アニメ「この世界の片隅に」が日本を加害者として描いてないと憤るいつもの人達【反戦思想】

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(○´ω`○)ゞ @ToshIYk

こなれてない。たしかにこなれてないんだけど、この視点は必要なはずなんだよなあ。あえて一人の女性から見た世界として、日本の加害性を極力隠ぺいして呉の街の生活と戦争の被害面を描いたことに対する落とし前なんだから。

2016-11-20 03:05:31
(○´ω`○)ゞ @ToshIYk

この加害者としての気付きを消してしまうことで、視聴者がそもそもの映画の舞台設定の作為に気付くことなく、映画を享楽的に消費できてしまうのだよな。

2016-11-20 03:09:20
(○´ω`○)ゞ @ToshIYk

好意的に見れば、視聴者には旗で抑圧された被害者の存在を示しつつ、当時の日本人の心情もリアルに描いた、ということになるんだろう。

2016-11-20 03:12:16
(○´ω`○)ゞ @ToshIYk

とはいえ結果的には、旗の意味は気づかれず(一瞬しか出てこないのでそもそも旗の存在にすら気づかない人もいる)、被害者としての日本人の心情だけを受け取って劇場を後にする享楽的な消費になっているので、好意的な見方には問題があるのではと思うのだが。

2016-11-20 03:31:01
(○´ω`○)ゞ @ToshIYk

それ以上に「なぜ敗戦時に人々が泣いたのかわからない」という原作者の疑問にかこつけて、「負けに憤っていたふつうの日本人を描きたい」に走るのは、原作が持ちながら一部にとどめていた偏りや危うさを作品全体に貫徹させてしまう誤りなんだよなあ。

2016-11-20 03:36:40
(○´ω`○)ゞ @ToshIYk

こういうところにこだわるのが、芸術を政治や道徳に矮小化するものだって嫌うの、気持ちはわかるんだけど、むしろ逆な気がするんだよなあ。むしろ「力で負けただけだ」のほうがよっぽどいかにも無知で無責任で安易な後日談で、政治で道徳で矮小化に思える

2016-11-20 03:52:52
(○´ω`○)ゞ @ToshIYk

「この国から正義が飛び去ってゆく」のモノローグが、旗に気付く前なのが重要な気がするのよね。これはあくまで、日本が暴力に屈して降伏したことに対する慟哭。加害性ゆえに正義が飛び去ってるわけではない。

2016-11-20 04:01:37
(○´ω`○)ゞ @ToshIYk

「日本が圧倒的暴力で折れて正義がなくなって悔しい、そこにさらに加害性に気付かされて身動き取れなくなる」のと、「日本が圧倒的暴力で折れて正義がなくなってくやしいけど早速日本分裂始まってるし無理だなって動くのやめる」のと、どっちが芸術点高いだろう。

2016-11-20 04:12:18
(○´ω`○)ゞ @ToshIYk

太極旗見て「私の体は別の国の食べ物でできてる」て気付くのも、めっちゃこなれてないのは同じだからなあ。監督のいうように生活の実感的になんとなーく感じるくらいならいいんだけど。

2016-11-20 04:23:00
(○´ω`○)ゞ @ToshIYk

同じ口から「当時の日本の食料自給率は低かったんですよ」とか丸出しなことを言われると、「え、腹が減っては戦ができぬからレジスタンス止めるの。他の民族は日本民族の飯の出どころなの」となって「それ主人公にここでしゃべらせていいことじゃないよね、いかんでしょ」となる。

2016-11-20 04:26:42
(○´ω`○)ゞ @ToshIYk

ダメなことをダメなままで出すなら一つのリアリズムなのかもしれんけど、そうするでもなくぼかすわけで。

2016-11-20 04:29:17
(○´ω`○)ゞ @ToshIYk

結局なんか、すずさんかわいそうだねーという空気だけが漂ってるんだよなあ、あのシーン。

2016-11-20 04:30:11
(○´ω`○)ゞ @ToshIYk

すずさんかわいいねー、すずさんかわいそうだねー、すずさんけなげだねー、で終わってしまっていいのかという。原作は「それじゃダメなんだ」で、すずさんのまわりにいろいろ張り巡らせてすずさんに考えさせることで浮かび上がらせるような書き方してるけど、映画はなんか違うんだよ

2016-11-20 04:32:03
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