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「本格ミステリ冬の時代」とは何なのか?

日下三蔵さんと砂時計さんによる「本格ミステリ冬の時代」に関する2016年11月10日〜のやりとりをまとめました。
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日下三蔵 @sanzokusaka

「本格ミステリ冬の時代」の正体は「ぼくらの読みたい本格ミステリ冬の時代」だった、というのが私の結論です。「冬の時代」があった、と実感している人がいるのも事実、その時期に本格が書かれているのも事実、ならばそれらが目に入らなかったか、入っても本格とみなさなかったか、のいずれかです。

2016-11-10 13:41:42
日下三蔵 @sanzokusaka

私より若い人は、それこそ綾辻さんたちのデビューをリアルタイムで見ているか、読み始めたときには新本格が当たり前にあったはずだから、「冬の時代」の実感はなかったと思います。

2016-11-10 16:35:53
砂時計 @y_m_sunadokei

自分の感覚では「探偵小説冬の時代」とでも呼ぶのであれば割としっくりくるんだけどなあ……

2016-11-10 18:11:40
砂時計 @y_m_sunadokei

あと、この手の話が蒸し返されるたびに思うのは、昭和三十年代前半と新本格前夜の時期を一緒くたにして「冬の時代」と呼ぶのは乱暴だろうと……

2016-11-10 18:15:47
砂時計 @y_m_sunadokei

「本格ミステリ冬の時代」の ・「本格ミステリ」とはどのような作家・作品を指すのか ・「冬」とはどのような状態・状況を指すのか ・「時代」とはいつからいつまでを指すのか この三点を明確にしてからじゃないと話はかみ合わないままなんじゃないかなあ……

2016-11-10 18:29:23
砂時計 @y_m_sunadokei

新本格以前は、本格はジャンルというよりも、推理作家が書く小説の種類の一つで基本技、という意識が強かったような気がする。登場時の新本格はプロレスでいうと旧UWFのようなもので、新本格バッシングは「道場でやってることを客に見せてどうする」というジャイアント馬場的な苦言のような……

2016-11-11 05:18:22
砂時計 @y_m_sunadokei

本格ミステリ冬の時代があったかどうかなんて人それぞれの感覚に帰することだと思うので正直どうでもいいんだけど、それでも何か言いたくなってしまうのは、もう、イヤなんですよ、「社会派によって本格は駆逐され、その状態が綾辻登場まで続いた」というような極端な言説が一部でまかり通るのが。→

2016-11-11 13:39:16
砂時計 @y_m_sunadokei

→文庫派だった十代の自分にワクワクと充足感を与えてくれた作品の数々が、それらに注ぎ込まれた作者たちの情熱が、好意的に取り上げて評価した人たちの仕事が、愛して読んだ人たちの存在が、みんな「無かったこと」にされてしまうのが我慢できない、そんな気持ち……

2016-11-11 13:41:06
日下三蔵 @sanzokusaka

@y_m_sunadokei 以前この話になった時、新保さんが「シリーズ名探偵冬の時代」と指摘されていて、なるほどと思いました。都筑道夫が『黄色い部屋はいかに改装されか?』で「名探偵よ復活せよ」と提唱したこととも呼応しますし。

2016-11-12 03:02:37
砂時計 @y_m_sunadokei

@sanzokusaka こちらの掲示板でもその言葉が出ていたのを思い出しました(1882番の書き込み) www3.wind.ne.jp/kobashin/cgi-b…

2016-11-12 03:52:05
砂時計 @y_m_sunadokei

@sanzokusaka 矢吹駆シリーズや牧場智久シリーズ、御手洗長編、伊集院大介の本格ものなどが途絶え亜愛一郎シリーズが完結してしまった新本格前夜も本格プロパーの読者にとっては名探偵渇望の時期だったかもしれません。

2016-11-12 03:57:56
砂時計 @y_m_sunadokei

@sanzokusaka あ、こちらでは「シリーズ名探偵」ではなく単に「名探偵」でした。意味するところは同じですが。

2016-11-12 04:10:39
日下三蔵 @sanzokusaka

@y_m_sunadokei 1889番には「素人名探偵本格の冬の時代」という表現もありますね。

2016-11-12 04:18:49
砂時計 @y_m_sunadokei

@sanzokusaka そうですね。それにしても、13年前と同じような話が今も繰り返されているわけだなあ……

2016-11-12 04:26:56
日下三蔵 @sanzokusaka

@y_m_sunadokei 84~87年くらいですか? 東野圭吾の加賀恭一郎、井沢元彦の南条圭、高橋克彦の塔馬双太郎、岡嶋二人のなんでも屋大蔵、逢坂剛の岡坂神策、小杉健治の水木弁護士と、たいがいの作家がシリーズ探偵を持っていましたよ。神津恭介の最終作が書かれたのもこの時期です。

2016-11-12 04:36:24
日下三蔵 @sanzokusaka

@y_m_sunadokei リンクしていただいた掲示板も読みましたが、新本格以前には本格ものは途絶えていた、という極端なことを言ってるのって、もしかして芦辺さんだけなのでは……。

2016-11-12 04:39:56
砂時計 @y_m_sunadokei

@sanzokusaka あ、そうですね、それは承知しているのですが(『小説現代』の名探偵特集号なんかも買ってましたし)、昭和五十年代にガツンと登場したド本格の天才型名探偵の代表的なキャラクターたちの沈黙に寂しさを覚えていた、という意味でした。言葉足らずですみません。

2016-11-12 04:52:45
日下三蔵 @sanzokusaka

@y_m_sunadokei 牧場智久は81年、御手洗潔は82年、矢吹駆は83年、亜愛一郎は84年、伊集院大介は85年(『天狼星』シリーズを非本格とみなせば)で一段落するのですが、87年の綾辻さんの登場まで「冬の時代」というほどの飢餓感があったのかなー、というのが私の疑問です。

2016-11-12 05:05:10
砂時計 @y_m_sunadokei

@sanzokusaka その時期に関しては冬の時代というほどじゃないとは自分も思います。

2016-11-12 05:13:34
日下三蔵 @sanzokusaka

@y_m_sunadokei 芦辺さんは明確にこの時期(自分がデビュー作を書いていた時期)を指して「いわゆる本格ミステリが同時代の作品としては、ほぼ絶えていた」と発言しているので、芦辺さんの「いわゆる本格ミステリ」が具体的にどういう作品を指すのかを知りたいんです。

2016-11-12 05:32:09
日下三蔵 @sanzokusaka

@y_m_sunadokei あと、この時期以外で「冬の時代」と呼べる時期ってありますか?

2016-11-12 05:35:09
砂時計 @y_m_sunadokei

@sanzokusaka 「冬の時代」論が出てくる時にいつからいつまでを指すのかがいつも不明確でモヤモヤするのですが、人によって大体、清張登場から綾辻登場まで、昭和三十年代から昭和四十年代にかけて、笠井潔や幻影城デビュー作家たちの本格離れの時期、の三つに分かれるような気がします。

2016-11-12 05:47:44
日下三蔵 @sanzokusaka

@y_m_sunadokei 順にA、B、CとするとA説は長過ぎるし、まさにその時期を対象にした千街くんの『本格ミステリフラッシュバック』で否定されると思います。C説は先ほど言及した通りで乱歩賞作家を中心にシリーズ探偵ものは少なくなかった。とすると、本命はB説でしょうか。

2016-11-12 05:59:48
日下三蔵 @sanzokusaka

@y_m_sunadokei 清張ブームで推理味の薄い社会派ミステリが量産された時期だから相対的に本格の影が薄かったかもしれません。でも鮎川、高木、土屋が現役でバリバリ書いていたし、都筑道夫や陳舜臣もいたし、西村京太郎、斉藤栄、森村誠一らの乱歩賞組も、この時期は本格ですよねえ。

2016-11-12 06:05:26
砂時計 @y_m_sunadokei

@sanzokusaka あと、いつも、清張登場で日本のミステリがガラッと変わってしまった、という話を目にするたびに、同時期に出てきた仁木悦子を無視しすぎだろ、と思います。

2016-11-12 06:14:46
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