脳科学者・茂木健一郎氏（@kenichiromogi)が語る「病気」

茂木健一郎 @kenichiromogi

病気（１）どんな文化、国でも、「病気」の総量は変わらないと思う。１００％健全なシステムなどあり得ない。明るい部分があれば、必ず暗い部分もある。

茂木健一郎 @kenichiromogi

病気（２）アメリカの病気は、例えば銃器規制に対する頑なな反対に顕れる。しかし、国家に対する独立の精神は、シリコンバレーのベンチャー精神に結びついている。

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病気（３）イギリスの病気は、時代遅れの階層意識にある。話す英語で、出身階級がわかってしまう。一方で、自分たちがエリートであるという意識が、ある種の「ハイ・カルチャー」を守る効果も持ってきた。

茂木健一郎 @kenichiromogi

病気（４）中国の病気は、自分たちが世界の中心であるという「中華思想」にある。一方で、どこに行っても相手のやり方に安易に合わせるのではなく、自分たちの流儀を貫くという「芯の強さ」につながっている。

茂木健一郎 @kenichiromogi

病気（５）日本の病気は、行きすぎた同調志向であろう。それは、日本の強みになる一方で、新卒一括採用、大学入試など、すでに維持不可能なきしみを見せている分野もある。

茂木健一郎 @kenichiromogi

病気（６）私の病気は、魂が落ち着かないこと（restlessness of soul）。どんな組織も、肩書きも、自分にとっての安住の場だとは思えない。

茂木健一郎 @kenichiromogi

病気（７）「彼の安楽椅子に腰掛けると、彼の病気を感じることができる」。ジョン・レノンは、『カム・トゥゲーザー』でそう歌った。

茂木健一郎 @kenichiromogi

病気（８）昨日最終日を迎えた二期会の『サロメ』は本当に素晴らしかった。それは、私たちみんなの「病気」を、美しく舞台上で描いてくれていたからである。

茂木健一郎 @kenichiromogi

病気（９）自分が正気であると思っている人に、実は病気だと気付かせるにはどうすればいいのか。たとえば、新卒一括採用。たとえば、大学入試。息苦しい社会からはみ出て「病気」のように見える人が、一番正気だということがある。

茂木健一郎 @kenichiromogi

以上、「病気」についての連続ツイートでした。