セトゥ人とエストニアについて

※個人用まとめ  エストニアとロシアの国境に分断された、ペツェリ地方に住む少数民族「セトゥ人」に関する個人的まとめ  未来型国家としてIT化が進むエストニアの内部事情についてもちょろっとまとめています。とてもSF的な国だ。
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セトゥ人について

yanase hiroichi『国道16号線「日本」を創った道』 @yanabo

エストニアとロシアの国境に分断され「王国」を宣言した先住少数民族 セトゥ人の話 現代のおとぎ話のような。。。行ってみたい。| ナショナルジオグラフィック日本版サイト natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/16/1…

2016-11-16 08:56:13
T.Ishikura 石倉敏明 @julunggul

国境に分断され「王国」を宣言した先住少数民族 | ナショナルジオグラフィック日本版サイト natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/16/1…

2016-11-16 09:24:40
イルシス(雪星/イル) @Irrsys

>RT こういう少数民族の話はものすごく好きです。ロシア・中央アジアは少数民族の逸話が多くて楽しい。 分断は民族の紐帯を強くする。国境で隔てられたことは悲劇だけど、彼らが反乱を起こせるほど多くはなく、ロシアもエストニアも少数民族には比較的宥和的な国であることが救いですね…

2016-11-16 10:31:19
イルシス(雪星/イル) @Irrsys

朝方に見たセトゥ人について調べているけれど、ものすごい論文の少なさだ。言語学と音楽史学の論文ぐらいしか見つからない。そもそも長年ソ連に属していたせいで英語文献が少ないのだろうなぁ…ロシア語文献を漁るしかないのか…

2016-11-16 16:53:09
イルシス(雪星/イル) @Irrsys

とりあえずセトゥ語がウラル語族でインド・ヨーロッパ語族に分類されるロシア語よりもエストニア語の方が近く、そのためエストニア-ロシアに分断されてからは言語的に近く言葉も自由に使えるエストニア圏での居住を望む人が多かった。エストニアがNATO、EUであることも大きいと思うけど

2016-11-16 16:59:05
イルシス(雪星/イル) @Irrsys

セトゥ人が多く住むセトマー地方の三分の二がロシア領であるにも関わらず人口の9割以上がエストニア側にいるのは、経済的要因もあるだろうが、言語が近しく、特に彼らにとって重要な慣習である歌唱の風習を残しやすかったことも関係していそうだ。セトゥ人の多声歌唱は無形文化遺産に登録されてる様子

2016-11-16 17:02:41
イルシス(雪星/イル) @Irrsys

セトゥ人の多声歌唱に関する論文も手に入れたのだが、これは音階の特異性がどのようなハーモニーを構成するかという内容で素人には全く意味が分からない。うーん

2016-11-16 17:14:12
イルシス(雪星/イル) @Irrsys

昨日見たセトゥ人とエストニアについて、ここ二日で軽く調べたけど面白いですな

2016-11-17 18:35:12
イルシス(雪星/イル) @Irrsys

ドイツ貴族に支配され欧州化・新教化していたエストニアと、13世紀頃からロシアに支配され旧態然の生活と正教文化を継続していたセトゥ人。そのため言語的にはエストニア方言といっていいセトゥ語だが、宗教的にはロシア寄りで、しかし文化は古エストニアの風習が大部分残っていると言われている

2016-11-17 18:37:14
イルシス(雪星/イル) @Irrsys

ペツェリはエストニアが独立国だったWWⅠからWWⅡの期間、エストニアに編入されエストニア民族主義による同化政策を受けた。しかしソ連領となりこの地域は各共和国の境となり、共産主義の中で民族主義がタブーとされたため、逆に同化政策を受けることなくセトゥ人が残り続けた

2016-11-17 18:51:05
イルシス(雪星/イル) @Irrsys

そのためセトゥ人はエストニアに近いにも関わらず、エストニアの民族主義的な主張にはむしろ反発し、独自文化を守ろうとする。しかし国家として独立できるだけの人口も国土も持たないセトゥ人は、ロシアかエストニアかどちらかに所属せざるをえない。大多数のセトゥ人が選んだのはエストニアだった

2016-11-17 18:53:54
イルシス(雪星/イル) @Irrsys

理由は言語である。セトゥ人の大半はロシア語を話せなかったため、言語的に近いエストニア領であることを望んだ。しかし、エストニア領に居続けるためには、セトゥ人がエストニア人と違うという主張はむしろ危険だ。少数民族保護を理由にロシアが併合に乗りだす危険があるからだ。

2016-11-17 18:56:01
イルシス(雪星/イル) @Irrsys

そのためセトゥ人はエストニアに対してはセトゥ人だといい、ロシアに対してはセトゥ人だという。他にも多声歌唱の無形文化財登録など、彼らはしたたかに民族を守り、エストニア国民であり続ける道を選んでいる

2016-11-17 18:58:30
イルシス(雪星/イル) @Irrsys

複雑な境遇をもつ少数民族としての抵抗の一つが、ロシア正教の教会の下に眠る、実在しないセトゥ人の王、ペコ神の伝説なのだろう。セトゥ人であり、エストニア人である。民族として生き残るために複雑なアイデンティティを保持し続けている

2016-11-17 19:00:48
イルシス(雪星/イル) @Irrsys

セトゥ人のエストニア・ロシア不信には、両国の間で領土紛争が長い間決着がつかず、そのためにセトゥ人が長らく分断されたままになっていることもある。つい最近ようやく領土交渉は決着したが、結果はロシアの主張するペツェリ分割の現状維持で、これはセトゥ人は大いに失望しただろうなぁと

2016-11-17 19:03:50
イルシス(雪星/イル) @Irrsys

エストニアが領土交渉で譲歩しまくったのも、EU加盟条件に領土問題解決を前提としていたためで、セトゥ人はEU、エストニア、ロシア全てに複雑な心境を持っていそうだ。近代国家は民族の分断を解決してくれない。それなら私達の架空の王を、王国を建てる、というのもわからなくはない

2016-11-17 19:12:00
イルシス(雪星/イル) @Irrsys

セトゥ人、なかなか面白い少数民族の歴史だった。エストニアも面白い国だし、いつか舞台にしたいなあ

2016-11-17 19:01:49

「未来型国家エストニア」

イルシス(雪星/イル) @Irrsys

「未来型国家エストニアの挑戦」なる本を読んでいる。エストニアは投票制度の電子化を始めとして、税の申告や徴税、医療、介護といった社会福祉サービスの電子化を進めている。小さな国家が国家機能を電子化することで質の向上を図ってる。とても興味深い。最近話題のAI医師もいち早く導入するのでは

2016-11-17 14:02:28
イルシス(雪星/イル) @Irrsys

ちなみに私が読んでいる媒体もKindle電子書籍。未来国家だ

2016-11-17 14:02:40
イルシス(雪星/イル) @Irrsys

エストニアがIT中心の未来型国家になったのは、1991年の独立がIT革命の真っただ中にあり、国家システムの情報化と社会改革を同時に置越えたこと、北欧がID(マイナンバー制度)による社会福祉の成功例で、同時にIT管理の失敗例でもあったこと、などが挙げられるようだ。なるほどなぁ

2016-11-17 14:25:57
イルシス(雪星/イル) @Irrsys

「デジタルの世界では、自分のデータを誰かが見たり、使ったりしているかを監視することにより完全に把握できるので、一般のエストニア人は、デジタルの世界を紙の世界より信頼しています。紙の世界では、誰もがデジタル並みの透明性を保証することはできません」 未来型国家エストニア

2016-11-17 14:37:15
イルシス(雪星/イル) @Irrsys

エストニアの人が書いてる本なんだけど、ここまで言い切れる時点ですごい。誰が書き、誰が目にしたかが明らかな電子情報の方が紙より信用できる。ITとeID(電子個人情報)が完全にリンクしているからだ。ここまで国家制度や国民がIT社会に順応するまでものすごく大変だったんだろうな...

2016-11-17 14:40:26