wizardryとFGOデーモン、またはTYPE-MOONと懐かしゲームパロディ

774氏らのFGOパクリ認定デマについて @shingi_kensho

【連続ツイート】お題： WizardryとFGOデーモン、またはTYPE-MOONと懐かしゲーム FGOゴーストのデザインと「ヴェールを被った幽霊」モチーフについて個別まとめ togetter.com/li/1032938 を作ったので、デーモンにも触れておきます。

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@shingi_kensho モンスターデザイン再検証の補足にするにはタイミングを逃したようなものですが、 明日からレトロゲームモチーフのイベントなので、丁度いいでしょう。

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｢『Fate/Grand Order』のモンスターは2015年の家庭用ゲーム『ドラゴンズクラウン』のモンスターに見てくれが大変よく似ている。パクリではないだろうか｣という主旨で2016年1月と9月に話題になった｢青い悪魔｣モチーフを、ゴーストに引き続いて解説したいと思います。

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当アカウントでも何度か説明したとおり、「ゲームの敵モンスターによく居る青いデーモン」の源流はコンピュータRPGの元祖のひとつ『Wizardry』（1981年）並びにFC版Wizardry（1991年）で末弥純氏がデザインした「グレーターデーモン」であり、 pic.twitter.com/SkFi8Qek3N

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2013年の家庭用ゲーム『ドラゴンズクラウン』に登場する「アークデーモン」も、『Wizardry』の「グレーターデーモン」のパロディとして、Wizardryにわざと似せてデザインされたものとされています。www55.atwiki.jp/dragons-crown/…

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こう記述すると「FGOのパクリ対象が2年前のドラゴンズクラウンから25年前のWizardryに変わっただけで、FGOがパクリゲーなことに変わりないじゃないか」と思われる方も出てくるかもしれません。 なので、これから月型作品とWizardryの関係性について解説を行っていきます。

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ゲームやファンタジーの成り立ちに関心がないとイメージが湧きづらいかもしれませんが、『Wizardry』モチーフのモンスターが後世のRPGやファンタジー作品に残した影響は『FGO』『ドラゴンズクラウン』のみならず、多岐にわたります。

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「青いデーモン」をWizardryの盗作と見做すのは、「顔があるグミ状のスライム」のモンスターデザインすべてを30年前の『ドラゴンクエスト（1986年）』の盗作と見做すようなものになるでしょうか。

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ついでなので『FGO』デーモンのもう少し詳しいデザイン検証も行っておきます。

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【足】 『Wizardry』デーモンの足は4つの爪、『ドラゴンズクラウン』デーモンの足は3つの爪を持つケモノの足のようになっていますが、『FGO』デーモンの足には（スリッパや上履きに近い）黒い履物状の装甲が付いています。 pic.twitter.com/rxzwFfPXJ1

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尻尾の形状も『Wizardry』『ドラクラ』デーモンと違い、FGOデーモンだけが爬虫類型の太い尻尾を採用していません。 FGOデーモンからは、人間型の小悪魔のデザインによく見受けられる「矢じり状の先端が付いている細いしっぽ」が二股に別れて生えています。 pic.twitter.com/QKGc1aqiQT

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【ツノ】 『Wizardry』『ドラゴンズクラウン』『FGO』全てのデーモンに共通するギザギザ模様付きのツノですが、古典の｢悪魔のツノ｣のモデルがそもそも山羊のツノなので、｢山羊のツノを持った悪魔｣をデザインする限り、どうデフォルメしても似通います。 pic.twitter.com/fQ7zbQom0S

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無理にこじつけるならば『FGO』デーモンのツノは『ドラゴンズクラウン』を経由せずに『Wizardry』デーモンを参考にした可能性のほうが高いというところでしょうか。

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【悪魔のヒゲ(?)】 『Wizardry』『ドラゴンズクラウン』デーモンには 顔の左右に2本ずつ、ヒゲとツノの中間のようなものが生えています。 上のヒゲはこめかみから、下のヒゲは頬から伸びています。 pic.twitter.com/MGRL73z7ds

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『FGO』デーモンには白い頬ヒゲしか採用されていませんが、 『Wizardry』『ドラゴンズクラウン』デーモンに見られない特徴として、上段のヒゲの代わりに首のうしろから灰色の第二のツノのようなものが生え、顔の正面に回り込むようなデザインになっています。

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【腕と手】 『Wizardry』『ドラゴンズクラウン』デーモンの腕から手にかけてのデザインは、腕から爪にかけて皮膚が硬質化したような、皮膚と一体になった鉤爪が特徴です。 pic.twitter.com/UAh0AncmgX

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『ドラクラ』デーモンは両手両足と尾の皮膚色が末端に近づくにつれ白くなりますが、FGO、Wizデーモンの皮膚には皮膚の色変化が見られません。ドラクラデーモンに見られる皮膚色の変化は、ヴァニラウェア社がドラクラの前に出した『グランナイツヒストリー』デーモンの例があります。 pic.twitter.com/KHdlfedVPP

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いっぽうFGOデーモン両腕の、一見『ドラクラ』デーモンのように白く変化して見える部位ですが、体の一部ではありません。 画像を拡大すると、青い皮膚の上に｢金属製の付け爪｣と｢手首にバンド状の装着器具がある防具(籠手？)｣を纏っている独特のデザインになっていることがわかります。 pic.twitter.com/s11rvuoqRR

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【肉体】 Wizardryデーモン：青い全裸 『ドラゴンズクラウン』『グランナイツヒストリー』：皮膚色が部位によって変化しているだけの概ね青い全裸 FGOデーモン：素肌に金属製の付け爪と籠手、鋭利な装飾が施された黒い履物状の装甲だけ付けている玄人好みの青い全裸

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検証に落ちがついたところでFGOとWizardryとレトロゲームパロディの話に戻ります。

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『ドラゴンズクラウン』がレトロゲームと名画のパロディをふんだんに差し込んだゲームであるのと同様に(参照：art-eater.com/2013/03/from-m…）、『FGO』の原作ゲームメーカーTYPE-MOONもレトロゲームや名画のパロディを作中へ頻繁に登場させる作風です。

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直近のFGOイベント『超極☆大かぼちゃ村 ～そして冒険へ…～』がタイトルからして『大魔界村』『極魔界村』『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』のパロディであることは自明ですし、 pic.twitter.com/OIxZKQWRV7

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『FGO』に限定しても『源平討魔伝』『謎の村雨城』等の80年代ゲームパロディが随所に見られます。geocities.co.jp/Hollywood-Miyu… pic.twitter.com/cc40rOSTa3

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@shingi_kensho ×『FGO』に限定しても ○『Fate』に限定しても

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グレーターデーモンの原点である『Wizardry』のパロディも、『FGO』やTYPE-MOON作品内には既に前例があります。