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ピエール・ブルデュー『ディスタンクシオン』読書メモ集

ピエール・ブルデュー『ディスタンクシオン』(全二巻、石井洋二郎訳、藤原書店、1990)の読書メモをまとめました。Pierre Bourdieu, La distinction. Critique sociale du jugement, Minuit, 1979, 1982.
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荒木優太 @arishima_takeo

前衛演劇や非具象絵画の形式上の探求、あるいは単にクラシック音楽などが人を面食らわせるのは、ひとつにはそれらが記号としてなにを意味しているはずであるのかを理解することができないような気がするからである。byブルデュー『ディスタンクシオンⅠ』

2016-12-24 09:12:14
荒木優太 @arishima_takeo

あらゆる子供はブルジョワとして人生を始めるものであり、他人にたいして、また他人を通じて世界にたいして魔術的な力をもっているものなのだが、彼らも遅かれ早かれ子供時代からぬけだしてしまうbyブルデュー『ディスタンクシオンⅠ』

2016-12-24 09:34:23
荒木優太 @arishima_takeo

美的性向は、世界への距離(ゴフマンによって明らかにされた「役割距離」は、その中の特殊な一側面である)を前提としているのであり、この距離は世界のブルジョワ的経験の原理なのだ。byブルデュー『ディスタンクシオンⅠ』

2016-12-24 09:35:45
荒木優太 @arishima_takeo

「経済力とはなによりもまず、経済的必要性を自分から離しておく力のことである」(ブルデュー『ディスタンクシオンⅠ』)。これは鋭い。金持ちの豊かさとはカネの心配(=配慮 sorge)を持てないでいられる身軽さの豊かさであり、成金とは異なる階級的心性である。

2016-12-24 09:39:18
荒木優太 @arishima_takeo

経済的に豊かなものだけが経済のことを忘れることができる。豊かさとは忘却の力能なのだ。

2016-12-24 09:40:22
荒木優太 @arishima_takeo

ブルデュー『ディスタンクシオン』が社会学版『判断力批判』だという事が何となく分かってきたが、だとするならば『判判』を政治哲学的に読んだアレント『カント哲学講義録』をブルデューとブリッジすることができるのではないか? 「注視者=観客 spectator」の文化資本的の階級性の問題。

2016-12-24 11:08:45
荒木優太 @arishima_takeo

アレント=カント的「注視者=観客 spectator」を、歴史に対して距離があるというだけで十把一絡げに捉えることはできない(し、するべきでもない)。彼ら間にあるディスタンクシオンを考えることこそ、今日の大衆論・公衆論を読む鍵がある。今度某誌に出す論考ではそんなことを考えている。

2016-12-24 11:12:21
荒木優太 @arishima_takeo

「趣味に関しては、他のいかなる場合にまして、あらゆる規定はすなわち否定である。そして趣味goutとはおそらく、何よりも嫌悪degoutsなのだ」(ブルデュー『ディスタンクシオンⅠ』)。これも興味深い指摘だな。趣味の良さとは、何が好きかではなく、何が嫌いたれるかで決定されるもの?

2016-12-24 15:17:25
荒木優太 @arishima_takeo

原題かどうか知らんけど、『社会学の社会学』とか『科学の科学』とかブルデューの著作のネーミングセンスってなんかルーマンっぽいな。意識してんの? 或いは向うが。

2016-12-24 16:26:25
荒木優太 @arishima_takeo

新式の独学者は、比較的高い段階まで学校教育制度のなかに身を置いていた場合が多く、この長く続いたわりには報いの少なかった通学期間のあいだに、正統的文化にたいして「解放された」と同時にさめた関係、親密でると同時に幻滅した関係を、獲得している。byブルデュー『ディスタンクシオンⅠ』

2016-12-25 13:01:36
荒木優太 @arishima_takeo

「学歴資格にたいして提供されるポストの市場が、もちろん学歴のない人々の犠牲においてたえず拡大してきたことが、以上でわかったと思う」(ブルデュー『ディスタンクシオンⅠ』)。わかったー!

2016-12-25 17:16:53
荒木優太 @arishima_takeo

学歴資格の保持者数が増加すれば、彼らのあいだでのポストの配分は自動的に変化してくるが、この変化の結果、そのつど学歴保持者の一部が――そしてたぶん最初に、学歴の活用手段を親からほとんど相続していない人々が――価値下落の犠牲者になる。byブルデュー『ディスタンクシオンⅠ』209p

2016-12-25 17:18:53
荒木優太 @arishima_takeo

「希望と機会のギャップ、すなわち教育制度が約束してくれるように思われる、あるいは仮に提供してくれる社会的アイデンティティと、学校を卒業したときに労働市場が実際に供給する社会的アイデンティティとの、構造的なギャップ――そんなギャップから生じる集団的幻滅」(ブルデュー)。これな。

2016-12-25 18:41:51
荒木優太 @arishima_takeo

趣味とは、事物から判明にして弁別的な記号への、すなわち連続的分布から非連続的対立関係への転換を操作する、実際上の作用因である。byブルデュー『ディスタンクシオンⅠ』267p

2016-12-26 11:25:27
荒木優太 @arishima_takeo

趣味とは運命的な愛、運命の選択であるが、それは強いられた選択であり、他のあらゆる可能性をまったくの夢想として排除し、必要なものを好きになるしかないようにしむける生活条件によって生みだされるものなのである。byブルデュー『ディスタンクシオンⅠ』

2016-12-26 12:20:08
荒木優太 @arishima_takeo

来るべき欲求や満足のためには眼の前にある食欲や快楽を犠牲にすることのできる「慎み深い」趣味は、快楽と苦痛、利潤とコスト(たとえば健康と美容についての)をベンサム流に計算することを拒否する庶民階級の本能的物質主義に対立している。byブルデュー『ディスタンクシオンⅠ』278p

2016-12-26 12:22:50
荒木優太 @arishima_takeo

目の前の現在の得がたい満足(「楽しい時」)をその日その日で求めてゆこうとする快楽主義だけが、いわゆる未来をもたない人々、どちらにしても未来に期待すべきものをほとんどもたない人々にとって思い描くことのできる唯一の哲学なのだ。byブルデュー『ディスタンクシオンⅠ』279p

2016-12-26 12:24:13
荒木優太 @arishima_takeo

未来の射程に関する文化資本的階級差って、長篇や硬い哲学論文を読む(読める)姿勢にも関係するよな。こういったものが読めない人って、知識の不足以前に、本を読み終えた未来の自分の姿をうまく想像できない、またその予期される自己イメージに魅力を感じられないのではないか。

2016-12-26 12:27:55
荒木優太 @arishima_takeo

趣味とは自然=本性と化した文化、すなわち身体化された文化であり、身体となった階級であって、階級的身体を形成するのに加担する。byブルデュー『ディスタンクシオンⅠ』288p

2016-12-26 12:39:27
荒木優太 @arishima_takeo

「自分の容貌を並以下であると思っているか、あるいは自分が年齢以上に老けて見えると思っている女性の割合は、社会階層の上にいくほどはっきり減少する」(ブルデュー『ディスタンクシオンⅠ』)。面白いネ。美人は気から。ただし「気」をオートで維持できることにこそもっとも困難な階級格差がある。

2016-12-26 13:05:00
荒木優太 @arishima_takeo

愛情とはまた、他者のうちにある自分自身の運命を愛し、かつ自分自身の運命において自分が愛されると感じるための、ひとつの方法でもある。byブルデュー『ディスタンクシオンⅠ』375p

2016-12-26 14:38:35
荒木優太 @arishima_takeo

ブルデュー『ディスタンクシオンⅠ』読了。お、面白い…明らかに私のキャラに合ってないのにどうなってんだ…。前から概要は知っていたが「どうせフーコーみたく訳分からんことばっかいってんでしょ?」とか思ってずっと嫌厭していた。そんなことない。わけわかる。竹内洋で満足してちゃイケマセンね。

2016-12-26 14:45:11
荒木優太 @arishima_takeo

やっぱりブルデキューとアレントはセットで読むとすごいイイと思う。さらに私はここにロールズに結び付けて(「無知のヴェール」の階級的条件)大衆論新三三銃士を書きたいのだが、どうなんだろうか。いや、問題は書けるかどうかってことよりも、載っけてくれるとこがあるかどうかってことなんだけど。

2016-12-26 14:49:13
荒木優太 @arishima_takeo

そういうわけで、荒木優太は『ディスタンクシオン』第一巻を読んことで本日を以てヴァージョンアップしました。街で見かけたときは「荒木2.0」と呼んで下さい、よろしくお願いします(←文化資本低そう)。

2016-12-26 14:52:19
荒木優太 @arishima_takeo

「商・工業経営者はすぐれて伝統的な飲物であるシャンペンに執着する傾向が強いのにたいし、私企業管理職の人々は、自宅にウィスキーをもっている率が(相対的に見て)明らかに高いのだ」(ブルデュー『ディスタンクシオンⅡ』)。へぇー。

2016-12-27 12:34:43
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