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紅茶の歴史【2/13更新】

12月15日は「国際紅茶の日」です。それを記念して紅茶の歴史について語ったツイートをまとめました。 また11月1日の日本の「紅茶の日」にツイートした日本における紅茶の歴史ツイートも収録しています。 2017/02/13 ボストン茶会事件とアメリカの紅茶文化についてツイートしたものを追加しました。
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国際紅茶の日の紅茶語り

tenpurasoba @tenpurasoba4

本日12月15日は、国際紅茶の日です。 #InternationalTeaDay のハッシュタグには様々な国から記念日を祝ったりちなんだツイートがされています。 それにならって、私も「紅茶の歴史-世界史編」を先日の予告どおりしてみたいとおもいます。

2016-12-15 22:38:00
tenpurasoba @tenpurasoba4

本日の紅茶語り。 こちらの広島大学西洋史教授でいらっしゃる友田卓爾先生の一般向け講演をベースに様々な情報を追加してお届けいたします。 geocities.jp/hirodai_ob/rep… 語り開始時間が遅くなってることもありまいて語りたいと思います #紅茶の日の紅茶語り

2016-12-15 22:42:15
tenpurasoba @tenpurasoba4

紅茶語りのお品書き 1.茶の起源 ~悠久の時~ 2.ウェストミーツイースト 3.アフタヌーンティーの興隆 #紅茶の日の紅茶語り

2016-12-15 22:43:48
tenpurasoba @tenpurasoba4

イギリスの象徴ともなっている紅茶。実は紅茶を含めお茶の起源は中国にあります。その茶がいかにしてイギリスの象徴となったか語っていきます。  そこには文化の興隆の他にも様々なせめぎあいや戦いがありました。様々な味と香の総合芸術の茶のような歴史模様を見ましょう。 #紅茶の日の紅茶語り

2016-12-15 22:47:04
tenpurasoba @tenpurasoba4

1.茶の起源 ~悠久の時~ 歴史の話に入る前にまずは茶の成分の話と進化の話をします。 お茶の様々な成分。代表的なのがカフェイン。他にタンニンやカテキン等。そもそも何で含まれるのでしょう?一説にはヤツらに食べられないよう進化の中で獲得したというものです。 #紅茶の日の紅茶語り pic.twitter.com/bWVK7NXn4n

2016-12-15 22:52:33
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tenpurasoba @tenpurasoba4

草食動物や虫など植物の葉等を食する生物に対抗するための化学的防御として作られたと考えられてます。苦味や渋み、植物性の毒により自分たちを守ろうとした成分。それがさらなる時間の中で食べる側の好物に変化したのですね。 hostgk3.biology.tohoku.ac.jp/hikosaka/herbi… #紅茶の日の紅茶語り

2016-12-15 22:55:24
tenpurasoba @tenpurasoba4

そのような茶の起源は中国にあります。神話上では「神農」という医療と農耕を司る伝説の皇帝の説話が最初の様子。神農は毒のある物ない物を区別するためあらゆる物を口に入れ「神農本草経」という書にまとめます。そして体内に溜まった毒を茶で中和していたとされてます。 #紅茶の日の紅茶語り pic.twitter.com/6ckVORczsQ

2016-12-15 22:59:17
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tenpurasoba @tenpurasoba4

実際の所は四川雲南を起源としているようです。喫茶の文化は唐の時代の文筆家、陸羽が茶の知識をまとめた3巻の「茶経」を著した事で大成し、大変流行ったとされてます。日本にもその頃に最澄によって茶が持ち込まれたとのこと。茶はその後の幾多の王朝でも親しまれました。 #紅茶の日の紅茶語り pic.twitter.com/Z4N2Tt1OzZ

2016-12-15 23:05:37
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tenpurasoba @tenpurasoba4

そんな中国のお茶ですが今日では「六大茶類」として発酵過程で6つのお茶に分けられてます。まずは無発酵の緑茶。弱発酵の白茶、黄茶、半発酵の青茶(ウーロン茶)、発酵させた「紅茶」、さらに発酵させた黒茶(プーアル茶)。君山銀針など十大名茶と呼ばれるブランドもあります #紅茶の日の紅茶語り pic.twitter.com/BFb0PxpNyT

2016-12-15 23:12:03
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tenpurasoba @tenpurasoba4

さて、海外で茶を指す言葉には「チャ」と「テー」の2つの系統があるそうです。「チャ」は華北で使われる言葉が起源となりシルクロードや遊牧民を通してロシアや中東、東ヨーロッパまで伝わったと考えられてます。一方の「テー」ですが華南の言葉で17世紀オランダにより広まったと考えられてます。 pic.twitter.com/1GbyLZBmrA

2016-12-15 23:19:27
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tenpurasoba @tenpurasoba4

2.ウェストミーツイースト 17世紀、東アジアにやってきたオランダの商人達が交易で持ち帰った茶(当初は緑茶)が時を経てヨーロッパで流行り、後のヨーロッパの紅茶文化の土台を作りました。それではその歴史について少しだけ詳しく見ていきましょう。 #紅茶の日の紅茶語り pic.twitter.com/RXEBcPvJ6t

2016-12-15 23:23:22
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tenpurasoba @tenpurasoba4

前提として当時のヨーロッパの話をします。15世紀から始まった大航海時代は各地で有利な商取引条件を締結したり占領して植民地化する海上帝国の時代とも言えそうです。大雑把に16世紀までスペイン、ポルトガル、17世紀はオランダ、18世紀はイギリスの時代と言えます。 #紅茶の日の紅茶語り pic.twitter.com/NgfKAfBhra

2016-12-15 23:28:36
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tenpurasoba @tenpurasoba4

当時ヨーロッパには既にアメリカ大陸よりチョコレート(最初は飲料)とコーヒーが入ってきて人気を3分したと考えられています。その中で特にイギリスにおいて茶が人気になったのはオランダ主導のコーヒー、チョコの価格が茶より高い事。大陸と違い軟水だった事があるそうです。 #紅茶の日の紅茶語り pic.twitter.com/AdlvlE1NEa

2016-12-15 23:37:16
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tenpurasoba @tenpurasoba4

コーヒーやチョコレート、そして紅茶がよく飲まれていた場所としてコーヒーハウスがあげられます。ここは単なる喫茶店ではなく情報交流の場でした。今で言う所のフェイスブックやツイッターに近いかもしれません。 #紅茶の日の紅茶語り pic.twitter.com/4ttqRUlFp3

2016-12-15 23:42:03
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tenpurasoba @tenpurasoba4

訂正事項:チョコレートはアメリカ原産ですが、コーヒーはアフリカ原産と考えられ先に中東にて広がっていた物がヨーロッパに入ってきました。訂正してお詫びいたします。 それから何故かコーヒー豆とチョコの画像が不適切画像認定されているようです(汗 ある意味そうかも? #紅茶の日の紅茶語り

2016-12-15 23:44:24
tenpurasoba @tenpurasoba4

オランダが覇権を握っていたため、イギリスはなかなか思うように交易できません。オランダうつべし!などとコーヒーハウスや宮廷で密談したのかわかりませんが17世紀後半から始まる英蘭戦争、その後の駆け引きを通して軍事・政治・交易面でイギリスが台頭してきます。 #紅茶の日の紅茶語り pic.twitter.com/aCCI0fTlZW

2016-12-15 23:50:09
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tenpurasoba @tenpurasoba4

イギリスの進撃は留まる所をしりません。イギリスは銀の流出を抑える目的からも清朝(当時の中国王朝)から茶、陶磁器、絹を輸入する代わりに、なんと麻薬の阿片を輸出する三角貿易をします。当然清朝は取り締まりに乗り出すのですがそこで勃発したのが阿片戦争です。 #紅茶の日の紅茶語り pic.twitter.com/QvRr0J9F30

2016-12-15 23:54:28
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tenpurasoba @tenpurasoba4

アヘン戦争とそれに続くアロー戦争での勝利を通して清朝での権益を拡大したイギリスは大量の茶葉をイギリスへと輸出します。 輸送方法は船でしたが、19世紀には大型の帆船ティークリッパーが出現し、産業革命後にもかかわらず大活躍します。カティーサーク号等有名ですね。 #紅茶の日の紅茶語り pic.twitter.com/IXfRHNdPjc

2016-12-16 00:00:28
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tenpurasoba @tenpurasoba4

3.アフタヌーンティーの興隆  では最後に、このように大量の茶を交易で手に入れたイギリスで、茶がアフタヌーンティーとして文化の中に浸透していく過程を見ていきましょう。  まずは上流階級に浸透した喫茶の文化が様々な交易の拡大を通して市民まで浸透していきます #紅茶の日の紅茶語り pic.twitter.com/KQSmTI8jgd

2016-12-16 00:03:27
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tenpurasoba @tenpurasoba4

イギリスの宮廷に最初に喫茶を持ち込んだのは、1660年代にチャールズ二世にポルトガルから嫁いだキャサリン・オブ・ブラガンザと言われています。当時、超高級品だった紅茶を同じくポルトガルの植民地で生産した砂糖を入れて愛飲していたと言われています。 #紅茶の日の紅茶語り pic.twitter.com/MJKuZmcvzl

2016-12-16 00:06:40
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tenpurasoba @tenpurasoba4

またその後のメアリー2世の時代にも、中国産の茶に植民地の砂糖を入れて中国の磁器で飲む喫茶文化が上流階級のステータスシンボルとなっていったそうです。 この砂糖を入れるという部分で、緑茶よりも相性が良い紅茶が好まれるようになったのではと考えられます。 #紅茶の日の紅茶語り pic.twitter.com/Fri8dYqK85

2016-12-16 00:10:46
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tenpurasoba @tenpurasoba4

さてその砂糖なのですが、主にアメリカ大陸の植民地でプランテーションによって綿と共に栽培されていました。その労働力としてアフリカより奴隷を、そしてアフリカには武器や加工品をという三角貿易により、ヨーロッパに大量に砂糖が流入する土台17世紀以来作られていきます。 #紅茶の日の紅茶語り pic.twitter.com/HI7rJWK34a

2016-12-16 00:13:50
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tenpurasoba @tenpurasoba4

上流社会のステータスシンボルという需要の喚起の後に、茶や砂糖が大量に輸入される事で価格が下がり、庶民まで喫茶文化が浸透していきます。 18世紀末紅茶の茶器等で有名なウェッジウッドが創業します。 ここで一つの大発見がありました。 アッサムティーです。#紅茶の日の紅茶語り pic.twitter.com/LbDzFNzLib

2016-12-16 00:17:24
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tenpurasoba @tenpurasoba4

1823年、イギリスの交易商人ロバート・ブルースが野生の茶の木をインドアッサム地方で見つけます。当時インドはイギリスの植民地でした。野生の茶の木の栽培が試みられ1839年イギリスにアッサムティーが輸出されます。セイロン等でもプランテーションが開発されます。 #紅茶の日の紅茶語り pic.twitter.com/kpfgw37FP3

2016-12-16 00:22:03
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