016-10-16 07:47:42
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9)このまんがにおけるはげの子も、同じ技によって物語世界から片足はみ出しているのです。 pic.twitter.com/yf1Xcx0gVA

2016-10-16 07:49:02
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10)物語世界から完全にはみ出すとこうなる。 pic.twitter.com/tVjbigMnPd

2016-10-16 07:52:02
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12)さらには変化(へんげ)する。 pic.twitter.com/5whyaSEexN

2016-10-16 07:55:08
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13)そしてひとりひとりが商品として流通する。 pic.twitter.com/Dc17rA7rZI

2016-10-16 07:57:29
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uroak_miku @Uroak_Miku

15)こんな風にですね「キャラクターの自律化」をキャラクター・ライセンシングつまりビジネス面にまで拡張して考えることができるし、むしろこれこそが本道ではないかと思うのです。

2016-10-16 08:03:28
uroak_miku @Uroak_Miku

16)ここ数日『テヅカ・イズ・デッド』(伊藤剛)を腐し続けている私ですが、その理由のひとつがこれです。キャラクター論が作品論の枠内で終わってしまっているのが読んでいてじれったいのです。

2016-10-16 08:05:01
uroak_miku @Uroak_Miku

17)じゃあ『キャラクターとは何か』(小田切博)ならいいのかというと、あれはもうじれったいなんてレベルではなく嘘ばっかりなんですよ。たとえて言うならばスピーカーの端末穴にマイクを繋げて「ほら音が出るでしょこれが音響セットの原理」と講釈してるみたいなおかしさ。

2016-10-16 08:09:19
uroak_miku @Uroak_Miku

18)『熱学思想の史的展開』という科学史の傑作本があります。文庫で全三巻。山本義隆先生の著作で一番のお気に入りです。読んでいて衝撃を受けたのはエネルギー保存則が発見されたのが19世紀の半ばになってからだという指摘でした。もっと前だと思い込んでいたのです。

2016-10-16 08:11:50
uroak_miku @Uroak_Miku

19)ニュートン力学はニュートンより百年も後にフランスで体系化された。ニュートンが編み出したのは「ニュートンの力学」であって「ニュートン力学」は後世の人間が作り上げた。 pic.twitter.com/YVNSVDFoPo

2016-10-16 08:32:28
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uroak_miku @Uroak_Miku

20)いわゆる解析力学ですね。ラグランジュの功績です。ラグランジュ・ポイントのあのラグランジュです。マリー・アントワネットの家庭教師にしてナポレオンにも崇拝されゲーテにも称賛されたあのラグランジュです。 pic.twitter.com/NKG7BnUWKi

2016-10-16 08:35:01
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uroak_miku @Uroak_Miku

21)彼がまとめあげた解析力学には、驚くことにエネルギーの概念がなかった。数式をみると今でいうエネルギー保存則にあたる表現があるけれど、当時誰もエネルギーという概念に思い至らなかった。

2016-10-16 08:36:17
uroak_miku @Uroak_Miku

22)最初にこの概念を提唱したのはマイヤーという船医でした。船医なんですよ物理学者ではなくて。1842年。「南方にいくと船乗りの血がより赤くなる」というヘンテコな瀉血観察をもとにエネルギー概念を提唱。オカルトな推論なのに答えだけはあっていた。 pic.twitter.com/batnkXh9Fq

2016-10-16 08:46:32
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