医療現場に見る「できる」のマネージメントから「できない」のマネージメントへ

スタンドアロンが主、ネットワークが従であった時代は、できることに価値があった。いろんな技能のネットワーク親和性が高まった現在、むしろ「私にはこれができません」とはっきり宣言できることが、ネットワーク世間での価値を生み出す。
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medtoolz @medtoolz
スタンドアロンが主、ネットワークが従であった時代は、できることに価値があった。いろんな技能のネットワーク親和性が高まった現在、むしろ「私にはこれができません」とはっきり宣言できることが、ネットワーク世間での価値を生み出す
medtoolz @medtoolz
ネットワークをたどることができれば、そこにはあらゆる専門家がいる。「何でもできます」という看板は、あらゆる専門性に対して2番手である可能性はあっても、「それしかやりません」という看板には負ける。それが看板倒れであったにせよ
medtoolz @medtoolz
ネットワーク時代、問題を抱えた人はリストを眺める。上位から当たって、「これ」という人や施設を探す。「何でも」の看板は、常にリストの2番手であって、「予備」に甘んじることになってしまう
medtoolz @medtoolz
スタンドアロンの昔、価値のあった「何でも」は、今は単なるセカンドチョイス、「保険」であって、「道具」になった。「何でも」の旗を守ることは大切かもだけれど、頑張った結果の舌打ちは、人の心を簡単に折る
medtoolz @medtoolz
不確実なものに対峙した人は、何かに祈る。理不尽は、半歩下がった穏やかな関係を育む。確実なもの、「何でも」の看板を見た人は、それを単なる道具だと思う。サイコロを振るときに祈る人は多いけれど、ハサミが切れなかったなら、ハサミはたいてい舌打ちされる
medtoolz @medtoolz
専門家志向と開業志向というのは、あれは同じものを見ているのだと思う。家庭医を目指す人は、同時にたぶん、ベッドフリーをセットにしているのだろうし。どちらも「できる」ために出なく、「できない」を身につけるための選択肢に思える。
medtoolz @medtoolz
「できる」から「できない」への世代交代が、だいたいたぶん、今30代後半ぐらいの世代で起きている。高齢化と、専門分化とが化学反応した結果として、専門外をなんとなく診療することが許されず、ネットワークをたどる必要が一気に高まった
medtoolz @medtoolz
今病院長級の仕事をしている人たちは、「できる」を成功体験として持っている人が多くて、そういう人の下でずっと働いて、自分なんかよりも圧倒的にモチベーションが高かった若手は、みんないなくなった。
medtoolz @medtoolz
こう、受ける側からみた「敬意」みたいなもの、それが欠損するとおいしく使われている感覚が生まれて心が折れる何かというのは、相手の側が、不確実性に対する備えを持っていてくれることから生まれるんだと思う
medtoolz @medtoolz
たとえば3割の確率で断る施設に電話するのなら、3割を2つ重ねれば9割方取ってくれるから、最初から病院を2つお願いすることになる。断られるかもだから、通れば喜ぶし、喜ぶ声は聞くほうだってうれしい
medtoolz @medtoolz
「必ず取る」をうたう相手に電話するのは、最初からそれが確実な前提だから、代案がない。備えがないから、「すいません今無理」なんて言おうものなら、「何言ってんですか!」とか、「ふざけんな!」とか。「うるさいお前は黙って取ればいいんだ」と言われたこともある
medtoolz @medtoolz
こういうのは要するに、人間に対する言葉ではなく、切れないハサミ、使えない道具に対する言葉であって、「必ず」とか「何でも」というのは、そもそも人間が出すべき言葉じゃないんだと思う。人間でいたいのなら
medtoolz @medtoolz
人でいたいのならば、自分が何を「できない」のか、しっかりと考えて、できないを運用しないといけない。ゴッドハンドの人たちは、あれは現人神への道を選んで人間辞めた人たちだからこそ、「できる」って言うんだけれど
watanabe_m @a_blind_parrot
@medtoolz 医療界に限らず示唆的な考察だと思います。「検索」の利便性は「全てをサイズ順に並べて一番大きなものを手にとる」ことを可能にしました QT 何でもできます」という看板はあらゆる専門性に対して2番手である可能性はあっても、「それしかやりません」という看板には負ける。
@ERnanchan
@medtoolz 「お前が断るんなら、お前のところの院長出せ」との意識表示を開業医の先生から電話越しにいただいたことがありますが、まさに仰るご指摘の通りだと思いました。
medtoolz @medtoolz
うちの町は老健施設に沈みつつある。ここで「何でも」の看板を出すのは自殺行為で、実際問題、夕方から夜間の紹介、「1週間前からご飯を食べなくなりました」なんてのが増えた。「何でも」なんだから、今でもいいでしょう?なんて
medtoolz @medtoolz
「何でも」があれば、それは道具なんだから、利用される。施設の転院搬送要員を削って、日勤と準夜の切り替わり、日勤者の帰宅と同時に、紹介患者さんを「ついでに」病院に置いてくる。片道切符で。あれが必ず18時30分ぐらいで、ものすごく困る
medtoolz @medtoolz
こういう状況でも、やっていくこと自体はできる。救急の看板を下ろす。「何でも」を日中に絞って、夜は断る。施設は対応せざるを得ない。逆に救急に物量を投入する。一晩8万円ぐらいの加算が取れるから、今度は「安価な入院」という選択肢が「できない」になる
medtoolz @medtoolz
利用する側にとって一番おいしい、おいしいとはすなわち、何も対策せずに使える「何でも」を外さないと、人としての扱いは得られない。開業医というのは、「ベッドがない」を得ている。がん専門医は「がんしか診療できない」を得ている。じゃあ何でも屋は何が得られるのか
medtoolz @medtoolz
@ERnanchan 相手方は「患者さんを紹介したい」のではなく「判断を手放したい」のだから、「何でも」が近所にあると、そこに投げるのが最短なんですよね。。専門施設だと、自分でMIを診断しないといけないから
Modako @Modako
なるほど。対象外の無茶ぶりに「いま無理」というと逆ギレされるのはこれか。頑張ってとってたのを必ず取ると思われたのか(´Д` )、目からウロコー(^ ^)“@medtoolz: 「必ず取る」をうたう相手に電話するのは、最初からそれが確実な前提だから、代案がない。備えがない
medtoolz @medtoolz
断られることを折り込んだ人は、誰かを紹介するときには、いくつかの施設でポートフォリオを組む。駄目なら次を当たる。断られる前提を持たない人は、断られたら、もっと大きな声で同じ施設に依頼する。代案がないんだから。映らないテレビをたたいた昔と、携帯でワンセグ開く現在と
gOS7.1.2 ジーニアシッシモ @geniusissimo
【医療】けだし名言。 RT @medtoolz: 断られることを折り込んだ人は、誰かを紹介するときには、~、駄目なら次を当たる。断られる前提を持たない人は、断られたら、もっと大きな声で同じ施設に依頼する。代案がないんだから。映らないテレビをたたいた昔と、携帯でワンセグ開く現在と
@ERnanchan
@medtoolz まさに核心ですね。紹介=判断を手放す となっている状況を助長するのも、「何でも」という受けて側の考え方。
Modako @Modako
大きな声でいわれても、議員さんを使っても、無理なもんは無理。ただ知ってる先生に泣きつかれると弱い(´Д` )。まあそこまでいうんならー、けどお互い様の関係でないと無理。大きな声でゴリ押しされると、嫌な気持ちしか残らない。“@medtoolz: もっと大きな声で同じ施設に依頼する

コメント

h.omae @pigeon6 2011年2月28日
時間順になってなかったので修正…
h.omae @pigeon6 2011年2月28日
medtoolz氏の12時からの一連のつぶやきがあまりにも素晴らしいのでまとめました。基本、医療現場について語っておられますが、ほとんど何にでも当てはまることではないかと思います。
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