『虐殺器官』におけるCGIの活用実績について

CGWORLDクリエイティブカンファレンス2016において開催されたジェノスタジオによる『虐殺器官』のセミナー概要です。
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豊島区民 @toshima9min

CGWORLDクリエイティブカンファレンス2016 ジェノスタジオによる劇場作品『虐殺器官』におけるCGIの使用実績についての概要 登壇者は 株式会社ジェノスタジオ 増尾 隆幸 氏/CGI監督 濱中 裕 氏/CG制作 大串 真央 氏/CG制作 #CGWCC #PJ_Itoh

2016-11-08 01:14:33
豊島区民 @toshima9min

【セミナーのポイント】 1.メカ等の通常CG 2.美術ガイドとしてのCG 3.カメラマップによる背景作成 4.VRによるアニメーション作成と演技リファレンス あと「カット袋を無くせ!」

2016-11-08 01:24:28
豊島区民 @toshima9min

セミナー冒頭、予告編が流される。予告編で「今回は間に合ったな」というセリフが流れた時、登壇者から「(昨年の公開に)間に合ってないじゃないか(笑)」との呟きに、思わず爆笑。 youtu.be/xJZLcm3tVQ8

2016-11-08 01:25:13
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豊島区民 @toshima9min

・マングローブでは手描きが主流で、CGは殆ど使われていなかった。 ・そんな中、社外から増尾氏が招聘されることに。 ・2014年8月1日:某アニメのプロデューサーから呼び出される。 ・8月6日:マングローブにおいて初顔合わせ。 ・8月12日:初回コンテ打ち(Cパートのみ)

2016-11-08 01:15:37
豊島区民 @toshima9min

・2014年9月:当初予定していたCGプロデューサーが体調都合で降板。 ・9月12日:初CG打ち、メカデザイン検討。 ・9月中旬:(増尾氏の所属する)ルーデンスでのCG作業開始。 ・9月下旬:CG作業内容の確認、リストアップ。 ・11月:モデル作成作業、予告編作成開始。

2016-11-08 01:16:19
豊島区民 @toshima9min

・2014年11月、12月:設定、モデルやらで色々大変。 ・12月:待望の3DCG制作登場 ←遅くね? ・2015年1月:背景用3Dモデルガイド作成 <公開時期が3ヶ月伸びたらしい(当初は2015年5月頃公開予定だった模様)> ・3月:監督の要望でバーチャルカメラの導入を検討。

2016-11-08 01:17:21
豊島区民 @toshima9min

・2015年6月:モーションキャプチャー収録。 ・7月:CGプロデューサー濱中氏参戦。 ・8月:サポートCGチーム参戦 ひたすら爆走して… ひたすら爆走して… ひたすら爆走して… 2015年9月30日 制作会社(マングローブ)倒産!

2016-11-08 01:18:18
豊島区民 @toshima9min

・濱中氏は、マングローブがCG分野に疎かったため、プロジェクトへの参加を依頼されたが、所属している会社でプロジェクトを抱えていたため、チームではなく個人でのお手伝いなら…ということで当初参加した。 ・期限から逆算した工程管理などが全く出来ていなかった。

2016-11-08 01:20:57
豊島区民 @toshima9min

・マングローブの倒産当日、CGチェックをする予定で、今日はどうするのかなと話していたところ、他の一般の人と同様に、倒産の事実をネットで知った。 「え、倒産したの!?」 ・連絡網で「取り敢えず、今やっている作業を中止」の一報がスタッフに伝えられた。

2016-11-08 01:19:58
豊島区民 @toshima9min

・2016年4月:各現場作業再開。 ・2016年5月頃:CG制作進行の大串氏参戦。 ・大串氏はマングローブ倒産当時は、サンライズで某ガンダム◯リジンに参加していた為、「そうなんだ…」程度に他人事のように思っていた。 ・増尾氏曰く「大串さんが居なければ虐殺器官は成立しなかった。」

2016-11-08 01:21:45
豊島区民 @toshima9min

・プラハで登場するトラム(路面電車のようなもの)に関して、外装はセルルックCG、内装は(手描きの)美術で対応する筈が、美術スタッフの手が回らないため、内装もCGスタッフが描くことに。 ・フライングシーウィード(輸送機)に関して、機体色の黒の表現に悩んでいる。 pic.twitter.com/sEhjkHTw87

2016-11-08 01:29:11
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豊島区民 @toshima9min

・イントルードポッドに関しても、細かく色彩設計はされているが、基本的には黒。背景が黒いと全く分からない。 ・村瀬監督が黒くしたがるので苦労している。 ・色彩設計に関しては、本職の担当スタッフが設定するのか、CGスタッフが色彩設定も含めてやってしまうのか、揉める。 pic.twitter.com/gIdXirU5V1

2016-11-08 01:30:00
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豊島区民 @toshima9min

・カメラマップに関するテーマとしては、「動く美術でありたい。」 ・劇中某所の車両による移動シーンでは、2枚のカメラマップ+動画で対応。 ・村瀬監督がリアリティにこだわるため、実際の都市の写真をベースに、CGを使用することで、カット毎に配置や見える範囲を確定させていった。

2016-11-08 01:31:26
豊島区民 @toshima9min

・クラヴィスが森の中を走るシーンなどでは、道端の木々をCGで試行錯誤しながら、かなり作り込んだ。 (実際に会場で流れた映像は走っているクラヴィス視点でのシーン、まだ最終チェックが完了していない模様。) pic.twitter.com/AEeGO5HBJM

2016-11-08 01:36:01
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豊島区民 @toshima9min

・CGでモデルを作り込むのではなく、カメラマップを積極的に活用。 ・某部屋に突入するシーンでは、カメラマップによる素材を複数組み合わせることで、一つの空間を作成。(画像は別のシーン、イメージ) pic.twitter.com/H0hk3E54aA

2016-11-08 01:36:45
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豊島区民 @toshima9min

【アニメ制作における問題点】 ・実写CG畑から見たデジタル化のあるべき姿=カット袋を無くせ! ・現在のアニメ制作の現場は、良くも悪くもカット袋中心主義 → 成果物を運ぶ制作の負担増 etc ・工程管理、マネージメントこそデジタル化すべき! 「カット袋を無くせ!」

2016-11-08 01:37:13