「1920年代から始まるポピュラー音楽史」をくつがえす19世紀末と21世紀のヘッドフォン音楽
ヒットラーのプロパガンダの重要な武器だったノイマンCMV-3とAEG K45。確かにめちゃくちゃカッコイイ。 pic.twitter.com/pzSP52VNLM
2016-11-02 08:13:27カッコイイだけではなくて、後の音響メディア史、そしてポピュラー音楽史を大きく動かしたマシーンでもある。
2016-11-02 08:14:50僕は制服の少女集団には興味持たないけれど、CMV3やAEG K4には強く惹かれるし、それを題材に物を書いたりもする。
2016-11-02 08:21:14音響技術はしばしば軍事技術の副産物として発展してきている。現代のポップ・ミュージックはナチスのプロパガンダ手法と繋がっている。
2016-11-02 08:35:51プラス、ボーカロイドやオートチューンによるロボ声もヘッドフォン聴取と相性が良いというのが僕の説です。 twitter.com/kabutoyama_tar…
2016-11-02 08:45:49ちょっと脱線した話をすると、中田ヤスタカの音作りって、リスナーの聴き方の主流がヘッドフォン(イヤフォン)になったからこそ可能って部分があるんじゃないのかな。あれプアーな低音の出ない小型スピーカーで聴いてもちっとも面白くない。でもイヤフォンならローコストでローエンドまで伸びるから。
2016-11-01 20:28:01いや、生身の人間(他人)の声帯を震わせた声ではないものが、脳内定位して響く点で。 RT @kabutoyama_taro: @kentarotakahash 「ひとつの音」に含まれる倍音(高調波)成分を位相ズレなく耳に届けやすいとかでしょうかね。
2016-11-02 09:13:41この歌は私の思ってることそのままだ、と思っても、誰かが歌った歌である限り、その歌手の人生が入りこんでしまう。寝たり起きたり食べたりウンコしたりしている他人がそこにいる。そうではなくて、歌なのにテクノ・インストのように聴ける。誰のものでもない声で、脳内に響く「歌」を聴ける。
2016-11-02 09:25:42ボーカロイドやオートチューンによるロボ声の歌をヘッドフォンで聴く体験には、そういう感覚があると僕は思っているんだけれど。
2016-11-02 09:28:11でも、その姿って、最初期のレコード聴取の姿に近いんですよ。初期の蝋管式の蓄音機は音量が小さく、チューブ式のヘッドフォンを使った聴取が主流だった。街角のフォノグラフ・パーラーでみんなヘッドフォンをして聴いたのです。
2016-11-02 09:31:14そして、最初期のレコード歌手は楽譜で出版された曲のサウンドへの翻訳者であり、声や歌唱法に個性は必要とされなかった。同じ曲が三つのレコード会社から三人の歌手でレコード化されているのを聴いても、みんな同じように譜面に忠実に歌っている。ある意味、ロボット的。
2016-11-02 09:37:53それが世紀の変わり目くらいになると、ポピュラー音楽の世界でも主張を持った声が増えてくる。これは蓄音機の性能がよくなり、音量も大きくなったことと関係しているはず。エンリコ・カルーソは、その「主張する声」の象徴的存在だったと言えるかも。
2016-11-02 09:46:53にもかかわらず、1920年代以後しか「年代」で考えない。それ以前の時代のダイナミズムを無視してきたのが、過去のポピュラー音楽研究の欠点だった(この10年で急速に変わりつつあるが)。
2016-11-02 09:55:06なんか、このボーカロイドと最初期のレコードについては面白いこと書けそうに思えてきたな。次の単行本の最後に入れたい。
2016-11-02 10:16:19でも、僕もどちらかというと心理的な問題と考えていたんですが、ヘッドフォン聴取の脳内一点定位問題と考え合わせて、もう一歩進んだ感じです。 twitter.com/kabutoyama_tar…
2016-11-02 11:44:44@kentarotakahash ああなるほど定位感の問題ですか…いやさすが健太郎さんの音楽聴取に関する目線(耳線?)の幅は広い。私はやはりオーディオに関しては純音質的な観点(聴点?)しかない技術屋ですわ。
2016-11-02 11:38:24ヘッドフォン以前には、人は外界の空気を震わせていない声を頭の中に聴くことはなかった訳だ(幻聴あるいは自身の内なる声以外には)。
2016-11-02 11:50:211890年頃にフォノグラフをヘッドフォンで聴く体験が始まった時、小さな声で歌う歌手の方がレコード歌手として成功したというのは、この聴取体験の在り方とも結びついていたのではないだろうか(スタジオで針を飛ばさない職能的な側面とは別に)。
2016-11-02 11:54:44エンリコ・カルーソのステージから大観衆を圧倒するような歌唱は、初期のレコード聴取には向かなかった。1900年代になって、ビクター/グラモフォンのトーキング・マシーン(円盤レコード・プレイヤー)が他を圧倒する状況になった時、そこから聴こえる驚異的な声として、人々を熱狂させたのだ。
2016-11-02 12:08:35この新製品を聴くには、このソフトを買わなきゃ、という状況。これは現代でもあったりする。 pic.twitter.com/KQIlSgzwWI
2016-11-02 12:10:59