艦これアニメ考察:4話で一瞬挿入される吹雪の回想から推察されるW島攻略作戦の真相(ネタばれあり)

艦これ劇場版で判明した要素を考慮に入れつつ、アニメにちりばめられたヒントを元にW島攻略作戦の背後にあった事情を考察してみました。
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MarineGuards @ryu_halfspin

艦これアニメの批判で理解できないものの一つは、「如月の轟沈に意味が無かった」というものだ。艦これアニメを最後まで見ると、この世界には運命のくびきというものが存在しており、艦娘たちの戦いはこれにより史実に沿った流れへ収束することが分かるのだが、そうであればむしろ如月の轟沈は自然だ。

2016-12-05 01:21:54
MarineGuards @ryu_halfspin

一方でアニメスタッフは沈んだ如月を放置しておくつもりも無く、当初から如月の救済を描く予定であったと考えられる。実際に劇場版ではそうなる。しかし轟沈する艦娘は適当に選ばれたのではなく、世界観に沿った形で如月が沈むことになった以上、「意味も無く如月を沈めた」という批判は成立しない。

2016-12-05 01:22:44
MarineGuards @ryu_halfspin

むしろ疑問に思うべきは、「提督は如月が沈むことが分かっていたにもかかわらず、何らかの対策を取らなかったのか」ということであろう。作戦内容を変更するとか、あるいは如月を出撃させないという手も考えられる。

2016-12-05 01:22:55
MarineGuards @ryu_halfspin

このうち「作戦内容の変更」については、W島攻略作戦での如月の配置が史実と違うという指摘がすでにされている。とはいえ、小手先の変更では「運命のくびき」を逃れることはできなかった。 nicovideo.jp/watch/sm258995…

2016-12-05 01:23:08
MarineGuards @ryu_halfspin

つまり「運命のくびき」は史実と違う行動をとっても最終的に史実と類似した結果を強制するように働く。ということは、仮に如月を出撃させなかった場合、如月とは別の艦娘が如月と同じような状況で沈むことになったのではないか

2016-12-05 01:23:15
MarineGuards @ryu_halfspin

さらに劇場版で判明した「戦いの繰り返し」のループ構造を考慮すると、提督はW島攻略作戦で如月を沈ませないための手段を何度も試みていたのではないか推測できる。如月を出撃させないか、出撃させても前線から離れたところに置くというのは真っ先に思いつく手段であろう。

2016-12-05 01:23:21
MarineGuards @ryu_halfspin

その場合、如月の代わりに沈むことになる艦娘は誰だろうか?最有力候補は如月の同型艦の睦月だ。望月と弥生の可能性もあるが、アニメ3話の描写を見ると、吹雪の援護がなければ深海棲艦機の攻撃により睦月が轟沈していた可能性は極めて高い。

2016-12-05 01:23:28
MarineGuards @ryu_halfspin

もちろんアニメ版にも劇場版にも、以前のサイクルにおいてW島で睦月が沈んだことを明示している描写はないだろう。とはいえアニメ4話にはこのことを匂わせるシーンが存在する。フォロワーの方から教えていただいたのだが、夜に睦月が部屋に帰ってきたときに挿入される吹雪の回想(8:51)だ。

2016-12-05 01:24:17
MarineGuards @ryu_halfspin

この1カットの回想で注目すべきは、睦月のベッドに敷布団が無いことだ。その上の夕立のベッドと比較するとよく分かる。このことから、この回想は当日の朝のものではないだろうと言える。なぜなら睦月が帰ってきた後、「明日任務でしょ」と言ってカーテンを開けると、ベッドに敷布団があるからだ。

2016-12-05 01:25:24
MarineGuards @ryu_halfspin

睦月は朝からずっと波止場にいたと明言されているので、布団を敷くことはできない。夕立や吹雪が睦月の布団を敷いたとするのも不自然だろう。ではこの回想はいつのものなのか?

2016-12-05 01:25:32
MarineGuards @ryu_halfspin

W島攻略作戦からこの日まで数日経過しているので、その間のどれかの日か?しかし、そもそも敷布団を片付ける必要がそうそうあるのだろうか?干したのか?

2016-12-05 01:25:54
MarineGuards @ryu_halfspin

早く如月を迎えに行くために吹雪や夕立より先に起きた睦月が、如月が帰るまで部屋に戻らないつもりなのにまず敷布団を干し、夜に帰ってから取り込んだのか?それは不自然に感じられる。

2016-12-05 01:26:03
MarineGuards @ryu_halfspin

ちなみにベッドメイクに厳しい海上自衛隊について調べてみたが、毛布を畳みシーツを整えることは書いてあっても、敷布団をいちいち運び出すようなことは書かれていなかった。 fujiimasanori.com/entry/2016/02/…

2016-12-05 01:26:20
MarineGuards @ryu_halfspin

もう一つの可能性としてこの回想が作画ミスで、実際は布団が敷いてある状態だったと考えるべきだろうか?実際このシーンの直前には、睦月と夕立のベッドのカーテンが閉まっているはずなのに開いている(8:20)という作画ミスがある。

2016-12-05 01:26:32
MarineGuards @ryu_halfspin

とはいえこれは、その後に睦月がカーテンを開けるという明白な動作があるので作画ミスと言えるのであり、前後に比較対象が無い1カットの吹雪の回想シーンを作画ミスと考える積極的な根拠は無い。

2016-12-05 01:26:36
MarineGuards @ryu_halfspin

また先ほども言ったが、このカットでは夕立のベッドと比較する形で睦月のベッドに布団が無いことが描かれているように思える。

2016-12-05 01:27:17
MarineGuards @ryu_halfspin

それで、「世界に設定は存在しており、画面にそういった謎のヒントがほんのちょっと隠されているかもしれません」というスタッフインタビューに基づき、このシーンの描写が意図的なものとして考察を進めたい。

2016-12-05 01:27:25
MarineGuards @ryu_halfspin

すると、このシーンは睦月の布団を片付ける特別な事情が、はっきり言うなら睦月がいなくなってしまったために布団が片付けられたことを示唆しているのでは、という可能性が浮上する。つまりこの回想は、このときよりずっと前の、睦月が如月の代わりに轟沈したサイクルについての記憶ではないか

2016-12-05 01:27:39
MarineGuards @ryu_halfspin

そして当時は、吹雪が睦月と同じような行動を取ったのではないか。吹雪によると、吹雪と睦月の関係は、睦月と如月の関係と同じようなものなのだ。そう理解するなら、この後吹雪が陰鬱な表情で「分かるよ」と言うのも自然に感じられる。

2016-12-05 01:28:41
MarineGuards @ryu_halfspin

ただ問題はある。艦娘は轟沈すると深海棲艦となって記憶を失う。以前どんなことを経験していたとしても、その記憶は海色に溶けたはずなのだ。実際吹雪はW島攻略メンバーに選ばれたときにも、以前の記憶があるかのような素振りは全く見せていない。では吹雪の記憶はどこから来ているのか?

2016-12-05 01:29:01
MarineGuards @ryu_halfspin

その答えは、11話の赤城と同様に夢で見た、ということになるだろう。吹雪がW島攻略作戦に出撃することが決定した後に、睦月が沈む夢を見て、そのときの悲しみを追体験したとするのが一番筋が通ると思える。劇中で時期的にこれに当てはまるのは、3話の9分ごろだ。

2016-12-05 01:29:07
MarineGuards @ryu_halfspin

そのシーンは朝で、吹雪は真剣な表情で訓練に急いでいる。通常吹雪の訓練は私服でのランニングから始まるのだが、この時は最初から制服で、艤装をつけて海に出たらしい。

2016-12-05 01:29:23
MarineGuards @ryu_halfspin

そして吹雪が行った訓練は、ある地点に急行してから振り向いて砲撃、というもののようだが、この動きはその後W島の戦いで睦月を援護した時の動きとよく似ているように思える。

2016-12-05 01:29:29
MarineGuards @ryu_halfspin

これは吹雪が、直前に見た夢で知った睦月が沈む状況を想定して訓練したのではないか?W島で危機に瀕した睦月(その後の如月の轟沈と演出が似ている)の救援に成功したのも、たまたまではなく訓練の成果によるものではないか?

2016-12-05 01:29:38
MarineGuards @ryu_halfspin

とはいえ異論もあろう。いくら深刻な内容とはいえ、夢を見たくらいでそこまで危機感を覚えるか?夢の内容を真に受けて目覚めた直後に行動を起こす動機が、吹雪にあるか?・・・ある。吹雪には、夢を重視する理由がある。吹雪は1話で、提督に夢のことを聞かされているからだ。

2016-12-05 01:29:46