ニコルソン中将のべらんめえでない会見|②質疑応答編(全文対訳)

「べらんめい(え)会見」をまとめた方のタイトルにあやかって申し訳ないが,日本の主権に関わる重要事案なので,通訳の解釈を排除した「非べらんめい会見」として「原文書き起こし+全文翻訳」をあらためてまとめる。完全版は別途Tumblrブログにて公開中。動画ソース及びその他公式ソースもブログを参照。 http://tkatsumi06j.tumblr.com/post/154513044606/ 写真: 在日米海兵隊第三海兵遠征軍所属 Cpl. Douglas Simons http://www.iiimef.marines.mil/Photos.aspx?igphoto=2001678962
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まとめた経緯

 2016年12月13日,オバマ大統領の任期終了まで1か月というところで遂に起きてしまった日本国内での在沖海兵隊所属MV-22オスプレイ輸送機の「墜落」事故。幸い,乗組員は少なく5名のみで,全員生還したという。また地元にも人的・物理的被害はまったく生じていない。当初『個人声明』を出した段階で想定していたように,やはりパイロットは住宅地を避けて懸命な,人道に配慮した操作を行っていた。が,賢明な努力にもかかわらず,最終的には機体は「墜落」「大破」していた。
 バザップによると,国内の報道では「着水」「不時着」「不時着水」等(読売・産経・日経・朝日・毎日・時事・NHK系)表現が乱立したが,国外ではGo Down(墜落・落ちる),Crash(墜落),Mishap(不慮な事故),Ditch(不時着)という表現が同じく乱立した。とくに注目されたのが,軍関係の『海兵隊タイムズ』や『星条旗新聞』(但し正規の機関紙ではない)が「Crash」を使用したことだった。
 では肝心の在沖海兵隊の当初(12/13)の公式発表はというと,"landing in shallow water"(浅瀬への着水)だった。後日(12/14)の記者会見でもこの表現は大筋では変わらなく,唯一"hard-landing"(強硬着陸)であることを認めるに留まった。一方,日本語版在日海兵隊公式サイトは同日(12/14)「浅瀬に不時着」という表現を使用した。最終的に,在沖海兵隊第三海兵遠征軍司令官で在日米軍沖縄地域四軍調整官 (OAC) であるローレンス・D・ニコルソン中将は,「制御された着陸」("controlled landing")だったとの見解を述べた。
 以下は,その発言を行った記者会見を英語で書き起こして全訳したものである。通訳は完全に無視してあくまで独自に書き起こした原文を翻訳している。
 今回はその『質疑応答編』。動画では23:00辺りから始まる。

目次

①「謝罪」についてⅠ/Ⅱ
③他のオスプレイの胴体着陸の報について
④「墜落」の表現について
⑤波の力による機体の破壊(質問外)
⑥住宅地の回避行動について
⑦生存兵たちの容態について
⑧沖合での訓練の重要性について
⑨海保や警察の協力について
締めの挨拶
⑩「謝罪」についてⅢ
a. 「謝罪」すること
 -オスプレイに対する信用や信頼の失墜について
b. 「謝罪」しないこと
 -夜間訓練について
 -海兵隊員の訓練について
 -駐留事実について
 -日本政府との取組みについて
 -即応体制にあることについて
 c. 「謝意」を示すこと
 -自衛隊の各部隊について

在日米軍側登場人物

Lieutenant General Lawrence D. Nicholson
ローレンス・D・ニコルソン中将
第三海兵遠征軍司令官及び在日米軍沖縄地域調整官

Major General Russell A. Sanborn
ラッセル・A・サンボーン少将
第1海兵航空団司令官

国内メディア側登場人物

※氏名及び内容など聴き取り可能な方,情報提供お願いします。

  • 毎日新聞・サトウ記者
  • ○○記者(素性不明)
  • 共同通信・スダ記者
  • 沖縄タイムス・ヤスダ記者
  • ○○記者:(聞き取り不能)
  • 沖縄テレビ・ヨシダ記者
  • 時事通信・○○記者
  • 琉球新報・ナガミネ記者

『質疑応答編』

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【動画付き・会見書き起こし&全文対訳】2016.12.14普天間沖でのMV-22オスプレイ墜落事故に関する在日海兵隊司令官・四軍沖縄地域調整官ローレンス・D・ニコルソン中将による記者会見①(質疑応答編)tkatsumi06j.tumblr.com/post/154513044… pic.twitter.com/1ZlCV7RGYd

2016-12-16 06:37:19
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リンク あべこべな世界で逆立ちすると何が見える? あべこべな世界で逆立ちすると何が見える? — 【動画付き・会見書き起こし&全文対訳】2016.12.14普天間沖でのMV-22オスプレイ墜落事故に関... 【動画付き・会見書き起こし&全文対訳】2016.12.14普天間沖でのMV-22オスプレイ墜落事故に関する在日海兵隊司令官・四軍沖縄地域調整官ローレンス・D・ニコルソン中将による記者会見①(質疑応答編) 出典:公式Facebook動画『Live: Lt. Gen. Lawrence Nicholson on the MV-22 Osprey incident. Tune in now.』|III... 25
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【動画】2016.12.14名護市キャンプシュワブ沖でのMV-22オスプレイ墜落事故に関する在日海兵隊司令官・四軍調整官ローレンス・D・ニコルソン中将による記者会見 (※字幕はまだ付いていません) youtu.be/l7bnl5MhyCk

2016-12-16 06:58:29
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リンク YouTube 20161214 オスプレイ名護沖不時着事故原因説明会見 2016/12/13夜10時頃に名護市の海上に不時着した米軍普天間基地所属の垂直離着陸輸送機MV22・オスプレイの事故原因を説明する記者会見がキャンプ瑞慶覧で行われた。第3海兵遠征軍(だい3かいへいえんせいぐん, 3rd Marine Expeditionary Force: 3MEF)司令官ローレン・ニコルソン... 2 users 125

①「謝罪」についてⅠ

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毎日・佐藤記者「毎日新聞の佐藤と申します。今回の事故について説明がありましたけれども、今回の事故については、沖縄県民は、大変な不安と恐怖を感じていると思うのですけど、調整官のほうから謝罪の言葉はないのでしょうか」

2016-12-14 17:40:08

Lt.Gen.Nicholson: We spoke with Vice Governor Ageda. We have regret… We regret… We certainly regret this accident. But we do not regret the great work of a young pilot and the decision he made not to endanger the Okinawan people.

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ニコルソン調整官「「先ほどアゲダ副知事ともお話しましたが、遺憾には思っています。遺憾です。この事故については、当然ながら遺憾に感じております。しかし、わが若きパイロットが行った素晴らしい働きと、沖縄の人々に類が及ばないようにと行った判断については、遺憾に思っておりません。」続く

2016-12-14 17:41:10

And I think we must understand:Yes, we regret that this accident took place, but this was good, hard training that we were doing. So… yes, of course we regret the incident. Absolutely we regret the incident.Does that answer you question?

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続き「事故が起きたことは遺憾に思っておりますが、しかしこれはとても良質で、困難な訓練のためであったことを理解していただきたいと思います。勿論、事故のことは遺憾に思っております。全くもって遺憾に思っております。これで質問の回答になっているでしょうか?」

2016-12-14 17:41:46

②「謝罪」についてⅡ

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○○記者(素性不明)「謝罪はしないと?」

2016-12-14 17:42:24

Nicholson: What does “regret” mean? Regret is an apology.We absolutely regret the incident, and I think a… regret IS an apology.Okay? Next question.

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ニコルソン調整官「"Regret"(遺憾である)とは、どういう意味でしょうか。『遺憾である』ということは、"apology"(謝罪)を意味します。『われわれは全くもって、今回の事故を遺憾に思っております』──『遺憾』は『謝罪』なのです。よろしいですか?では次の質問を」

2016-12-14 17:47:21

③他のオスプレイの胴体着陸の報について

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共同・スダ記者「共同通信のスダと申しますけども、昨日、普天間基地で別のオスプレイが胴体着陸、ベリーランディングしたという情報があるのですが、それは事実でしょうか?」

2016-12-14 18:02:44

Nicholson: Right. Yes, we had an Osprey last night, also that had been flying last night, to effect a safe-landing on the pad, an alternate pad at Futenma.Regular,safe-landing, but a problem with the landing gear. General Sanborn, may be you add more to that while she translates?]

※赤字部分を聴き取り間違えていました。 @buvery さんの指摘により修正し,訳文も以下の通り修正しました。

「昨晩,別の経路で普天間に安全着陸を試みたオスプレイがありました。

「昨晩,別のパッド、普天間のパッドに安全着陸を試みたオスプレイがありました。」

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ニコルソン調整官「はい、そうです。昨晩、別の経路で普天間に安全着陸を試みたオスプレイがありました。通常の安全な着陸でしたが、ランディングギアに問題がありました。サンボーン将軍、何か追加することがあれば、彼女が通訳している間に」

2016-12-14 18:03:52

④「墜落」の表現について

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沖縄タイムス・ヤスダ記者「沖縄タイムスの記者のヤスダと申します。昨日の件について、日本政府やアメリカ側は『着水』とか『不時着』という言葉を使っておりますけれども、機体は大きく損傷していて、『墜落』ではないかという見方もあるのですが、どのようにお考えでしょうか」

2016-12-14 18:29:04

Nicholson: So about the “Osprey in the water,” as he came in trying to get closer to the shore… is it a ‘crash’? Is it a ‘hard-landing’? Is it a ‘controlled’… I think we’re missing on words.

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