超準解析を含むつぶやき(まとまりなし)
- dif_engine
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@dif_engine dy/dxが分数で際限なく近似できるものであるからこそオイラー法で微分方程式の近似解が作れるわけだし,「際限なく」の辺りにわだかまる微妙さがstiffな微分方程式として示現したりもするわけです.
2016-12-15 17:27:02dy/dxが「分数そのもの」ではないにしても「分数で際限なく近似できるもの」というのは極限の定義そのものなんだし,そういう話を形式化したときの量化の順序を交換できるかという話は超準解析が目指してる方向の1つ.
2016-12-15 17:24:33@dif_engine 超準解析が,というより超準集合論が,ですかね.NelsonやPéraireやHrbáčekなんかがやってるZFCの(保存)拡大です.
2016-12-15 17:39:03みなさんもご存知のように(←今知った人も含める),超準解析を使うと「a_n が n \to \infty で \alpha に収束する」を,「無限大自然数Nに対して a_N - \alpha が無限小」と言い換えられるわけですがこの言い換えは基本的には量化の順序交換です. twitter.com/dif_engine/sta…
2016-12-15 20:24:08@dif_engine デービスの超準解析の本の日本語訳(培風館)に難波莞爾先生が解説を書いてるわけです.例によって初心者に優しくない書き方ですが,超準解析のポイントが量化の交換であること,そのような交換法則の第一のものが選択公理であることなどが語られてます.
2016-12-15 20:30:06@dif_engine デービスの本は上部構造を使う標準的な書き方ですが,どこか「わかってる人」向けに書いてるところがあるなと思います.斎藤正彦のほうが超準域の構成のあたりの議論は丁寧かなと思います.
2016-12-15 20:32:45超準解析で量化が交換されると書いたけど,∃と∀を交換するときに量化の範囲に強弱がつくという形で捩れが残る感じです.詳しくはNelsonのIST論文読んで下さい(理想化原理のところ)
2016-12-15 23:43:36Nader Vakil, "Real Analysis through Modern Infinitesimals" amazon.co.jp/dp/1107002028/ IST本です.500pを越えます.
2016-12-17 13:51:54Nader Vakil のIST本,ざっと目を通した(全ページ眺めた).内容としては微積分の初歩から関数解析の入り口付近まで.その辺の事をかなりがっしりと(500p越え)議論してる.
2016-12-20 20:57:51ISTにおいて位置づけがやや厄介な外集合に関しては,集合になれないプロパークラスとして扱っている.最初の方で超準域の構成のあらましを解説しており,ISTが集合論世界のどんな部分を扱うのかという背景を明らかにしている.
2016-12-20 20:59:48公理的集合論の説明や「帰納的に定義された関数」が集合論的関数なのかどうか,というような僕が気にして調べていたようなことまでカバーされている.かなり包括的なアレだとおもいました.
2016-12-20 21:01:08皆さんに身近な本で例えると,Vakil本のカバーする範囲は,杉浦の解析入門から「ベクトル解析」「複素解析」を除去したぐらいの内容+関数解析の初歩,ぐらいの感じ.
2016-12-20 21:15:55それでは一生超準解析はできないですね。超準解析は一階述語論理による形式化とモデル理論がその関係を結ぶことに合意した甘い犯罪なのですから。RT @null 無限小量に関しては、オイラー流の理解でも厳密な証明にこだわりさえしなければなんでもいいと思うの。
2016-12-20 20:51:29