ニンジャスレイヤー二次創作【1:ムービング・ザ・フット】

ニンジャスレイヤー二次創作集「アヘッド・オブ・レジェンド」シリーズ第一弾
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🦐 @ruru_rururu_ha

ニンジャスレイヤー二次創作「アヘッド・オブ・レジェンド」シリーズより #wsb_txt

2016-11-04 22:02:47
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【1:ムービング・ザ・フット】 #wsb_txt

2016-11-04 22:05:58
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2038年1月18日。オヒガンと現世がつながり、死者が帰ってくるとされるオールド・オーボン。 1 #wsb_txt

2016-11-04 22:06:33
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十数年ぶりの寒波に覆われてなお何一つ変わらないどころか、停滞への足を動かす暗黒メガロシティ・ネオサイタマ。トミモト・ストリートの粗末な鉄筋コンクリートのオンボロマンションの下、四人のニンジャは息を潜めていた。2 #wsb_txt

2016-11-04 22:09:23
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沈黙が続いていた。戦士バタリングラムですら押し黙るこの状況。四人はザゼン姿勢で呼吸のみを繰り返している。以後3分間、誰も喋らなかった。声を上げたのはイニクスティングイッシャブルであった。「決まっておろう、やることなど!」「ほう」ショートセンテンスが呟く。3 #wsb_txt

2016-11-04 22:12:04
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「このままのうのうとアマクダリのいいようにさせてたまるものか、と申しておる」「で、何をするんだ?」ショートセンテンスが返す。「ぐぐ……」とイニクスティングイッシャブルが吃る。「それはだな……そのう、あれだ。とにかくアマクダリのニンジャを倒す!これでどうだ!」4 #wsb_txt

2016-11-04 22:14:15
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「つまりはイクサか!」バタリングラムがメンポの下で笑みを浮かべて立ち上がった。「早計だ、先ず敵を知れ」ショートセンテンスが抑える。「随分弱気よのうショートセンテンス=サンよ」「俺は至って冷静だ」ショートセンテンスは戦略チャブの上をじっと睨んだ。5 #wsb_txt

2016-11-04 22:16:48
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「こういう時こそ元ソウカイヤで集まり一致団結すれば良かろうものを、ジューテイオン=サンは何処へ?」「奴はライブだ」エンデューロが喋った。「ライブ?なんたるノーテンキ」「抑圧された世界だからこそ、自由な世界を好むものじゃないのか」「ポエット!」6 #wsb_txt

2016-11-04 22:19:18
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「奴は良い、どうせ生きる」ショートセンテンスが立ち上がった。「動くか?」バタリングラムが目と口で問う。「そろそろアマクダリも動き出している筈だ。二チョームがあった場所の周辺を調査する」「彼処が?」「ヤモト・コキやら何やらが追われているかもしれん」7 #wsb_txt

2016-11-04 22:21:54
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「なんだ?シックスゲイツをも倒す女ニンジャを援護するのか?」イニクスティングイッシャブルが目を細める。「利用する。アマクダリがどの程度の戦力をジグラット以外に絞り出しているのか……大半はシデムシにハイタカだ。ニンジャ戦力を知っておきたい」8 #wsb_txt

2016-11-04 22:24:33
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「それだけか?」エンデューロが口を挟んだ。「本当にそれだけなのか?」「……」ショートセンテンスが黙った。「チバ=サンが本当にアマクダリから離反したかを確かめたい」「ああ……あの情報か」「俺達には知る権利がある」「意外なことを言う」「……気にするな」9 #wsb_txt

2016-11-04 22:27:20
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「往くぞ」バタリングラムが先頭に立ち、出る。マンションは吹雪に晒されている。中には凍死した浮浪者もいるだろう。「ランデブーポイントはネオカブキチョだ」ショートセンテンスの一言同時に四人のニンジャは、雪に紛れて姿を消す。色付きの風となって。10 #wsb_txt

2016-11-04 22:29:45
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バタリングラムは雪に包まれたハイウェイに降り立つ。巨大なバイオ丸太を背負い、まっすぐにネオカブキチョを目指す。彼は注意深く足を動かす。未だに何かが接近しているという感覚はない。だが、ある意味ではこれがバタリングラムの慢心だったかもしれない。12 #wsb_txt

2016-11-04 22:36:52
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「ヌゥーッ!?」突如、雪の下から手が現れ、バタリングラムの足を掴んだ。固く握りしめられ、骨を砕かんとする勢いで!「イヤーッ!」バタリングラムは雪下の存在にバイオ丸太を振り下ろす。手が離され、当たらなかった事を手が教える。13 #wsb_txt

2016-11-04 22:38:34
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「ドーモ、バタリングラムです」バタリングラム不確かな存在にアイサツを決めた。「ドーモ」吹雪が弱くなり、タートルネックに黒のヤクザスーツを着たニンジャがアイサツをする。「ヤマラージャです」怪奇!その顔は、否、全身の皮膚は酷く焼けただれているではないか!14 #wsb_txt

2016-11-04 22:41:01
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「成る程」バタリングラムは一目で見抜くようにして言った。「名を変えたか」「何の事だか」ヤマラージャはジゴクめいた笑い声を上げた。「知らねえなあ」ヤマラージャはカラテを構える。ボックス・カラテだ。「隠さずとも無用。しかして聞き出す必要も無し!」15 #wsb_txt

2016-11-04 22:43:55
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「イヤーッ!」ヤマラージャのボディブロー!だがバタリングラムは軽い身のこなしでコレを回避すると、バイオ丸太を振り回す。「コシャク!」ヤマラージャは吐き捨て、丸太を破壊しにかかる。サイバネ腕だ!「イヤーッ!」バタリングラムが丸太めいた腕で拳を受け止める。16 #wsb_txt

2016-11-04 22:47:23
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「馬鹿が」ヤマラージャがただれた唇をにやつかせる。「そうして下を狙うのであろう!そのテコンドーで!」バタリングラムが不適に言い放つ。「なんだ、コイツ、知っていやがるのか!?」ヤマラージャが驚愕の表情を浮かべ、離れる。確かに足が出ようとしていた。17 #wsb_txt

2016-11-04 22:49:39
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「おかしいぜ、お前なんで俺を知っていやがる」ヤマラージャが拳を構え直す。「貴様……」バタリングラムは訝しむ。だがそれより敵の拳が早い。「イヤーッ!」バタリングラムはこれをしゃがんで回避。丸太を相手の足にかける。「な」「イヤーッ!」強烈なアッパーが決まる!18 #wsb_txt

2016-11-04 22:51:36
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「グワーッ!」ヤマラージャが浮かぶ。「イヤーッ!」バタリングラムは素早く丸太を回転させ、横薙ぎに振るった。「グワーッ!」ヤマラージャが吹き飛ぶ。「なんだオヌシ、随分と弱くなったな!」バタリングラムは挑発の言葉を投げる。「ザッケンナコラー……!」19 #wsb_txt

2016-11-04 22:54:10
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「イヤッコラーッ!」奇妙なヤクザスラングが発せられる。ヤマラージャはバタリングラムに直進する。「小細工無しだと?」訝しみながら構えるバタリングラム。ヤマラージャは拳を振るった。拳と拳が激突する。「ヌゥーッ!」「イヤッコラー!」ヤマラージャは跳ぶ。20 #wsb_txt

2016-11-04 22:59:04
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「燃えやがれーッ!」ヤマラージャが上半身の服を破り捨てる。ゴウランガ!サイバネ置換されたその胸部には高熱版!「モエロテメッコラー!」高熱版からレーザーめいて炎が飛んだ!「何ッ!」回避が間に合わない!「グワーッ!」炎を浴びるバタリングラム!21 #wsb_txt

2016-11-04 23:01:55
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バタリングラムの強固なバイオ丸太が燃えている!「イヤーッ!」バタリングラムは早期に丸太を放棄する。このままでは自分も焼死しかねない!彼は雪に身を投げ、火を強引に消す。「ハッハー……生きてやがるな?」ヤマラージャが高熱版を見せびらかし、不適に笑う。22 #wsb_txt

2016-11-04 23:05:52