『この世界の片隅に』弾薬雑考その2(機銃掃射の弾薬)

『この世界の片隅に』に登場する日米の弾薬についての解説です。第ニ回目は機銃掃射で撃ち込まれた弾薬と作中での表現について。
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たまや @tamaya8901

もちろん、日本軍の同クラスの弾薬にも同じような炸裂弾はあったので、そちらかもしれないが。

2016-11-24 19:25:22
たまや @tamaya8901

危ない弾かどうかは、下記のような特徴から見ていけば、よほど破損が激しくないかぎり大体識別できるはずなので、ご参考に。 pic.twitter.com/m9ieOKwMXj

2016-11-24 19:27:31
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たまや @tamaya8901

もう一つ余談。こうした12.7mm弾薬は、一部を除いて航空機以外の火器にも共通で使用した。そのため戦後アメリカから12.7mmのM2重機関銃が供与されるのに伴って、日本でも使われるようになった。しかも、基本的な弾種は戦時中と大きく変わっていない。

2016-11-24 19:36:01
たまや @tamaya8901

例えば、M2普通弾は、自衛隊では66式M2普通弾という制式名称となり、日本国内のメーカーでライセンス生産している。戦争中は日本国民に向かって放たれたのと同じ弾薬を製造し、今でも自衛隊が使っているというのは、なんとも皮肉な気もする。(図は製造にあたっている日本工機の社史から) pic.twitter.com/EGBCW8F55v

2016-11-24 19:37:42
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たまや @tamaya8901

なお、自衛官は自分たちの使っている兵器の詳しい性能については口外してはいけない規則なので、いくら12.7mm機関銃で戦時中と同じ弾薬を使っているからといって、弾薬の性能等をしつこく聞いて困らせないようにしてほしい。知りたい場合は、米軍の公開済マニュアルなどを参照するとよい。(終)

2016-11-24 19:41:24