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竹熊先生の『進撃の巨人』評

たまたま『進撃の巨人』関係のTogetterがつづきますが、最近たまたまコミックスで一気読みされたとのことで。 あとオマケとして、永山薫さんの感想も追加しておきます。
竹熊健太郎 泉信行 進撃の巨人 永山薫 マンガ
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竹熊健太郎《地球人》 @kentaro666
もう誰かが指摘していると思うが、「進撃の巨人」って大昔に少年キングで連載していた石川球太の「巨人獣」を彷彿とさせるな。http://amzn.to/hxVb2E 検索するといろいろ出てくる。http://bit.ly/cA5lEU http://bit.ly/dtILW3
泉信行 @izumino
ははあ、なるほど RT @kentaro666: もう誰かが指摘していると思うが、「進撃の巨人」って大昔に少年キングで連載していた石川球太の「巨人獣」を彷彿とさせるなhttp://amzn.to/hxVb2E
竹熊健太郎《地球人》 @kentaro666
でも俺は「進撃の巨人」が「巨人獣」のパクリだと言いたいのではない。突然理由もなく巨人が出現する設定こそ似ているが、後は別物。一番違うのは「進撃」では巨人が人類の敵として描かれるが、「巨人獣」は突然巨人になってしまった青年が「生き延びよう」とする話。「進撃」とは正反対の構造。
竹熊健太郎《地球人》 @kentaro666
ただし「進撃の巨人」と「巨人獣」では、巨人が出る以外にも重要な共通項がある。それは巨人が出現した理由にあるのではなく、人間社会に巨人が現れた後、巨人はどのように生活するのか、それに対して人間はどのように振舞うかを、徹底的にリアルにシュミレーションするところだ。
竹熊健太郎《地球人》 @kentaro666
「進撃の巨人」では、巨人から社会を守るための町の構造とか、倒す手段をマニアックなまでに設定を細かく作りこんでいる。「巨人獣」では、巨人になってしまった人間の一回の食事がトラックで何台分とか、どうやってウンコをするのかといったディティールをこれでもかとシュミレートしている。
竹熊健太郎《地球人》 @kentaro666
「進撃の巨人」と「巨人獣」をつなぐものは、どちらも架空の設定にリアリティを与えるため、徹底的なシュミレーションをすること、そのものが作品の読ませどころになっていることだ。「ありえない設定」にリアリティを与えることは、SFやファンタジーの基本である。
竹熊健太郎《地球人》 @kentaro666
俺は、「進撃の巨人」のような、はじめに設定ありきの作品が登場して大ヒットしていることは、マンガ界が「次の段階」に移行する予兆に思えてならない。すなわち「キャラありき」の作り方から「設定ありき」へと再び移行するような気がするのだ。
竹熊健太郎《地球人》 @kentaro666
正直言うと、諌山さんの絵はお世辞に達者とは言えず、キャラも立っているとは言い難い。ミカサは物語レベルで「立って」はいる。しかし本を閉じて顔を思い浮かべようとすると、ちょっと困る。絵柄のレベルでは、特に強い特徴がないキャラクターだと思う。
竹熊健太郎《地球人》 @kentaro666
しかし、絵柄のレベルでキャラが立っていようがそうでなかろうが、「進撃の巨人」は駄作ではない。あの独特の世界観と巨人の理不尽な存在感が、とにかく圧倒的なのだ。俺はこの作品を見て、講談社の底力を感じた。「月刊マガジン」から出たというのも、週刊誌の時代の終焉を感じてしまう。
泉信行 @izumino
竹熊先生の進撃の巨人ツイートは、私見を挟みたくなるものの、「誰も見たことのなかった世界を見たいわ」という大衆のプリミティブな欲望に進撃のヴィジュアルがガッチリはまった、というのは売れる要因のひとつとして確実にあったと思う。巨人のインパクトだけでなくあの都市を含めた「風景」ですね
泉信行 @izumino
あとやっぱり、世界観や「状況設定」は70年代のマンガ読みには「グッ」と来るかわりに、キャラクター造形は20代~30代の、90年代・ゼロ年代の読者に合った訴求力を持ってるんだろうなあと
竹熊健太郎《地球人》 @kentaro666
そうとも言えるかもしれませんね。RT @Keitakamikita それ、早い話が、しょっぱい物と甘い物が交互に食べたくなるという「揺れ」なんじゃないんですか? .
泉信行 @izumino
.@kentaro666 ちょうど先日、ぼくも進撃の巨人について本気で記事書いていたのですが(笑) http://d.hatena.ne.jp/izumino/20110222/p1 竹熊さんはまたどうして進撃のおはなしを?
杏東ぢーな@3日目南ネ35a 新刊「オタクBAR始めました」8 @JeenaAndow
@izumino @kentaro666 先週、ショットバーで一般人が熱く語ってました。「共通の敵があれば、人類は一致できる、ってセリフにシビれました」このへんが閉塞感を打破したい民意に一致してるのでは?
竹熊健太郎《地球人》 @kentaro666
@izumino いや今頃になって単行本で一気読みしたんです。もちろん存在は知ってましたが、苦手なタイプの絵柄だったので(笑)。まとめて読むと、緊張の糸を切らさない展開が見事な作品でした。
竹熊健太郎《地球人》 @kentaro666
@JeenaAndow @izumino 時代の閉塞感をうまくとらえているところが見事ですね。
泉信行 @izumino
.@JeenaAndow @kentaro666 言い方を変えると、一般人は「ワンピースのどこが面白い?」というと「仲間が一致団結するところ」と返ってくるみたいですから、普通のひとが好きなのはそういう部分なんだろう、とも言えそうですね>閉塞感を打破したい民意に一致してるのでは?
杏東ぢーな@3日目南ネ35a 新刊「オタクBAR始めました」8 @JeenaAndow
@kentaro666 @izumino ここのとこ、「クローズアップ現代」で「ワンピ」扱って人間関係の希薄さへの逼迫感に言及してたのはNHKらしかったです。仲間以外への愛をテーマにしたのが「トライガン」だと思ってます。昼のTLの「日本は友人地獄、米国は自立地獄」にも通ずるかな
泉信行 @izumino
しかし80年代以降の少年漫画に「ついていけない」と仰っていた竹熊先生が、進撃の巨人ならアリだった、というのはぼくが期待していた通りだったのでそこは密かに嬉しいw
竹熊健太郎《地球人》 @kentaro666
@___tu_key_ もともと手塚先生以降のストーリーマンガは「物語重視」でした。70年代までは作家も編集者も、キャラよりもテーマとストーリーを優先させていました。この流れが変わったのが小池一夫先生が「キャラクターを立てる」という言葉を「発明」してからです。
竹熊健太郎《地球人》 @kentaro666
小池先生の「キャラクター論」は傾聴に値するものですが、80年代以降は伊藤剛氏いうところの「キャラクターからキャラへ」の流れが顕著になって、アニメ、ゲーム、キャラクター商品からの収益が馬鹿にならないことに業界全体が気付いて、最近までキャラ優先の傾向が続いたのだと思います。
竹熊健太郎《地球人》 @kentaro666
しかし、マンガの原点に戻るとするなら、ここいらでもう一度「テーマや物語の魅力」を堪能させてくれるストーリーマンガの出現に期待していたのですが、まさか「進撃の巨人」のような形で現れるとは思いませんでした。ああでも、「寄生獣」や「エヴァ」などの作品は予兆だったのかもしれない。
竹熊健太郎《地球人》 @kentaro666
あと、「進撃の巨人」が何十巻も続く長期連載になるとは俺には思えない。どういう展開を用意しているのか知らないが、長く引っ張っても10巻が限度だろう。「終わらせ所」さえ間違えなければ、名作になるかもしれない。
竹熊健太郎《地球人》 @kentaro666
俺が「進撃の巨人」は長期連載にはならないと予想している理由は、この作品がキャラではなく設定で読ませているマンガだからだ。長期連載はキャラで引張る以外に方法はない。逆にいえば、80年代以降のマンガの長期連載化は、マンガ界がキャラクター主義に移行したことと無縁ではない。
泉信行 @izumino
竹熊さんの「長期連載にならない」は、ぼくの記事に寄せれば「ステージ移動型のストーリーではないから」と言い換えられるかな、で、ステージ移動型は「キャラクター漫画」と相性が良く、連載向きなのです
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コメント

くりあ/CLEA-R-NOT-3 @Clearnote_moe 2011年2月27日
おおむねそうだなー、と思うのですが、「共通の敵がいれば人類は団結できるなんていうのは間違いで、人類が滅びるとしたら人類同士の殺し合いだ」と言ってた気がするんですが、読み違いだったでしょうか。枝葉末節ではありますが、そういう所に残酷なまでのリアリティを感じたのでちょっと気になった。
セルフ執事 @SF_yomi 2011年2月28日
漫画の歴史を考える時には、この作品は前のあの作品と比べて云々っていう分析も意味あると思うけど、今、生きてる漫画をそんなふうに読むのは、変態ぽいと思う。これって純文学の人が好きそうな作品批評の切り口だけど、エンタメだと無意味なんじゃないかと疑問。
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