「スーパームーン」から読み解く月と人と地球の関わり
- kazufukuda
- 9077
- 102
- 6
- 5
@C6H5NH2さんのつぶやき
スーパームーン。科学館にもたくさんの問い合わせをいただきました。そのほとんどは「何時何分に月を見たら巨大な月を見れるのか?」といったもので、いつもと違った巨大な月が見える『天文現象』としてとらえている方が多かったようです。ちょっと、この件について[述べていきたいと思います。
2016-11-14 22:13:40スーパームーンは1970から80年台に占星術の業界で生まれてきた言葉で、科学、天文学とは無関係なものです。月、とりわけ満月は人間の運命に影響を与える力があって「その影響力が一番強まるのは地球と満月の距離が小さな時期だ」という考え方からきているようです。
2016-11-14 22:14:37最初の頃はスーパームーンの夜は金運や恋愛運が上がる!犯罪や災害、交通事故が増えるから気をつけてね。とささやかれるぐらいで平和だったのですが、近年NASA広報が採り上げてから、月が大接近『近く大きい+明るい=月の美しさが最高!』という構図に受け止められ方が変わってしまったようです。
2016-11-14 22:15:04スーパームーンは占星術の言葉。元々誰も「でっかい月が見えるよ!」を強調したり、「キレイだから見て!」をオススメしたりするものではなかった訳です。この点は、しっかり抑えておきましょう。
2016-11-14 22:15:59地球に近い月は通常よりもデカく見える。11月14日の満月は1948年の満月以来のデカさである。これは天文学的な事実です。しかしこれが「特別に見ごたえある月」かどうかは別問題です。このあたり、国立天文台の縣先生の解説が分かりやすいです。bylines.news.yahoo.co.jp/hidehikoagata/…
2016-11-14 22:17:40「さすがスーパームーン。いつもより大きく感じる」ほんとでしょうか?2016年の満月を並べてみました。大きさが変化していることはわかります。だいたい1割強の変化量です。でも問題は肉眼で見て顕著な大きさの違いが認識できるかです。(ステラナビゲータで作成) pic.twitter.com/sp5S2Ujpai
2016-11-14 22:20:15のぼってきたばかりの月が大きく見えるのは目の錯覚です。簡単にできる実験としてよく紹介されるのが5年玉を使ったもの。5円玉を持って腕をいっぱいに伸ばすと、5円玉の穴の大きさと月の大きさがだいたい同じになります。多くの人は想像以上に夜空の中の月は小さいと感じるのではないでしょうか?
2016-11-14 22:21:51腕を伸ばしたときの5円玉の穴の大きさが1割強変化することを思えば、肉眼での見かけ上、その変化に気づくことは非常に難しいということがおわかりいただけるはずです。
2016-11-14 22:22:42また月の明るさについても、月の面積量の変化より、月の高度変化や大気の透明度の方が何倍も大きな影響を与えます。大気は月の光量を散乱、吸収するため、地平線に近い月よりも、頭の上付近に見えている月の方が顕著に明るく見えます。昼間よりも日の入り直前の太陽の光が控えめに感じるのと同じです。
2016-11-14 22:24:10しかし、スーパームーンをながめて月を美しいと感じる心を否定するつもりはありません。世界の各地に月をながめて楽しむ慣習は数多く存在しています。それらのほとんどは、天文学にその根拠を求めていないことは明らかです。
2016-11-14 22:24:50「中秋の名月」や「初日の出」に特別な思いを寄せる文化は日本人の文化や美意識に根ざしたもので、科学とは無関係に尊く、大切なものだと思います。スーパームーンも科学と切り離されたところで、これまでとは違った新しい月の価値観として、広がっていければいいのではないのでしょうか?
2016-11-14 22:28:17今年の10、11、12月の満月を並べてみました。どれがスーパームーンか見分けが付きますか?現代人は月を見ているようで、実はぜんぜん見ていないのかもしれません。今夜のスーパームーンが美しいと感じたら、あなたはふだんの月の魅力も感じる心を手に入れたことになると思うのです。(おわり) pic.twitter.com/m3ltBprhu8
2016-11-14 22:37:01(補足)スーパームーンはここ30年ぐらいに広がった言葉。顕著に大きく、明るく、月がこの上なく美しいと感じられる現象であれば、人類の文化として古代から根付いていないのはおかしいと思えます。言葉は言葉として、ありのままの月の美しさを感じとれる心を忘れたくないものです。
2016-11-14 22:49:32@hoshihakaseさんのつぶやき
夕方に見えていた月も、雲の向こう。次の月曜・11/14の、いわゆる「スーパームーン」に向けて、形の変化が楽しみな時期ですが… と言っても、月はいつも空に1つだけので、大きさや形の微妙な変化は、分かり難いものです。 当日も、肩書を忘れたら「いつもの綺麗な満月」に見えると思います。
2016-11-09 22:10:38みなさんは、月が昇ってくる時に、とても大きく感じた事はありませんか? 実は、あれは錯覚です。実際は、月は昇ってくる時より、空の高い場所に見える時の方が、月に地球の半径分近づくので、極僅かに大きく見えます。 気持ちの上で大きく見るなら昇る時、写真等でより拘るなら高い時がお勧めです。
2016-11-09 22:31:4311/14の今年一番大きく見える満月、いわゆる「スーパームーン」 いつ見たらよいの?という質問が増えてきました。 正直に言えば、肉眼で見るのであれば「何時に見ても同じ」です。 撮影でより拘る方は、「南中の時」が一番大きいと思います。 pic.twitter.com/8hhVLhFPRC
2016-11-11 17:59:30@hoshihakase 今夜も、私達は気が付かないうちに、地球の自転によって、半日で地球の半径(約6000km)程、月に近づいたり遠ざかったりしています。 「数10kmの違いで何年ぶり」というのは、計算上の事。月の見た目には、影響がありません。 月はいつも、今夜だけの月です。
2016-11-11 23:28:36私の呟きでご覧頂いた、11月の月を並べてみました。 写真で見ると、大きさが変わるのが分かりますが、月はいつも空に1つだけので、肉眼でこの違いを見極めるのは、難しいと思います。 今日も明日も明後日も、月はいつでも、今夜だけの月です。 pic.twitter.com/SepCP3caSx
2016-11-12 22:00:112016年で一番大きく見える満月・いわゆる「スーパームーン」ですが、11/14は、天気予報では曇りや雨の街も多いようですね。 もし予報が悪い時は、今夜や明日13日の月も、負けず劣らずの大きさなので、ぜひ、晴れたらお月見を。 pic.twitter.com/MOZDgH3f03
2016-11-12 17:58:13@detection_eyes こんばんは。はい、月は楕円軌道を公転しているな…という実感がわきますね。 近地点・遠地点付近の上弦・下弦を撮影すると、2週間でこんな写真も撮れます。 pic.twitter.com/9RthrU7UVJ
2016-11-12 23:42:32雲が多めの、日曜の夜。時折、雲が薄くなって、満月1日前の月が見えています。 今夜の月は、明日11/14の「スーパームーン」と、肉眼で大きさの違いは分かりません。 お天気が悪くなるという街の方は、今夜のうちに、ぜひ堪能してください。 pic.twitter.com/qH8anC9EWd
2016-11-13 21:38:58昨夜と今夜の月を並べてみました。大きさの違いが分かりますか? 今夜と明日14日の満月の差はもっと小さく、肉眼で見る月はさらに小さいので、ほぼ見分けがつかないと思います。 巨大・超・ウルトラ…言葉で飾っても、見える月は変わりません。 pic.twitter.com/Cc2dX0kTix
2016-11-13 21:52:08明日11/14の、2016年で一番大きく見える満月・いわゆるスーパームーン、色々とお知らせをしましたが、これからみなさんにできることは、「てるてる坊主を作る」くらいです。 望遠鏡を買いに行ったり、どこかに行く必要はありません。みなさん自身の目で、みなさんの街で楽しんでください。
2016-11-13 12:39:47