ある日の２人　あの日の夢

あみ @ami_qitt25

1 寝返りを打って、 隣に居る筈の彼女に手を伸ばす 寝ぼけながら手探りで 『ん、、』 いくら手で探っても 居るはずの彼女に触れもしない 『んぁ？』 起き上がり、目を擦りながら 周りを見渡す 暗闇の中... 冷たいシーツが手に触れて #ある日の2人

あみ @ami_qitt25

2 慌てて床からTシャツとスエットを拾い 身に付けてリビングに ぼんやりと音の無いTVの明かりの中 ソファーに座ってそれを見て居る 『どうしたん』 隣に座ると 「ごめん、起こしちゃった？」 俺を見もせんと 『いや、大丈夫やけど...どうしたん？』 #ある日の2人

あみ @ami_qitt25

3 「ん、、夢をね...見たの」 それでも視線は音を消したTVから 逸らさず 『どんな夢なん？怖いのか？』 並んで一緒にTVに視線を向けて 画面の中では知り合いの芸人さんが ワイワイと騒いでるけど 音声が無いと...笑う事も出来ひん #ある日の2人

あみ @ami_qitt25

4 「笑わない？」 『笑わへんよ』 「夢でね...あたし、記憶が無いの...」 『へ？』 「でね、信ちゃんの事も全部忘れてるの」 『ああ、』 「でね、赤ちゃん居たらしいの...それも忘れてて、、目が覚めて...どっちが現実なんだろうって」 #ある日の2人

あみ @ami_qitt25

5 『夢か現実か...』 「ん、、どっちかなぁ...って」 この世界か、夢だと思っとったのが現実か... 『でも、どっちにしても一緒に居るやん』 TVから視線を外し、ぼんやりと俺を見て 「前向きね...」 『ん、どんなんでも一緒に居るならええやん』 #ある日の2人

あみ @ami_qitt25

6 身体の向きを変えて 少し冷たくなった彼女の手を握ると 『一緒に居ったら乗り越えられるんちゃう？...その為に一緒に居るんやと思うで、』 肩を抱き寄せ 『今度は楽しい夢を見たらええねん』 彼女の頭が俺の胸に凭れて 「そうね、どっちが現実でも良いか」 #ある日の2人

あみ @ami_qitt25

7 『そやで...』 そう言った... 俺の手は隣に居る筈の彼女の身体を探す 『...ああ、夢か、、』 隣に居ない彼女を思って... 『あれが現実なら良かったのに…』 END #ある日の2人

あみ @ami_qitt25

1 静かに眠るお前の寝顔に 『幸せだったんやろか？』 問いかけて... 渇いた笑いを浮かべる 『幸せやったらこんな事になってへんな』 傍に居てやれへんかった 守ってやる事...見つけてやる事すら 出来ひん俺は、、 お前の傍に居る資格は無いんやろな #ある日の2人

あみ @ami_qitt25

2 頬に付いた傷は日に日に癒えて 今では殆ど分からへんのに お前の記憶は... 俺の事も、赤ん坊の事すら思い出さへん 思い出さへん方がお前の為なら 俺はお前の前から消えたって構わへん でも、、 一欠片の記憶の中に俺が居るなら もう少しだけ... #ある日の2人

あみ @ami_qitt25

3 傍に居らせてくれへんやろか？ 目を醒まして 「ん？信ちゃん、おはよ、、」 って、言ってくれへやろか？ そんな夢みたいな事を考えてるって お前が知ったら 「アホなん？」 って笑い飛ばすやろな 早く戻ってこの腕の中に... END #ある日の2人 pic.twitter.com/G06f4CgOcS

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