【お玉さんの読書マラソン】「名探偵図鑑完読作戦」第12部
さて、名探偵図鑑完読作戦でございます。コナンくんの79巻で紹介されているのは三津田信三の「刀城言耶」 怪しい村で発生する怪しい殺人事件に首をつっこんでは疑問点の数々をノートに書き出す民俗&探偵作家名探偵。 「余所者だからこそ、皆さんには見え難いもなが目に映ったのかもしれません」 pic.twitter.com/fXplESo6JL
2016-12-02 00:34:30みんな大好き刀城言耶。私も大好きです。21世紀本格ミステリの大当たりシリーズですね。凝りに凝りまくった本格ミステリとしての事件の構図。築いては崩しまた積み上げる推理の数々。土地に根付く怪異の発現。じじいが怖い。じじいが怪しい。あとヒロイン(?)の祖父江偲がとてもカワイイぞ。
2016-12-02 00:34:34青山先生のオススメは当然の『首無の如き祟るもの』 小説としての自分の好みだと「幽女」なんだけど刀城言耶シリーズで一本選ぶとなったらワイもコレを選んじゃいますね。首無し死体がキライなオトコノコなんていませんよ。江川蘭子も出てくるし、ネ♫
2016-12-02 00:34:57けど、以前に刀城言耶の感想はやっちゃいましたので、、、(何年前だ???)、、、今回は少し流し気味にいっちゃいますゾイ ( ´ ▽ ` )ノ
2016-12-02 00:35:10『首無しの如き祟るもの』(ネタバレあり) ⚪︎前半のあらすじ 「このジジイがあやしい」 ⚪︎中盤のあらすじ 「外で殺人事件とかが起こってるんだけど、何故だかぼくはモテモテな件」 ⚪︎後半のあらすじ 「おばさん、おばさん」 ⚪︎解説 柄刀一(密室キングダム)
2016-12-02 00:35:58『首無しの如き祟るもの』 まぁ、すでに読了済な方はご存知で、未読な方でも風のウワサで聞いたことはあるかと思いますが「ほんの一点の矛盾点」から解体される事件の構造に「ふぁっΣ(゚д゚lll)」となること請け合い。山のように盛り沢山な怪しげなシーンのほんの一点、ほんの一点なんだよね
2016-12-02 00:36:38『首無しの如き祟るもの』 いやいや、あそこのあの箇所、めちゃくちゃ怪しいんだよ。何となく「アレってアレじゃないのかなぁ〜」予想できるんだけど、それが不可能犯罪の群勢どどういうリンクをしていくのかが、全く組み立てられない。刀城言耶の背には、追いつけねぇ。至らねえ。
2016-12-02 00:36:51……とここまで書いたところで、扉を叩く音がするから出ることにするわ。 この扉を隔てた向こう側で私を待っているのは、一体何なのだ……? あっ、次回の名探偵図鑑完読作戦も刀城言耶作品でございますよ。さぁて、何かな? ではでは〜 ( ´ ▽ ` )ノ 雨……、水……
2016-12-02 00:37:27「民家から男性の首なし死体」 ……兵庫県明石の貸家で、全裸の男性の首なし死体が放置されているのを、二日午前零時ごろ、配達に訪れた郵便職員が見つけた。 この家はツイッター廃人のお玉とめいたんていが借りているもので、本人の姿が見えないことから、身元の確認を急いでいる……
2016-12-02 00:38:04さて、名探偵図鑑完読作戦でございます。先日に引き続き「刀城言耶」を取り上げますよ。 本日満員電車の中でチェックのためにペラペラめくっていたら隣のサラリーマンにすっごく変な目で覗き込まれました。裸の女の子がイヤ〜ンなことになってる表紙だけど、あんまりエロくないですよ pic.twitter.com/jKj6zwpVnD
2016-12-03 02:40:16というわけで刀城言耶シリーズ長編6作目『幽女の如き怨むもの』でございます。 本格ミステリにあまり精通してない私でさえ事件の全貌を見通すことが出来た、謎解き小説としては他のシリーズ作と比べてカロリーの低い一冊だとは思うんですが、すっげえ好きなんですよね。怪しくて、妖しくて、奇しい
2016-12-03 02:41:28実は「凶鳥」か「水魑」にしようと思ってたんですけど、この三冊を読み返して一番世界観に引き込まれたのは「幽女」 最近読書スランプな自分なんですが久しぶりに日をまたぐことなく一気に読むことができたのが「幽女」 遊廓が舞台の作品を好む個人的性質もあるわけですが、ホンマ、力のある小説です
2016-12-03 02:41:45『凶鳥の如き忌むもの』は「幽女」と逆で最初に読んだ時、何故かメチャクチャ読むのに時間がかかったんよ。その謎を探るため読み返したんだけど→ 「図版がわかりづらい」 と、すぐ結論が出たのよね。あの拝殿見取図って全く役に立たないよね。広さも規模もイメージつきにく〜〜い
2016-12-03 02:42:43「水魑」は得意な能力者を戦時描写と重ねたりし不思議なことが起こっても不思議じゃない雰囲気を強調した上で徹底的に理でつめた推理を作って壊す多重推理の様相がメチャクチャ楽しいんだけど、奈良の名産であり恥部でもある「クソジジイ」に触れなければなので、本籍奈良の自分としては躊躇するんよね
2016-12-03 02:44:23そして『幽女の如き怨むもの』だ。 今回で二周目なんだけど、ネタを分かってる状態で読んでくると、めっちゃクるよコレはΣ(゚д゚lll) ちょっとネタバレなんだけど、このお話ってかなり理で割り切れるお話なんだけど、ところどころ絡む「偶然」めいた要素の背後には、いるんよね、……幽女が
2016-12-03 02:44:38初読のときは遊廓活動のツラみと悲惨さと申し訳なさと崩れることが予想できるまやかしの希望とそれでもほんのちょっぴりの明るさが、ページを繰るスピードを高めるわけなんだけど、ネタを知ってから読んでしまうと、それらの息苦しさや心苦しさが倍加しちゃうんよね。そして確信、幽女は存在してる、と
2016-12-03 02:45:15二周目の世界で見えてくる幽女って、時代ごとに三人の生贄を欲する遊廓の中での怪異の意味ではなく、遊廓という閉じた世界の営みの中で巻き起こる衝突やら嫉妬やら想いやら、いたるモノを集めてくっつけてかき混ぜたグチャグチャな何か。 刀城言耶の推理で作為の外とされた事項に幽女が寄り添っている
2016-12-03 02:46:16伏線から導き出される解答はしっかりあるわけだけど、そこからこぼれてしまっているモノたちも幾つもあり、刀城言耶はそこをサラリと流しちゃっているんよ。で、作中での格言に従い、怠慢をすることなく考えを巡らすと見えてくる別の光景。考えを巡らせなくても二周目の世界で確実に変わる印象
2016-12-03 02:47:04文庫版の630ページ、その数ページ前の今作における数少ない救いの箇所となる明朗なやり取りが事前に強調された上で訪れる630ページが、めっちゃ怖いんよ。初読のときも「うわっ」となったけど、二回目の今回、刀城言耶の解釈を下地にして自分なりの考えを巡らすと恐怖しか考えられない
2016-12-03 02:47:13恐怖に震えてても仕方ないので、一周目は悲惨な境遇に同情をせざるを得なかった月影推しだったんだけど、二周目の今回は通小町さんに興味しんしんなんだよなぁ。あまり当人の描写はなく本人以外の発言からの人物評なんだけど、ココロにクる娘さんなんやね。あと紅千鳥はクソ
2016-12-03 02:48:12というわけで『幽女の如き怨むもの』でございました。 「刀城言耶」はこれでおしまい。素早く次の名探偵へ行かなきゃネ☆ これ以上とどまるとクソジジイに生贄にされちゃうモンね☆ ではでは〜 ( ´ ▽ ` )ノ
2016-12-03 02:48:24