Age of Wonders III -Chronicle of Valmsun Runekeeper- その9

PCゲームソフト、『Age of Wonders III』のプレイ記録その9です。 ウユルタ統一を改めて期したヴァルムスンは、 群雄"夜の刃"サルトールとの戦いの末に、ウユルタ地方北部を新たに手中に収める。 第1章 ロガーン・ドゥルの勃興 http://togetter.com/li/1003681 続きを読む
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~これまでのあらすじ~

トルスバドのハーフリング大鷲乗りによって、ウユルタ地方西側の様子が明らかになった。
東にヴァルムスン南にファイラック
そして北をオークの英雄"夜の刃"サルトール
西にドワーフの女傑"灰色の"エディス
現在のウユルタはこの四者によって四分されていた。

ウユルタ統一という己の目的を改めて定めたヴァルムスンは、北のサルトールと戦端を開いた。
同時期に、西の灰色のエディスが、自らと同じくかつての大ロガーン王国の末裔であることも判明する。
エディスはヴァルムスンの資質に未だ疑念を抱いており、差し当たっては同盟を結ぶには至らなかったものの、両者の間に和平が結ばれた。
増大したヴァルムスンの魔力と強力な召喚生物の軍勢の前にサルトールは敵ではなく、こうして新たにティグランの都市ラシェミを含め、北方はヴァルムスンの手中に収められたのであった。

第9章 南方平定

Manbo_AoW3 @manbo_aow3

"夜の刃"サルトールがヴァルムスンに倒されてから、一年と少しの年月が過ぎた。 ウユルタ地方は差し当たっては表面上の平和を保っていた。 #AoW3CoV

2016-11-23 02:54:59
Manbo_AoW3 @manbo_aow3

"荒肌の"ファイラック。いずれ遠からぬ将来、決着をつけなくてはならぬことを予感しながら、ヴァルムスンは領地整備と各所の迷宮や魔法使いの廃墟探索に、日々励んでいた。 #AoW3CoV

2016-11-23 04:15:29
Manbo_AoW3 @manbo_aow3

旧サルトール領にはドワーフたちが移住し、スカムマルムス・ドゥン("日照りの家"/熱帯に位置することから)、トルドランサグダル・ドゥン("山を繋ぐ家")となった。 勢力拡大に民は大いに喜び、幾人ものドワーフが志願兵としてヴァルムスンの元へ参じた。 #AoW3CoV pic.twitter.com/sfasg7Flw1

2016-11-23 18:55:06
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この躍進には"灰色の"エディスもいくらか感じるものがあったようだ。 何度かの(贈り物を含む)やりとりの後、 「なるほど、認めよう。確かにロガーンの血脈に偽りはないようだ。」 そう応えて、ひとまずヴァルムスン側への国境の開放が許可された。 #AoW3CoV pic.twitter.com/wC19Jve2H2

2016-11-23 19:02:26
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Manbo_AoW3 @manbo_aow3

来るべき戦への備えと潜在的脅威の排除を兼ねて、各地に点在するダンジョンの攻略も手分けして行われた。 マルムス・ドゥンの南西に不死王(リッチ・キング)の城、 同北東に失われた都市、 同東の大河の岸に魔術師の塔の廃墟、 ナガナッサ南に同じく塔の廃墟… #AoW3CoV pic.twitter.com/eGTIcS6KwC

2016-11-23 19:59:23
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そして大河東岸の不死王の城、 ダアァグ南の古代都市跡、 トルスバドの南北に位置する不死王の城と魔術師塔の跡、 サガド・ドゥン北東の地下迷宮。 これらどれもが、かつてないほどの恐るべき脅威をもって足を踏み入れた者を迎えた。 #AoW3CoV pic.twitter.com/681UMWE4C2

2016-11-23 21:16:18
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Manbo_AoW3 @manbo_aow3

まさしくこれまでの経験と、身に付けられた様々な魔法や術がなければ、到底踏破することは出来なかったであろう。 だがそれらをひとつずつ制覇して行くたびに、伝説的な宝物や武具、古代の叡智、禁呪が新たにもたらされていった。 #AoW3CoV pic.twitter.com/8lJtKGsUgN

2016-11-23 21:24:01
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すでに存在している都市の間隙を埋めるように、新たな街もいくつも築かれた。 マルムス・ドゥンの西にウドリン・ドゥン(西を向く家)、 ロガーン・ドゥルの北西の雪原にザドラク・アルム(白い辻)、 そのさらに北西、大河東岸の不死王の城の跡地にデラフ・ボル(黒の見張り)。 #AoW3CoV pic.twitter.com/Snef9HX9oD

2016-11-23 21:37:31
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Manbo_AoW3 @manbo_aow3

あわただしく大工たちが住居の建造を行い、これら新興の前哨拠点は日を追うごとに人口を増やし、発展していった。 実にヴァルムスンはウユルタのほぼ半分を手中に収めていた。 #AoW3CoV

2016-11-23 22:16:24
Manbo_AoW3 @manbo_aow3

そんな日々の中、いくつかの慶事があった。 一つはペル・ノッチソンがオランティウスの氏族長の娘と婚礼を挙げたのだ。 「こんな時ですが、」と彼は前置きしてから、 「あなたたちドワーフに比べると、俺たちの一生は短い。出来る時にやっておきたいんです。」 そう言った。 #AoW3CoV pic.twitter.com/JuTBBJwMai

2016-11-24 00:53:21
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Manbo_AoW3 @manbo_aow3

実際のところ、ヴァルムスンが氏族長になってからもう10年が過ぎている。 単純な年齢ではヴァルムスンとペルは同じくらいの歳だが、成人した後のドワーフは最終的に人間の倍以上の長さを生きるため、歳のとり方も当然緩やかになるのだ。ペルの言うことももっともであった。 #AoW3CoV

2016-11-24 00:56:13
Manbo_AoW3 @manbo_aow3

相手はかつてペルがオランティウス近郊でアンデッドの腹から助け出された際に彼を看病していた女性で、それ以降も彼が立ち寄った際は、折に触れて交際をしていたらしい。 「それは良いことだよ!」 ヴァルムスンは驚きはしたものの、2人の結婚を手放しに喜んだ。 #AoW3CoV

2016-11-24 01:55:29
Manbo_AoW3 @manbo_aow3

「もちろん、きみたちがお互いに好き合っていることは何よりだし、」 それにいずれはオランティウスの執政をペルに任せるつもりでいたのだ。 「そういうことなら、実際話も早い。」 まして数々の武勲を立てているペルなのだ。反対する者はいないだろう。 #AoW3CoV

2016-11-24 02:00:15
Manbo_AoW3 @manbo_aow3

こうしてペルの希望によってタイロバーが祭司となり、しめやかに婚礼が執り行われた。 折りしもロガーン・ドゥルではヴァルムスンを讃える祝祭が催されており、人々はそれに加えて、この新たに強まった絆を大いに祝ったのであった。 #AoW3CoV pic.twitter.com/nilMV3Tj0V

2016-11-24 02:15:43
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ひとしきり祝福の言葉を伝え終え、宴もたけなわという頃に、"それ"は起きた。 祝い酒にすっかり顔を赤くしたサガディルが、ヘンナと共にヴァルムスンの席を訪れたのだ。 「やあ、サガディル卿。楽しんでいるようで何よりだよ。」 ヴァルムスンはにっこりと微笑んで杯を挙げる。 #AoW3CoV pic.twitter.com/ZHERquiBYc

2016-11-24 02:21:08
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Manbo_AoW3 @manbo_aow3

「それにヘンナも。」 この一年でヘンナはめっきりたくましくなった。学者然としたたたずまいは変わらずだが、肝が据わり、芯の強さが増した…と、ヴァルムスンは探索行から久方ぶりに帰還して再会した彼女を見て感心したものだった。 しかし今の彼女はどうも様子が変だ。 #AoW3CoV

2016-11-24 02:27:01
Manbo_AoW3 @manbo_aow3

「なにか気がかりでもあるのかい?」 「そ、そ、その…」 怪訝に思ったヴァルムスンが尋ねると、ヘンナはもごもごと何かを口ごもる。 「おう、ヴァルムスン、そのことよ、」 なぜかサガディルが横から口を開いたのを、ヘンナが頭を振って止めた。 #AoW3CoV

2016-11-24 02:29:43
Manbo_AoW3 @manbo_aow3

サガディルは肩をすくめた。 「"これ"が、ワシではなく自分の口からおぬしに伝えたいと言うものだからな。まあ聞いてやってくれ。」 いったい何のことだろう? ヴァルムスンは2人のやり取りを可笑しく思いながらも、うなずいてヘンナのほうを見た。 #AoW3CoV

2016-11-24 02:32:04
Manbo_AoW3 @manbo_aow3

「なんだい、ヘンナ?」 ヴァルムスンに見つめられ、ごくり、と唾を飲んだ後、ヘンナは意を決して顔を上げた。 「こ、こ、このような席でお伝えするのも、どうかと思ったのですが! で、ですが、このような席だからこそ、お、おお、お伝えもしやすいと思ったといいますか…」 #AoW3CoV

2016-11-24 02:34:41
Manbo_AoW3 @manbo_aow3

「うん。」 うなずいてヴァルムスンは続きを促す。しかし続く言葉は彼の予想の外だった。 「ヴァルムスン様がお許しいただけるならば、私ヘンナ、サガディル卿の、つ、妻として添い遂げたいと、存じます!」 ヴァルムスンは思わず目を丸くして、傍らのサガディルを見る。 #AoW3CoV

2016-11-24 02:38:43
Manbo_AoW3 @manbo_aow3

サガディルはといえば、 「ウハハハハ! よく言った! よく言ったわ!」 上機嫌で呵々大笑し、ヘンナの背中を叩いている。 「おう、そういうことでな。これもそう言っておるし、ワシもこれのことは憎からず思っていたゆえ、このようになった次第よ。」 けろりとそう言った。 #AoW3CoV pic.twitter.com/1szt1tnze7

2016-11-24 02:41:24
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Manbo_AoW3 @manbo_aow3

ことの次第はこうらしい。 三月ほど前、2人は兵を率いてマルムス・ドゥン(旧スカム)北東の古代都市廃墟の地下迷宮を探索していた。 その際、巣食っていた蛇人(ナーガ)との戦いがあったのだが、彼らは"グラトン(暴食する者)"と呼ばれるクリーチャーを神として奉っていた。 #AoW3CoV pic.twitter.com/QQ2ROqO0Dq

2016-11-24 02:52:30
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Manbo_AoW3 @manbo_aow3

群がるナーガたちを切り伏せ、サガディルはこの肥満体の巨大な蛇人めいた生き物へと果敢に切りかかって行ったのだが、 #AoW3CoV pic.twitter.com/bISpMOtYZa

2016-11-24 02:54:46
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