【coiffeurアカペラ自由研究】審査員視点から感じたポイント 第6回

2016年12月11日、学習院大学アカペラサークルTwinkleのサークルライブ審査員を担当した際に感じた点などをまとめてみました。このシリーズも回数を重ねてきて毎回似たようなことを言ってる部分も多い気がしてきましたが、それはそれできっと毎回感じるなら大事なことなんだろうなという気もします。笑
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coiffeur(コワフュール) @barber_coiffeur

お久しぶりです。先日12/11にLeadのたっきーが、学習院大学アカペラサークルTwinkleの冬ライブ二次審査に審査員としてお邪魔してきました。 せっかくなのでまたいつものように感じた点やアドバイスなどを書いてみようと思うので、興味のある方はぜひ参考にしてみてください。 pic.twitter.com/xHDNmvEsot

2016-12-15 22:44:28
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⓪最初の5秒とラスト1音 これは毎回欠かさず言っているので今回も。今回の審査でも歌い始めた瞬間に『おっ』と思わされるバンドがありました。特に数多くのバンドの演奏を聴くライブこそ、歌い出しの瞬間に観客の心を惹きつけられるかが勝負になってきます。最後の印象を決めるラストも抜かりなく。

2016-12-15 22:45:14
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①曲のリズムを感じよう 今回特に目立ったのがリズム感。よほど特別な意図を持った演出でない限り、シャッフルのはずの曲がイーブンになっていたり後ノリの曲を前ノリで歌っていたりすると違和感満載の演奏になってしまいます。まずは曲を聴きながら自然に身体を動かしてリズムを感じてみましょう

2016-12-15 22:46:33
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①の続き たとえば原曲を聴きながら全員でクラップやスナップを打つ、というのはぜひおすすめしたい練習法。スナップを打つ時の身体の動き(動く方向や大きさ、速さなど)を互いに合わせることでノリが揃ってきますし、クラップの縦が完璧に揃う頃にはきっと全員が同じリズムを共有できているはず。

2016-12-15 22:47:53
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②音をぶつけ合おう 音自体は合ってるはずなのにどうもいい音が鳴らない…そんな時、なんとなく互いに遠慮してしまって全力で声を出せていないなんてことはないでしょうか。イメージ的には互いがしっかりと相手に自分の身体を預けながら押し合いっこするような感覚で、力一杯声をぶつけてみましょう

2016-12-15 22:50:03
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③フレーズ感を大切に せっかく音は正しいのにまるでただ音を打ち込んだだけのボカロのような歌い方になっている人が特にコーラスを中心に目立ちます。単音ではなくひとまとまりのフレーズをどう音楽的に歌うのかを意識してみましょう。一度全員でリードを歌ってみる練習をしてみるのも効果的です。

2016-12-15 22:50:52
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④最大と最小の差をしっかりと 常に心地よい音量で流れるカフェの音楽は印象に残らず、会話の邪魔になりません。…が、我々がライブで演奏するのはそこで会話を楽しんでもらうためのBGMではありません。せっかく0〜100までの音量が使えるはずなのにずっと40〜60ぐらいで歌っていませんか?

2016-12-15 22:51:28
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④の続き 聴き手の印象に残る演奏のための一つのポイントは、盛り上げるべき部分はとにかく大きく、小さく歌うべき部分はとことん小さく歌うこと。勿論曲にもよりますが、大サビのppで観客の注意を引きつけてからのラスサビのff、のように明確な強弱のコントラストをつけた演奏は効果絶大です。

2016-12-15 22:53:22
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⑤ピアニッシモで歌う時も息の量は減らさない ④にも関連する話ですが、ppで歌えない理由として『小さく歌おうとすると声が安定しないから』という悩みを聞きます。これは息の量自体を減らしてしまっているのが原因で、むしろ息の量自体は変えずに声に変換する割合を減らすようにして歌うのがコツ。

2016-12-15 22:54:13
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⑥ベースはリズム隊であると同時にコーラスの基礎である 特にアップテンポ曲でベースがリズムを刻むほうにばかり意識が行きがちなケースが見られます。しかしリズム隊であると同時にコーラスのハーモニーの基礎を作る役割。アタックだけではなくしっかりと響きを作る意識も忘れないようにしましょう

2016-12-15 22:55:03
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⑦自信がなくても堂々と 舞台に立ったら緊張したり、失敗したらどうしようと不安になったりすることは当然ありますが、しかしそういった緊張や不安は観客にも伝わってしまうもの。そういう時こそ堂々とした動きを意識してみましょう。動きを堂々とすることでだんだん心にも自信が戻ってくるはずです

2016-12-15 22:56:00
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⑧場のスケール感と演じる意識 同じ人前で歌うのでも10人ほどの友達が見ている前で歌うのと東京ドームで5万人の前で歌うのとでは当然心構えもすべきパフォーマンスも全く違います。内輪なのか外向きなのか、お客さん一人一人の顔は見えるのか見えないのか、最後列までの距離はどれくらいあるのか。

2016-12-15 22:57:03
coiffeur(コワフュール) @barber_coiffeur

⑧の続き 小規模な内輪向きのライブであればパフォーマンスもMCの内容も友人に話しかけるようなアットホームな雰囲気のほうがいいかもしれませんし、逆に大規模な外向きのライブならもっとマスな観客を意識して、スター然とした堂々たるパフォーマンスをしっかりと演じる意識が必要になってきます。

2016-12-15 22:58:04
coiffeur(コワフュール) @barber_coiffeur

⑨バンドとして表現したいものは何なのか 演奏自体の技術もそうですが、何よりも大前提として自分たちが表現したいものはいったい何なのか。そして、自分たちの演奏やMC、パフォーマンスはどの程度それに沿っていて、何が十分表現できていて何が足りていないのか。これを常に考えることが大切です。

2016-12-15 22:58:45
coiffeur(コワフュール) @barber_coiffeur

⑨の続き 失恋の切なさを伝える、アゲアゲなロックで場を盛り上げる、シュールな動きで笑いを誘う、妖艶なジャズでうっとりさせる、あるいは超絶技巧で観客を圧倒する…でもいいかもしれません。表現したいものがぶれない軸としてあれば、内でも外でも通用する魅力あるバンドにきっとなれるはずです。

2016-12-15 22:59:41
coiffeur(コワフュール) @barber_coiffeur

というわけでかいつまんだ感じにはなりましたが、今回もいくつか挙げさせていただきました。これらはあくまでひとつの意見であり、相反する主張もあればもちろんこれ以外にも正解もたくさんあるはずです。アカペラのよりよいパフォーマンスとは何なのか、皆さんなりの答えを導く材料になれば幸いです。

2016-12-15 23:05:14